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団長の雑技的時折BLOG

「山と渓谷のへっぽこ雑技団」のサイドレポートです。登山関連インフォメーション、山の本・映画・・etc.

『氷壁』の玉木宏は加藤保男に似ているか?

2006年03月02日 | インフォメーション
さまざまな感想と意見、つっこみが飛び交ったNHK土曜ドラマ『氷壁』が終わりました。一抹のさみしさを感じるのは何故でしょうか。

第1回からひたすら違和感を訴え続けたのですが、良いことだってありますよね。
なにせ6回にわたってエンディングの美しい映像が見られたこと、リベラの『彼方の光』の透き通った歌声を聞くことができたことなんかそうです。

こんどは検証を頑張って、また山岳ドラマをやってくださいね。あのスケールのTVドラマが作れる放送局は他にはないでしょうから。

ところで、かなりマニアックな情報で「玉木くんが名クライマー・加藤保男に似ている」らしいという噂が流れているようですね。

今風に言えば、イケメン・クライマーということですね。甘いマスクでパワフルなクライミングは多くの女性ファンを惹きつけたそうです。

そこで加藤保男の画像を捜してみました。玉木くんファンのみなさん、どうですか?

 


しぶとく、『氷壁』ネタで頑張ってみました。コメントお待ちしています。


『みんな山が大好きだった』は第1章で加藤保男について書かれています。

みんな山が大好きだった

中央公論新社

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絶版のようですが、参考までに
エベレストに消えた息子よ―加藤保男-栄光と悲劇の生涯

山と渓谷社

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『渓流』20周年記念パーティ

2006年02月26日 | インフォメーション
2月25日(土)虎ノ門パストラルで『渓流』発刊20周年記念パーティが行われました。



壇上の呼びかけ人の皆さん。植野稔、瀬畑雄三、高桑信一音部下誠、深瀬信夫、細山長治、松島秀治、丸山剛、我妻徳雄、渡部信夫、渡辺政成(アイウエオ順・敬省略)

源流界のそうそう顔ぶれが集まって、いかにも楽しそうにはしゃぐ姿がそこかしこに展開されました。くったくのないこの人たちを見ていると「あ~、やっぱり沢はいいなぁ~」と感慨しきり。参加者はおよそ200人。(うち150人にあたる抽選会で団長ははずれ。トホホ。でも、おみやげに瀬畑氏特製の毛鉤をもらったからまぁ、よかったんですけど・・・)


談笑する高桑氏と深瀬氏


こちらは瀬畑氏と深瀬氏


ありがとう小島編集長、これからも楽しい『渓流』を・・・


※『渓流』はつり人社発行の春、夏2回発行のムック本。渓流好きは買って読むべし。これを読めば、源流はあなたのものです。


NHK『氷壁』第6回(最終回)

2006年02月26日 | インフォメーション
第6回のあらすじ
やってくれました。これだけはやめて欲しかったという結末。

美耶子は家を出て、奥寺と同棲。まずしくても奥寺と一緒に居られればうれしいと言う美耶子。奥寺は山を棄てて、生活のために山道具を売りに行く。(法廷で裏切られた登山隊長の山の店へ???使用済みのギアなんかいくらで売れるんだろう???)

奥寺は八代に会いに行き、離婚を迫るが八代は「君は20万円のワインを飲んでいた美耶子と生活していくことはできない」と一蹴する。

山を離れて、生活に追われる奥寺のもとに北沢の遺体発見の一報が・・・。そして、6000m付近で発見された北沢のハーネスには安全環がはずされたカラビナが・・・。カラビナは破損していなかった。自らカラビナのゲートを開いたのだった。(8000mから6000mへ2000mの滑落でハーネスがそのまま体についていたことが脅威の事実だが・・)

奥寺は日本に帰って「ごめんなさい」と和解の調停に応じるのだが、美耶子は山を棄てきれずにもがく奥寺を見て、八代のもとにふたたび戻っていく。(このへんは、不倫をした妻が「私が悪かったのです」と戻る世間によくあるパターン。旦那はそれを責めることなく靜かにもとの生活に戻っていくというごくごくありふれた結末だ。)

そして、1年後、奥寺はK2に挑戦していた。


結果的に、原作のナイロンザイル切断事件はどうでも良いことになってしまいました。苦し紛れに美耶子の兄(工藤)に「これからは、安全を重視してしっかりしたものを作ることにするよ」言わせてつじつまを合わせることでおしまいでした。

