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【伝説・史跡】《北陸ロマン紀行part1》謎とロマンの森~モーゼパーク@石川県羽咋郡宝達志水町河原

2023-11-15 14:02:48 | 旅行・史跡・観光名所
先週、金沢から羽咋~和倉温泉へと現地調査旅行を実施して参りました。
金沢市内は、以前観光で2度ほど訪れていますが羽咋~和倉温泉は初訪で、この辺りは独自の縄文文化やロマンあふれる不思議な伝説、UFOの目撃情報なども多い地域で、以前より訪問してみたかった史跡が何ヵ所かあって、ようやく訪れることが出来ました。
今回から「北陸ロマン紀行」と題してシリーズで、備忘録を兼ね訪問地を紹介して行こうと思います。

まずは、石川県羽咋郡宝達志水町にある「伝説の森~モーゼパーク」の紹介で
す。
モーゼパークは、金沢市内より県道60号(のと里山海道) で、米出ICから5キロほど内陸に入った集落のはずれ宝達山の北側山麓にあります。

「モーゼパーク」は、昔「モーゼの墓」と、呼ばれていて青森の新郷村にあるキリストの墓と同様ちょっと怪しい匂いのする場所でしたが、今はすっかり整備されていました。
公園案内図(写真クリックで拡大)
ここは“三ツ子塚古墳”と呼ばれるれっきとした古墳で、発掘調査が行われています。
案内図にもある様に、この周辺一帯は名前のごとく3つの墳墓が並んでいて、その中央の墳墓の頂上に「モーゼの墓」があると伝えています。

駐車場から整備された公園内に分け入ると鬱蒼とした樹々が周囲を取り囲み
樹々の葉が風でこすれあう音と時折聞こえてくる鳥のさえずりが聞こえるだけの静寂な森の中を暫く登って行きます。
長年訪れたかった場所であったこともあって謎とロマンに満ちた好奇心を一層書き立ててくれます。

途中行く手を遮るが如く立ち入り禁止の看板が…。この先には何があるのでしょう!?(この先には3号墳があって「テラス浮船展望」と呼ばれた場所からの眺望が望めた場所だったそうです。残念ながら現在は立ち入り禁止になっています。)
ミステリーヤード いよいよ墳墓のある領域へと立ち入ります。

ミステリーヤード ここが墳墓へのエントランスになります。
三ツ子塚古墳と聖者モーゼの伝説 案内

「モーゼの墓」へ向かいます。

2号墳(左)と1号墳(右)

古墳の頂上には、岩が置かれていました。以前は、木碑だけだったそうです。
現在は、かすれて読みにくいですが「モーゼ大聖主之霊位」とありました。

岩の背面 地元の研究グループがどこからか持って来てここへ置いたものでしょう。特別視する物では無さそうです。
(今回、同行した一人は、以前ここへ訪れた時は「神人モーセロミユラス魂塚」と書いてあったそうです。)

さて、ここでなぜこの地に「モーゼの墓」があるのでしょうか?

モーゼと言えば『旧約聖書』の“出エジプト記”に登場する古代イスラエルの指導者・預言者でした。
神の啓示を受け、エジプトにいて虐待を受けていた多くのヘブライ人を「約束の地」へ導く使命を与えられます。
そして退去の時、追ってくるエジプト軍に対して紅海を二つに割って渡り歩いて逃れる奇跡を起こします。

その後も放浪は続きますが(餓え苦しむ時には天より“マナ”が降ってくる奇跡も起こします。)そしてシナイ山で神より「十戒」を授かります。
40年もの間荒野を彷徨いようやく「約束の地」にたどり着きますが、モーゼは神に立ち入ることを許されず120歳で没してしまいます。
 以上が語られているモーゼの生涯ですが、ここで伝えられている伝承は以下の通りの何とも奇想天外な伝承です。


