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MS「多発性硬化症」と共に生きる

難病の「多発性硬化症」患者です。家での映画鑑賞とガーデニングが趣味でです。薔薇が好きになり信仰に支えらながらの毎日です。

家を建てる

2023-11-14 20:53:58 | これまでのこと

ついに家を建てることになった。

M建設さんが打ち合わせにちょくちょくマンションに訪ねるようになった。お茶でもてなした。

間取りの変更、ウォーキングクローゼットを付けたり、クロス選び、照明選び、カーテン選びとと沢山決めることが多く、カタログや実物の切れ端とのにらめっこの日々が続いた。。

でも、私には性が合っているのか、それらを決めるのが楽しくてたまらなかった。

その頃もあまり喋れなかったので、病気のことは言わなかった。どこか変な人だろうと思われていたのではないかと思う。でもそれは今に始まったことじゃない。構音障害はMSにつきものの症状だ。

それでも考えることは出来るので、自分の好みのものを選んでいった。

シャッターは最初はペアガラスなので付けなくていいやと思っていたが、母がお願いだから付けて、と言うので付けることにした。普通のシャッターにするつもりが、電動シャッターを見に行ったら外気に晒されずに操作できるので、値段との折り合いで悩んだが、結局電動シャッターにすることにした。今は電動にして本当に良かったと思っている。

そうして、何と一年もかけて私の家は出来上がった。

建築会社の方も日本の工法とは違うから、ぼちぼちしか出来なかったみたいだ。

友達に聞くと全部業者任せよと言うので、私には信じられなかった。

 2階の7.2畳の部屋 クロスとカーテン

   一番高いクロス

2階の寝室 最初はここで寝ていたが、階段の上り下りがきつくなり、1階のリビングで暮らすようになった。

1階の1LDKにベッドを新たに買った 左がベッド クロスの上下 今はこの部屋で何でもしているので効率的

   ロールスクリーンの奥が台所

 玄関の靴箱

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一週間後

2023-11-12 19:02:12 | これまでのこと

気落ちして何も手がつかない一週間だったが、ある日郵便受けに知らない不動産屋さんのチラシが入っていた。

よく見るとこの間の土地の近くの様だった。バス停から歩いて2分だったが、今度は歩いて5分だった。違う場所でも仕方がない。

気を取り直して行ってみることにした。

バス停から前の家の前を通らずに違う道から行ったら迷ってしまった。

そうして辿り着いたのは前の家の前だった。

心臓がドキドキした。

不動産屋さんに電話をすると、調べてあげると言ってくれた。

結果、確かにその土地は買われているがまだ手付金が入っていない、手付金を払った人に土地の権利がある、僕が売主に交渉してあげると言う。

私は手付金のことなど何も知らなかった。

そしてある場所で会うことになった。

話を聞くと売り主は早く売りたくて色んな不動産屋に頼んでいたらしく、また売主はご高齢のご夫妻だった。

直接手付金を支払って、結局その土地は私のものになった。

女だてらに土地を買うなんて信じられないようなことが現実となった。

それから晴れて家を建てる準備に取り掛かった。

 これは買ったコスモスだが花びらが美しい。 秋の紅葉も深まってきた。お庭にて。

 

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7年間が経って

2023-11-11 15:23:18 | これまでのこと

2~3カ月に一度の家庭集会は7年間で幕を降ろした。

母は忠実に実家から私のマンションに生協の品を毎週運んでくれていた。

その代わりに私は料理でもてなし、楽しい時間を過ごした。

でも7年経って母が私のマンションに来るのが限界になった。マンションは実家から途中で乗り換えて、KK病院より先にあった。遠いのだ。

それで私はマンションを実家と職場の間あたりに買おうと探したが、今のマンションよりいい物件は見つからなかった。

ある日、郵便受けにチラシが入っていた。それはカナダの輸入住宅のチラシだった。

私はその建築会社に直ぐに電話をした。そしてモデルハウスを一緒に見に行った。

一目で気に入った。バリアフリーだし、ペアガラスで温度の気密性もいいし、置いてあるインテリアまで趣味が合った。

一戸建てを建てる気など全くなかった私がすっかりその気になっていた。

今度は土地探しだ。私は3つの条件で祈った。実家と職場の中間であること、坂がないこと、バス停が近いこと。

新聞の小さな物件の欄を見てもなかなかそれらしい所は見つからなかった。

ある時、物件欄を見ていると一つの欄が目に飛び込んできた。これだと思った。そこには3つの条件を満たした情報が書かれてあった。ここにしようと決めた。

翌日家族でその土地を見に行くと古家が建っていて、玄関が高い位置にあるので庭が沈みこんだように見えたので誰もが反対した。

でも建築業者は玄関の位置を変えると大丈夫ですよ、と言った。私もそう思った。

その日マンションに戻って考えていると、普段は掛からない電話が次々に掛かった。

ある人はその地区で事件があった(大昔のことである)のでよくない土地だと言い、ある人は値段が高すぎると言った。私の頭は混乱してしまった。私は契約を一日延ばしてしまった。