何度も繰り返してきましたが、『氷壁』のテーマはナイロンザイル切断事件をめぐるアルピニストの山への情熱と人間模様です。

終わってしまってから言うのもなんですが、こんな格好のエンディングになって欲しいと思っていたいた内容です。

 法廷で奥寺への思いを口にした美耶子は八代の家を出る。生活は貧しかったが、美耶子も奥寺も幸せだった。しかし、山への思いを棄てきれない奥寺は日々の生活に追われ、次第に寡黙になっていく。そんな奥寺の気持を思いやった美耶子はそっと家を出て行き昔働いていた店でホステスになって一人生きていく決意をした。
 奥寺は美耶子を失った気持をふり払うように、前にもまして山にのめりこんでいく。そして一年後、奥寺はK2マジックルート単独登攀に挑戦する。しかし、K2の神々は残酷にも奥寺にほほえまなかった。ふたたび、8000m地点で巨大な雪崩に飲み込まれしまう。
 数ヵ月後、奥寺の葬送の日に一冊の週刊誌がささげられた。室井の記事だ。北沢の遺体が発見された。遺体の損傷は激しく本人確認さえは難しく、ハーネスは体にはついていなかった。もちろんカラビナもなかった。室井は、工藤に食い下がり軽量カラビナの耐湿劣化現象を証明して真実をすっぱ抜いていた。
 さわやかな風の吹くある春の日、奥寺の死を知った美那子は三つ峠に登った。山頂にケルンを作り、北沢と奥寺のピッケルを立てるために・・・
 
 ※青字の部分は、まゆ太さんからいただいたコメントからです。(3/1追記)
 

こんな感じはどうでしょうか?。

とにかく、2時間ドラマ級の最終回いっき解決は無理だったのじゃないですか。
出演者はみんないい味を出していたにもかかわらず、回を追うごとにストレスがたまっていったのは、原作の核心部分をはずして万華鏡的にエピソードとキャラクターを増やしていった結果だったようです。はっきり言います。脚本が悪すぎ・・。

関連エントリー
・映画『氷壁』が新文芸座
・NHK『氷壁』
・NHK『氷壁』続報
・NHK『氷壁』予告について
・NHK『氷壁』第1回
・NHK『氷壁』第2回
・NNHK『氷壁』第3回
・「ナイロンザイル切断事件」と井上靖『氷壁』
・NHK『氷壁』第4回
・NHK『氷壁』第5回
・『二人のアキラ、美枝子の山』

回を追うごとのイラついていくのがわかります。NHKの企画が発表された時点では結構期待していたんですが・・・

NHK『氷壁』第5回

2006年02月19日 | インフォメーション
第5回のあらすじ

いやはや、訳のわからない展開になってきました。

奥寺はヤシロの常務であり八代の妻・美耶子と山に出かける。三つ峠に行った二人はそこで唇を重ね、美耶子は「もっと早く逢えたら・・・」と。

カラビナの鑑定実験がシロの結果を受けた法廷で追い詰められた奥寺。美耶子は北沢との不倫を事実上認め、奥寺を「愛しています」と証言。

奥寺に思いを寄せる北沢の妹・ゆかりの密告で三つ峠行きを知った八代の息子・智之はほくそえみ、美耶子を「何人の男をたぶらかせば気が済むのだ」となじる。

このあたりは原作の恋愛部分とダブルところもあり、男と女の関係だから実際のところ何が起きても不思議はないので、そこは譲るとしても、係争中の当事者が仲睦まじく山に行くことなどありえないことなのだと思うわけです。

まぁ、そこは全部目をつぶったとして、カラビナの鑑定実験は「いろいろやったけど大丈夫だった・・・」でかたずけられてしまっているのが、気になります。

井上靖は石岡繁雄氏の『屏風岩登攀記』の刊行によせて
 石岡さんは名アルピニストである共に、志を持った数少ない登山家の一人である。私は氏の実弟の遭難事件をモデルにして『氷壁』という小説を書いているが、私に『氷壁』の筆を執らしめたものは、事件そのものよりも、寧ろその悲劇を大きく登山界にプラスするものであらしめようとする氏の志に他ならならなかったと思う。
 屏風岩完登の壮挙は日本山岳界の大きい事件であり、いうまでもなく氏の不屈の闘志によって成就されたものであるが、氏によってなされたということが大きい意義を持つものではないか思う。氏は記録を作る人ではなく、山に志を刻む人であるからである。(全文)
と書いています。

