今キャンプが流行っているが、ここは最初から一人ずつカーテンで囲まれていて、そういうのが 部屋に4個ある。
まるでテントだ。
入院した時からそうだから、どんな人が入院しているのか分からなかった。
翌日手術で部屋に戻って来た時は、酸素飽和度が低くて酸素マスクをしていたし、熱が高くて意識朦朧として、MSのせいか手に力が入らず、手も痺れていた。
その頃受け持ってくれていた看護師さんは大変そうだったよと言ってくれた。
1週間くらいで手の感覚が戻った頃、向かいの方と斜め向かいの方は私より以前から居たようだった。
だけど、その2人が互いに喋らないので、喋ったらいけないような雰囲気になってしまった。
隣の方は夜8時くらいに運ばれて来て、直ぐ手術、10時頃戻って来られたので私よりあとに入院したのだと分かる。
この方はこの病院の近くで、多分年齢も近く、素直な方で気が合いそうだが、部屋の雰囲気が前に言ったようだから話せない。
それに夫婦仲が良く、近いのもあってほぼ毎日ご主人が面会に来るので、喋るきっかけがない。
昔、K大病院に入院した時なんか、ご主人とよく喋ったり、MSで全盲になった奥さんのために毎日通って来ていたご主人と退院してからもずっとメール交換をしていたこともあった。
奥さんのことを自分の生き甲斐だといつも書いてあったように思う。そのご主人が程なく亡くなったことを、外来で彼女から聞いた。
その後彼女は、結局施設に入って、そこからK大病院に通っていた。
私と一緒に入院していた時は、数十年全盲が続いて変化なかったのが、足の動きが悪くなって入院していた。
ご主人が亡くなってからは、外来で言う度に車椅子になった、手が動かなくなった…と、どんどん症状が進んでいった。
それを見るにつけ、大変な病気だなぁと思った。
そんな風に入院する度に色んな人と出会って、友達になっていたから今回のような体験は初めてだ。
時代の流れだろうか。
寂しい世の中になったものだ。
私はあと1週間くらいこのテント生活を送らなければならない。
よく耐えてきたな、と思うが、英語のアプリでの勉強と、ブログを書くことで、結構充実した生活を送っているのではないかと思っている。