そして次の日契約しようと電話すると、その土地は売られていると言う。ショックだった。

自分で決めていた筈なのに何で人の言葉に惑わされて、電話しなかったのか。

自分の信仰の無さ、愚かさに「バカ!バカ!バカ!」と自分を苛んだ。

一週間ずっと落ち込んでいた。

 

            建築実例 | 建築家と創る輸入住宅「ロビンスジャパン」

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家庭集会

2023-11-07 21:29:15 | これまでのこと

私が独り立ちをしたのは、自分の家で「家庭集会」を開くためだった。

家庭集会とは、メッセンジャー(聖書を分かり易く読み解く人)をお迎えして、集まれる方が集まってお茶や食事をしながら自由なひと時過ごす会だ。

私は母に救われて欲しかった。母は不幸な結婚生をしていたから・・・。。

母は親としては申し分ないくらい優しく、綺麗で友達からは羨ましがられていた。

でも、私の記憶の中では俳人の「杉田久女」の様にいつも台所の片隅で考え事をしており、笑いが見られなかった。
私は母を笑わせたかった。それには信仰を持つことしか考えられなかった。

私が病気だったから、家庭集会をする時はいつも手助けに来てくれた。お掃除もしてくれて感謝している。

家庭集会を開くとき一度に出来ないので、案内状を出す日、買い物をする日、お料理又はケーキを焼く日、お皿類を並べる日、と分けて少しずつ準備した。

母は仕方なく来ていたが、皿洗いなどの家事をして、最初は家庭集会には参加しなかった。

それでは意味がなく呼び寄せて参加するようにし、色んな人の問題を聴いているうちに、不幸なのは自分だけではないのだと、少しずつ心を開いていった。

ドイツ人宣教師のベックさんも来てくださり、母は洗礼を受けるまでになった。

母には拝んでいる偶像(熊野摩崖仏)があったから、信仰は行きつ戻りつしながらも漸く笑顔が見られるようになった。

私の作戦は見事成功したのだった。

      写真

          家庭集会にて                   熊野摩崖仏

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お金の心配

2023-10-02 10:49:44 | これまでのこと

働いている時、何時辞めることになるかが心配の種だった。

病気が酷くなって辞めたら障害年金はいくら出るのだろうと計算してみても、本当のところが分からなかった。

私はそれまでお金で苦労したことが無かったので、お金のない暮らしが恐怖だった。

「神様、お金の苦労はさせないでください」と祈ってはいたものの不安は付き纏った。結局神様はそうはさせられなかった…主は凄いの言葉に尽きる。

たとえ辞めてもなんとか暮らしてはいけたと思うが、母には苦労を掛けてくなかった。

私は夜遊びに行くことは出来なかったから、職場と家との往復の暮らしだった。

お給料は確実に貯まっていった。ある程度まとまったお金が貯まると、私はそれを個人年金に割り当てた。前納すれば安くて済むし、10年後には自分に年金として降りてくる。

それをいくつも積み立て、40歳、43歳、46歳とお金が貯まればそれをした。年金が降りれば更にお金が貯まるのが早いので、次々やって、気がついたら無意識に利殖をしていたのだった。

こうして不安は少しずつ軽減された。定年より前に退職したが、お金に困ることはなかった。

よく働けたと思う。と言っても年に3回位3週間位の入院をしていた。「治験コーディネーター」という特殊な職業に就いていたこともあるが、職場は寛容であったから助かった。

嫌味も言われたこともあったが、タクシー通勤をしながら働いた。

他の職場に「球脊髄萎縮症」の方がいて、彼も車椅子になっても特別に車椅子用トイレを作ってもらったりして働いたから、職場の寛容さが窺がえる。

よい職場に恵まれて感謝している。

           お金の心配をする女性 高齢者のイラスト素材 [9865433] - PIXTA

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