原作はナイロンザイル切断事件の解明を通じて登山の安全を願い真実を求めた人々の人間模様を描いた小説であったことがこの短い文章がすべて語っています。

敢えて言います。時代を今に置き換え、ザイルをカラビナに置き換えるならば、なぜカラビナが破断したのか実証する過程ははずせないはずです。このドラマに得心がいかないのはこの一点がポイントです。ドラマのスキャンダラスな部分とのバランスがあまりにも悪すぎるからです。最終回、北沢の遺体が発見され、奥寺は「その死の真相を知る。奥寺はK2単独登頂を決意していた」(『TVBros』)ということになるそうなのですが、このことから予測される結末は・・・。

「決意してい」という言い方は、できなかったということでしょうか。雪崩、あるいは滑落でしょうか。カラビナの真相は破断だったのか、北沢の自死だったのか。

それにしても、「このドラマの登場人物は誰一人として、「ただの悪人」はいません。家族や会社など、自分が守るべきもののため必死に闘って生きています。」と書かれている番組HPは何なのだろうと思いますね。

悪天が予測されているにもかかわらず、アタックを強行させたヤシロの開発部長、交信の事実を裁判で偽証した石塚謙二郎が演じる登山隊長、妻のパソコンを勝手に持ち出して調べさせる夫・・・。これは「ただの悪人」ではないというのですねNHKは・・。

登頂によって会社のネームバリュー上げるために登山家を危険にさらす会社役員、登山用具店が危機に陥っていたから援助を求めて裁判で偽証する登山隊長が「ただの悪人」でないと言うなら、妻が病気がちだった「姉歯元一級建築士」も会社の存続をかけて偽装が発覚した後もマンションの引渡しを続けた「ヒューザー・小島社長」も「ただの悪人」ではないということなんですか?

あー、止めておこうと思っていたのですが、また悪態をついてしまいました。


NHK『氷壁』第4回

2006年02月05日 | インフォメーション
第4回あらすじ

なんとも言えない展開になってきました。観もしないであれやこれや言うのも何かと思うので残り2回、結末を待つことに・・・どうなっちゃうのかなぁ。今回の冒頭でいきなり「2006年2月」の字幕が・・・。いまさら、時代設定をリアルタイムする意図はどこにあるのですか?法廷でスキャンダルの暴露、偽証と泥仕合の様相を呈してきたのは時代の山ヤ事情だとでも言うのでしょうか。

カラビナの破断の可能性は想像どおり、オレンジ色の部分にあったようです。工藤敬一(美耶子の兄・ヤシロの下請け)がいきなりカラビナの欠陥をヤシロに報告に行ったのですが、多分こういうことだったのではないでしょうか。自分なりの理解ですが、軽量化のために採用したエンプラ(工業用プラスチック)が気候変化(温度・湿度)で劣化破損したということらしいのです。可能性としてはなくはない話かもしれません。登山靴、スキ-靴などのプラブーツ破壊と同じ現象ですね。水分を吸ったプラブーツが経年劣化で突然使用中に破壊するという現象です。そういうことであれば、エンプラを使う時点で最初にクリアしておくべき初歩的ミスです。ドラマでも前半で北沢に「事前に国内で何度も使って使い慣れた」と言わせる前振りがありました。

今、クライミングに使われているアルミのカラビナにはCEN(ヨーロッパ標準化機構)の墜落加重に対する安全性の数字が刻印されています。安全性に対する注意は十分払われているのです。クライマーも使用する時は特性を考え注意を払っています。わざわざ、ナイロンザイルの設定をカラビナに変えた意図がみえてこないのです。

脚本の前川洋一という人が気になって調べてみました。過去の脚本はこんなでした。
・ 週刊バビロン(1999)

・ 泥棒貴族ボディハンター キャット危機一髪(1996)

・ 雀鬼4/麻雀代理戦争(1995)

・ 雀鬼5/ひとりだけの引退試合(1995)

・ ミナミの遊侠伝 なんぼのもんやねん2(1995)

