松阪いさおと中央区を元気にする会

中央区民をはじめ広く大阪市民の皆様の意見をお聞きして大阪市政に提言する政治団体です

人を本当に幸福にする「あたらしい福祉のかたち」

2021年07月08日 | 市民の方々との対話
「同情するなら金をくれ」
「同情するなら金をくれ」と
子役の女の子が大人に叫んでいるドラマがありました。
(1994年「家なき子」日本テレビ)

現在の福祉のかたちはこれに近いと思います。
生活保護を中心とした金銭給付型の福祉制度が
まさにこれを国の制度化したものです。

私は40年近く福祉の現場で働いてきた経験で
感じたことは、
単に金銭の給付だけでは、
人は本当の意味での幸福感は得られない
ということです。

生活保護なども
受給した当座は、
お金の心配から解放されて
一時的に安心と幸福感を味わえるのですが、
長く受給を続けていると
その生活があたりまえになってきて
自立意欲を失い始めて
生活保護を受け続けることが
人生の目的になってくる人さえいます。

そん問題も指摘されて
厚生労働省では
生活保護の目的に
最低生活の保障に加えて
自立支援の取り組みを
強化することを強調し始めています。

つまり、
生活保護からの自立もしっかり応援しますよという意味です。

これは生きている意味を見直すことにもつながる
たいへん重要な考え方だと思います。

人が幸せを感じるとき
人が幸せを感じるときというのはどんなときでしょうか?

安全安心がある程度保証されていて
生活にも困らない状態が第一段階とすれば

その次は、
社会になんらかの役割を見つけて
他の人びとへ何かしら貢献することで喜ばれ、
場合によっては報酬も得られる段階。

さらに自分が生きていることで誰かに感謝されて
報酬もいただける。
自分も生きていていいんだ!と再発見して嬉しいと感じる段階。

と少しづつ段階が上がっていき
本当の幸福な状態へとつながっていく。
そう言うものと私は考えています。
(マズローの欲求5段階説)

残念ながら
現在の生活保護制度を中心とした福祉制度は
人間の幸福の第1段階までしか
到達できない状態だと思います。

ただ、自立支援の取り組みが進み、
誰もが能力に応じて働き口を見つけ
働くことを通じて社会に貢献することができれば、
その収入によって自立していくことができるだけでなく
他の人々からも感謝してもらい認めてもらえるという
マズローの言う「社会的欲求」や「承認欲求」の段階にも到達し
幸福のレベルが格段に向上することは可能だと思います。

金銭給付型から
就労支援自立型への転換があたらしい福祉への道

その人の能力に応じて全ての人に働き口を提供できる社会を実現するのです。
幸いIT技術の発展で、
重度障がい者の方も簡単操作の繰り返しで
コンピューター上での作業が可能となり
報酬が得られるレベルの仕事も生み出せつつあります。

いわゆる障害者自立支援法に基づく
就労支援事業のみならず
一般企業が
SDG `sの一環として
また、
CSR(企業の社会貢献事業)として取り組んでいただくことも必要です。
もちろん行政そのものが
いろんな仕事を生み出していくことも必要です。
(たとえば道路や公園の清掃作業など)

こういった福祉サイドの取り組みだけでなく
社会全体での取り組みより
障がい、高齢などの理由で働けないという状態を解消することで
誰も社会参加による自立が可能な社会を作っていくこと
誰でも働いて自立していける社会の構築。

これこそが私の考える
「あたらしい福祉のかたち」です

「同情するなら金をくれ」から
「同情するなら仕事をくれ」へ


「あたらしい福祉のかたち」こそ
本当に人を幸せにできる福祉制度だと考えています。
あなたはどのようにお考えでしょうか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