モーゼは当時の天皇に拝し、十戒法を開くため宝達山麓に住居し、天皇の娘大宝姫と結婚します。 その後シナイ山へ数度訪れ十戒法の政治を開きます。 
彼は583歳の超人的な天寿を全うしたそうで、モーゼの遺体は宝達山の「ネポ谷」に葬られ、数年して富山市呉羽(クレハ)の「安ネボ山」にも分骨したと、書いてあるそうです。その後この三ツ子塚へと埋葬されたそうです。
ちなみに、三ツ子塚の他の2基の古墳は、大室姫(転じて羅馬姫)のもの。
もうひとつが、長男ニウマポンヒリウスの子・タルヲスイホスチヒリウスのものだそうです。

以上の伝承は、全て山根キク著「光は東方より」に書かれているものですが、そもそもの出元はいわゆる超古代文献と言われる富山の竹内家に伝わる「竹内文書」にあります。
鵜草葦(うがや)不合朝(ふきあえずちょう)第69代神足別豊 天皇の即位200年、ヨモツ国よりモーゼロミュラス日本に来たり、12年間住む。
この間にモーゼは万国五色人の守る十戒の法を作る。この十戒を刻み込んである宝石を、モーゼは天皇に献じ、天皇はこれを皇祖皇太神宮に納祭する。
モーゼは、天皇の内親王、大室姫と結婚、七人の御子を生む。
モーゼ583歳にて神幽り、能登宝達山、ネポ谷に葬る。

現地の案内板
「モーゼはシナイ山に登った後、天浮船(あまのうきふね)に乗って能登宝達に到着し、宝達山で神から「十戒」を授かり三ツ子塚に葬られた。」と、書かれていてどうやら熱狂的な竹内文書の信奉者だったキク女史はここからインスパイアされたのだと思います。
(山根キク女史は、青森の新郷村の「キリストの墓」や、神奈川県伊勢原市の「ヨセフの墓」にもその名が見られます。)
なお、山根キク女史の経歴など以下のリンクが大変詳しいです。(お孫さんが書かれている記事です。)
☞関連リンク:山根キクの紹介

2号墳の別の場所から
こちらは1号墳 大室姫を葬る。と、伝えています。

樹々の合間から千里浜方面が見渡せます。

駐車場から直ぐの場所にモーゼの墓記帳所があります。
「竹内文書」真偽は別として今でもロマンを掻き立ててくれる素晴らしい文献だと思っています。
ポケットパーク 三ツ子塚からイメージした三本の柱

モーゼは、実はこの日本に天の浮舟(いわゆるUFO)に乗って日本に来て十戒の教えを説きながら宝達山で過ごし、583歳まで余生を全うし三つ子塚に埋葬された。
冷静に考えれば奇想天外な伝承ではありますが、日本には他にキリストの墓、ヨセフの墓、釈迦の墓などなど…。
世界の偉人達が晩年はこの日本で余生を暮し天寿を全うしていた。
もう、何でもありではありますが、逆に町起こしで盛り上がってくれれば真偽を別として訪れた人々にロマンを抱かせる素晴らしい史跡だと思います。
※ タイトルイラスト、記事中のイラストは全てSeaARTで作成したものです。
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2 コメント

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Unknown (umaonaosora3104)
2023-11-18 19:12:20
日本各地にキリストの伝説があるのは知ってましたが、まさかモーゼのもあるんですね。なぜ、大陸から海を渡った日本にあるのか不思議ですね。「そんなのある訳ない」と否定するのは簡単ですが、「もしかしたら」と思う方がロマンがあって楽しいですね。
次回のロマン旅楽しみにしてます。
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Unknown (ruribo)
2023-11-19 17:28:13
いつもコメントありがとうございます。

キリスト、モーゼにヨセフ、釈迦もありますよ(^^;
我が日本には、古代偉人達が勢ぞろいしていたのです。竹内文書はロマンを掻き立ててくれるホントに面白い文献ですよね。
そういえば「キリストの墓」を紹介していなかったですね。いずれご報告させて頂きますね。
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