・ 熱血ゴルフ倶楽部(1994)

・ ミナミの遊侠伝 なんぼのもんやねん(1994)

・ 極道記者(1993)

・ ゴト師株式会社(1993)

他にも、TVドラマ「人間の証明」などもあるようですが・・

まだまだいろいろ言いたいのですが、きりがなくなるのでここまでにしておきます。


「ナイロンザイル切断事件」と井上靖『氷壁』

2006年02月01日 | インフォメーション
■原案小説のモデルとなった「ナイロンザイル切断事件」について

 今回のドラマの原案である井上靖さんの小説「氷壁」は、実際に起こった事件をもとにして書かれています。

 1955年(昭和30年)1月2日、厳冬期の前穂高岳東壁の頂上直下の岩場を登攀中にナイロンザイルが切断し、クライマーの若山五朗さんが墜落死しました。

 当時、ナイロンザイルは、それまで使われていた麻ザイルに比べて軽量で扱いやすく、強度的にも優れている革命的な新素材ロープとして名高かったのですが、1954年12月29日から1955年1月3日までに同様のナイロンザイル切断事故が穂高岳山域で3件連続し、ナイロンザイルの「安全神話」が疑問視されるようになりました。

 その後、若山さんの実兄・石岡繁雄さんが実験を行い、1トンの力で引っ張っても切れないナイロンザイルが鋭いエッジを持つ90度の岩角では容易に切断することを確認しました。ところが、登山用具の専門家である大学教授の指導で行われたザイルメーカーによる実験では、ナイロンザイルは麻ザイルに比べて数倍の強さを示しました。それは岩角に丸みがつけてあったためですが、その結果、「ナイロンザイルは本当に切れたのか」という大論争が起こりました。そして、若山さんと一緒に登攀していた石原国利さんが所属する山岳会が中心となり、ザイルメーカー、登山用具の専門家、その実験データをそのまま掲載しナイロンザイルの誤解をまねく性能を登山家たちに示した『山日記』の監修者・日本山岳会を相手に真実を求める闘いが始まりました。それは長期にわたり、大変困難を極めました。

 1975年6月5日に登山用ザイルの安全基準が、PL法の精神を先取りした形で世界で初めて制定されました。執念ともいえる遺族たちの闘いが幕を閉じたのは、事件発生から実に約20年後のことでした。

 今回、土曜ドラマ「氷壁」では、事故の原因を「ナイロンザイルの切断」から「カラビナの破損疑惑」に変更しました。しかし、井上靖さんの小説のモデルであり、実際に登山家たちの尊い命が失われてしまった「ナイロンザイル切断事件」は、忘れてはいけない重大な出来事であると言えるでしょう。

これは1月6日からNHK土曜ドラマ『氷壁』公式HPに新しく加えられた部分の全文です。小説『氷壁』は切れるはずのなかったナイロンザイルが切れてしまったことで「事件」に引き込まれてしまった魚津恭太(モデル・石原国利さん)の苦悩を軸に進められています。そして、作家・井上靖はこの事故の真実を探し出し、ナイロンザイルの安全な使用を訴えるために営々とした闘いを続けた石岡繁雄さんへの共感を持ってこの小説を書き上げました。

第3回までの放送で言いようのない違和感がつきまとっていたのは、随所に見られる登山技術の問題点だとばかり考えていましたが、原因はそればかりではなかったようです。1,2回目の放送にあった登攀シーンでの「ザイルを切れ!」と叫ばせるエキセントリックなドラマ手法が目に付き、原作の持つ本来のテーマが薄められていくことへの無意識の危惧だったのかもしれません。

引用の部分がドラマ公式HPに付け加えられたいきさつについては、HP・登山家石岡繁雄の半生の”緊急報告”を参照してください。また、”ゲストブック”にも詳しく書かれていました。

いずれにしても、今後のドラマの展開がどのようになっていくのかを注目していきたいところです。「原作」ではなく「原案」だからという言い分は許されないところでしょう。原作の登山・愛・友情といったテーマが力強く描かれていくことを願うばかりです。

なお、HP・登山家石岡繁雄の半生を訪れたときは、ぜひ<7月2日・NHKテレビ 「おはよう日本」のニュ-スで放送されたビデオ>をクリックしてみてください。
昨年、ご高齢の石岡繁雄さんが奧又白の若山五郎さんの慰霊のケルンを訪れて「許してくれと、わたしも弱いザイルを強いと思って買い与えた」「それが弱かったでしょ」「こうやって頑張ってきたからという気持ち」と語る場面は感動的です。

また、2006年1月12日(木)~2月28日(火)まで伊豆にあるクレマチスの丘・井上靖文学館でー「氷壁」展「ナイロン・ザイル事件」から50年の教えーが開催されています。詳しくはこちらクレマチスの丘・企画展へ。


HP・登山家石岡繁雄の半生へは、ブログ「haishanihonbi」の「『氷壁』ふふたたび」というエントリーからたどりつきました。井上靖『氷壁』の舞台になった当時の前穂東壁の画像もあります。

エントリーへのリンクはこちら→です。「氷壁」ふたたび(1)「氷壁」ふたたび(2)





NHK『氷壁』第3回

2006年01月29日 | インフォメーション
はい、今日は3回目でした。予想どおり法廷シーンが増えて、いちいち山岳シーンに突っ込まなくても良くなって返って安心して見られるようになって来ました。

第3回あらすじ

山岳ラブサスペンスドラマといった様相を呈してきました。最初からそんな感じで観たほうがよかったのかもしれません。

原作者の井上靖側や小説のモデルになったザイル切断事故の当事者からの問い合わせもあってギリギリ放送に間に合ったという話もあるようです。気がつきませんでしたがHPページの表記も原作『氷壁』から原案『氷壁』にいつもまにか変っているいるようです。そのあたりは、NHKはHP上ではっきり表記しておいた方がいいような気がするのですが・・・

これは一般的な話ですが、ドラマの法廷では弁護士とか検事が被告や証人を追い詰めるパフォーマンスをやりすぎますね。少なくとも今のところは日本では陪審員制度が行われているわけではないのであんな形で心象を演出する必要もないし実際のところ法廷の中で席を離れてをうろうろすることもないはずです。陪審員制度が始まるとあんな風になっていくのでしょうかね。

それから、先週から気になっていたのですが、8000mの登攀でロープ登高は”有り”なのでしょうか。ロープもスリングも凍るので利きが悪くなるのではないでしょうか。あのクラスの登攀ではユマールなどの登高器を使うのでないかと・・・

ドラマ的には奥寺は辛いですね。友情と愛との板ばさみでヤシロの「8000mの誰も見ていない」世界を証明して見せろという企業論理にどう対抗していくのでしょうか。

8000mでの骨折が事実上死を意味することであり、そのままパートナーを放置して登攀、あるいは下山をすることは実際にはあることかもしれないのですが、このドラマはそのことに答えをだす気なのでしょうか。今週の原告側弁護士の論調はある意味で鋭い問いかけでありました。

「氷壁」2回(1月21日放送)

2006年01月22日 | インフォメーション
第2回のあらすじ

やはり、前回同様にどっぷり入り込んでいけませんね。けっして粗雑な作りでもないし、ある意味TVドラマで可能な十分過ぎる映像の美しさなのですが・・・

期待し過ぎるのでしょうか。NHK的な硬さがドラマ全体に流れていて大河ドラマでも見せられているような感じが残ってしまいました。

今週も、三日月ガリーの滑落の場面で北沢(山本太郎)が「ザイルを切れ!」と叫んでいました。エキセントリックでTVドラマ好みのシーンなのかも知れませんが滑落するたびにザイルを切っていたら、ザイルを組んで確保している意味がなくなってしまいます。そんなことは最悪の事態に追い込まれて時の究極の選択です。

団長は7000mも8000mも経験がありませんが、7000mの大雪田をあんなに元気に登ることは無理なのではないのですか。そんな記録は見たことも読んだこともありません。だいたい、あんな大声で叫んではいけませんよね。絶対に体力の消耗につながるはずなんですが・・・

次回から滑落の真相をめぐってストーリーが展開されていくようですが、山岳シーンが出てこない分、素直にドラマを楽しむことができるかもしれません。

カラビナの破損(低温破損?)説、自殺説と法廷にまで持ち込まれていくようです。衝撃加重なしにカラビナが破損することは考えにくいのですが、どういう展開になっていくのでしょう。

原作にはない登場人物ですが、八代智之(登山具メーカー・ヤシロの息子で開発部長)役の武田真治が経営優先で登山のセオリーをことごとく踏みにじる損な役回りながら好演しています。けっこう好きなタイプの役者ですね。
登山隊長役の石丸謙二郎は出演者中、唯一のクライマーでもあり頑張ってます。奥平のバイト先の社長役の伊武雅刀の「うるさい!」の一言は良かったですね。山ヤにとってあんな理解者はうれしい!
※見なかった人のために:登頂失敗のニュースを見て「仕事を休むからだよ・・」と言った社員に伊武雅刀が喝!

エンデングテーマの「彼方の光」が評判がいいようです。
リベラの公式サイトはこちらです↓
Welcome to LIBERA'S WORLD

アルファー波が高すぎて車の運転中に眠くなってしまいそうなので買いませんけどねー==== _(.・)/ドテッ

エイリアン リコール情報

2006年01月22日 | インフォメーション

CCH社のエイリアンのリコールが告知されていました。

最悪の場合、重大事故の可能性も有とのことです。
該当製品はカムユニットに丸い「パンチマーク」のあるエイリアン(写真2参照)の全サイズです。該当製品の一部にはカムユニットとケーブルステムの連結部分に製造上の欠陥があり、最悪の場合、荷重によりカムからケーブルステムが脱落し、重大な事故につながるおそれがあります。該当製品をお持ちのお客様は直ちに使用を中止し、弊社またはご購入店へ交換の依頼をして下さい。

詳細はこちら

「氷壁」第1回

2006年01月15日 | インフォメーション
う~ん。微妙なところだなぁ。

第1回あらすじ

原作が文芸(あるいは文学か)作品としての評価が高いだけに、時代設定を今に置き換えて海外高所登山(K2)を舞台にしているためなのだろうか違和感がついてまわってしまった。

山は「生きるために登る」とか、いきなりすっきり答えを出されてもオイオイとおもってしまうし、北沢に至っては「登頂に成功したら奥さんと別れて、僕に下さい」とスポンサーの八代に言い放つ始末だ。いくらなんでも、遠征前にそれは乱暴過ぎる。

ザイルを切る切らないのは話も山頂で企業のロゴ入りの旗を掲げさせるスポンサー(武田真治が好演)の下りも『バーティカル・リミット』を思わせるのだが、うがち過ぎだろうか。

山岳シーンはニュージーランドまで出かけて行ったとあって、さすがはNHKというところでしょうか。岩登りシーンは三つ峠。多分、「もみじおろし」か「大根おろし」、奥寺恭平がK2行きを約束するのは「天狗の踊場」。

第2回以降、登攀シーンと裁判(原作のザイル断裂はカラビナ破損になっている。NHK公式サイトによるとザイルの鋭角の岩角での断裂はすで登山界では認知されているので、カラビナ破損に置き換えたとのことだ。)シーンに期待したい。

ちなみにテロップには、山岳監修(中川裕、山野井泰史)山岳指導(篠原達郎、デイブ・マクレオド)と。

余計なお世話かも知れないですが、一応。


●NHK「氷壁」ーキャストー原作ー1958年大映作品キャスト
 
 奥寺恭平ー玉木宏ー魚津恭太ー菅原謙二

 北沢彰ー山本太郎ー小坂乙彦ー川崎敬三

 八代美耶子ー鶴田真由ー八代美耶子ー山本富士子

 八代哲夫ー石坂浩二ー八代教之助ー上原謙

 北沢ゆかりー吹石一恵ー小坂かおるー野添ひとみ

1958年大映作品スチール


NHK『氷壁』予告について

2005年12月31日 | インフォメーション


NHKホームページに番組告知がUPされていました。

http://www.nhk.or.jp/drama/archives/hyouheki/

一部放送予定が変更になっているようです。


【放送予定】総合・デジタル総合
第1回 1月14日(土) 午後10時~10時58分
第2回 1月21日(土) 午後10時30分~11時28分 ※放送時間が変更
第3回 1月28日(土) 午後10時~10時58分
第4回 2月4日(土) 午後10時~10時58分
(2月11日はトリノ・オリンピックのため休止)
第5回 2月18日(土) 午後10時~10時58分
第6回 2月25日(土・終) 午後10時~10時58分


番宣を見た限りですが、山岳シーンもかなり迫力ありました。

翻案ということで原作のイメージはあまり残っていないようですが、テーマは核心をついている思われます。期待度アップです。

いくつかの気になる・・・

2005年11月28日 | インフォメーション
●TV 「クライマーズ・ハイ」NHK
   
前編:12月10日(土)19:30-20:45

後編:12月17日(土)19:30-20:45

   http://www.nhk.or.jp/maebashi/bangumi/tv/dorama/

●コミック 「オンサイト(2)」 モーニングKC 講談社 発売中
オンサイト! 2 (2)

講談社

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●漫画週刊誌 「モーニング」NO.52 【イカロスの山】塀内夏子 新連載


かなり「怪しい」かもしれない。15座目の8000m峰が2005年に発見されるという設定がそもそもなのだが、冒頭の登攀シーンも2005-8年=1997年時点での肩がらみ確保はいかにもである。突っ込みどころ満載といったところか。
映画「バーティカル・リミット」的な感覚ではらはらしながら付き合うのが正解だろう。
同じ号に掲載されている「野球狂の詩vs.ドカベン」が面白かった。野球だと素直に奇想天外が許せるのだが・・・
とかなんとか言って、きっと来週号(12/1・木発売)も買うもんね。

「オンサイト」は第1部完で休載になったが、尾瀬氏が充電期間に入ったということのようだ。尾瀬氏のHPに「ちょっと休憩・・」か言って横になっている画があった。
尾瀬あきら公式ホームページ

「クライマーズ・ハイ」は同じ横山秀夫原作の映画「半落ち」に泣かされたので、期待が大きい。
  

NHK『氷壁』続報

2005年09月25日 | インフォメーション
山岳TVドラマ『氷壁』の詳細が発表されたようです。

来年1月から新設する本格的な「現代ドラマ」枠の第1弾となる「氷壁」(仮題・6本シリーズ)の制作が、本日9月13日、ニュージーランドでのK2登山シーンのロケから始まります。

井上靖の傑作山岳小説「氷壁」を原案として、その設定を現代に置き換え、世界最難峰・K2(カラコルム山脈・標高8611m)を舞台にスケール感あふれるラブサスペンスドラマとしてよみがえらせます。

K2直下で謎の滑落死を遂げたザイルパートナー(山本太郎)の名誉を守るため、真実を追究する男(玉木宏)。その彼の前に、親友を死に駆り立てた謎の人妻(鶴田真由)が現われる。果たして敵か味方か…。

山に憑かれた男の友情や、サバイバルをかけた大企業の思惑を絡め、山男と山男を愛してしまった女の美しくも哀しい愛の物語をスリリングに描きます。

海外ロケの山岳シーンをはじめ、スケール感あふれる映像で濃密な人間模様を描く大型ドラマシリーズ。

玉木宏という人知りませんでした。やっぱり時代に取り残されつつあるのでしょうか。






お~。カッコいい~。


鶴田真由も・・・





イメージが・・・ ふくらむ~ ぴったし!

もちろん、設定にも惹かれます。期待度、大アップ。

情報はクライミング・ブック・ニュース様から。ほかにも沢山の新着情報があります。抜群の情報収集力です。
ブックマークの欄にUPしますのでそちらからどうぞ。

このブログでは、読後感(または鑑賞コメント)、または特に興味のあるものについてのみの情報公開にとどめます(ようするに手抜き)。


日テレ『河井継之助』

2005年09月14日 | インフォメーション
中村勘三郎が日本テレビ系列で年末に放送される時代劇『河井継之助ー駆け抜けた蒼竜』の製作発表会見したそうです。8月30日の話で、いまさらですので小さな声でアナウンスです。

このブログを始めたころに記事にしましたが、司馬遼太郎の小説『峠』の主人公が河井継之助です。

幕末の越後・長岡藩の家老の河井を描く司馬的な時代小説ですが、最後に戊辰戦争に敗れ敗走した八十里越が印象的に語られています。

もちろん、これが八十里越の全てであるわけではありませんが、当時の只見と越後を結ぶ峠道としての記憶を強くするものです。

この八十里越をいづれは歩いてみたいと考えているからでしょうか、このニュースがアンテナに掛かってきました。

過去記事をリンクしておきます。興味のある方はどうぞ。

http://blog.goo.ne.jp/heppocodancyo/e/bbea5e91e96b126fafcd3a61ef4f2848


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