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団長の雑技的時折BLOG

「山と渓谷のへっぽこ雑技団」のサイドレポートです。登山関連インフォメーション、山の本・映画・・etc.

シュレッダーはさみ

2007年08月31日 | 番外編
どこの自治体でもそうなんじゃないかとと思うけれど、ゴミの分別がやたらに細かくなってきています。リサイクルとか環境問題にはいろんな意見があるから、ボクはボクなりにこうすることに決めていることがあるけど、今日はそこのところははしょってネタにすんなり入っていっちゃいます。

この前、本屋にでも行こうかとゴミ捨て場の前を通ったら、ちょうどゴミの収集車が行ったあとで、マンションの清掃係の人がゴミ袋をひろげて中身をチェックしていました。

自治体のゴミ収集車も最近ちょっとでも分別がいい加減だとそのゴミは回収しないで置いていってしまうので、そんなときは生ゴミなんかも一緒置き去りにされてしまうということになります。うちのマンションは200戸弱くらいの規模だから、大型マンションの部類に入るんじゃないかと思うんだけれど、世帯数が多ければいい加減な人もそれなりにいるワケで管理会社も手を焼いているらしく「ルールを守らないゴミは徹底的に追跡」とか宣言しちゃってます。

そうは言っても、あれって見ていて気持のいいものじゃなく、なんかのはずみにボクのゴミがあけられたらいやだネとか思っちゃったのはすごく当たり前の感覚ですね。

なんかのはずみに分別を間違えて変なものが入いりこんじゃって、自分のゴミが開けられたときにダイレクトメールかなんかが入っていたとしたら、希望しないプライバシーの開示ということになりかねませんよね。

・・・そんなワケで、アマゾンでこんなグッズを発見してしまいました。家庭用の電動シュレッダーや手回しシュレッダーもあるにはあるのですが、どうも持ち出したり電源を入れたりと意外に面倒。こいつはハサミだからステーショナリーのトレーから取り出すだけで、後からまとめてとか言わずに、その場でチョキチョキするだけで簡単にプライバシーが守れるというワケ。

秘密を守りきります! パート2

アーネスト

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秘密を守りきります!・・・・秘密を守り切ります!と親父ギャグまで搭載されたすぐれものです!

話は変わりますが、知っている人は知っているのですが、団長にはキーワードがあります。秘密のキーワードは「ただ」「もらえる」「無料」「・・放題」「ついてくる」それからもっともっといろいろこの手のワードです。

で、このブログにはアフィリエイトという奴がとりこまれていますというか、とりこんであります。たとえば、上のリンクからアマゾンで「秘密を守りきります パート2」をどなたかが買ってくれると数パーセントのマージンが溜まっていって図書券とかがもらえるということになっているのですが、まぁ、こんなサイトですからなかなか溜まるわけもなく苦戦していますが・・・

そんなワケですから、今日は最後にお願いです。本を買うときはアマゾンのリンクから買ってください。雑貨や家電やウエアなんかを買いたいときは楽天の赤いバナーをクリックして探してみてください。

お願いですよ~m(__)m 




『海猫』

2006年12月12日 | 番外編
 毎度番外編ですみませんが、しつこくDVD観賞のエントリーです。この『海猫』には最近の映画の例によって原作があります。原作もおなじ『海猫』です。

 この作品に行き着いた経緯は、随分前のことになりますが、作者の谷村志穂が『ごちそう山』というエッセイ集を書いていて、ほんの出来心(?)で図書館の書棚から借り出して来たところから始まりました。料理研究家(だったと思いますが・・)の飛田和穂に山ご飯をつくってもらいながら楽しくお山を登ったお話なのですが、じつに「あぁ、こういうのいいなぁ」と思わせるほのぼのとしたエッセイだったわけです。何かゆとりがあるのですね。自分がテンパッた山を登りたがるからだからのでしょうか、片隅に置き去りにしていた感性をつつかれたというか、くすぐられたたというかそんな感触が残ったのです。

 で、谷村志穂の書いた小説を探して読んだのが『海猫』です。エッセイの洒脱(いまどきこんな表現も怪しいのですが・・)さはどこへ、濃厚な恋愛小説でした。正直、凭(もた)れる感じさえありましたね。まぁ、そういうのも嫌いではないので、結局どっぷりと浸かってしまいました。やはり、エッセイの面白い人の小説は読み応えがあります。いや、いい小説を書く人は面白いエッセイを書くということなのでしょうか。

 で、またまた、たどりついたのが映画『海猫』です。

 キャスティングがすごいですよ。佐藤浩市、仲村とおる、三田佳子そして主演が伊東美咲です。

 昆布漁師の佐藤浩市の家に嫁いだ伊東美咲が、佐藤浩市の弟・仲村とおると愛(恋ではありません)に堕ちて・・。これ以上は絶対に言わないほうが良い。そういう話です。

 ただ一言だけ、これは言い忘れてはなりません。伊東美咲はきれいでした。漁師のおかみさん姿がたまりません。そして、体当たり演技でしたね。

 エンディングに流される主題歌はMISIAの『冬のエトランジェ』。

 一言付け加えると、原作を読まないとこの映画は少し入りにくいかもしれません。「海猫の目」を集める少年が青い目の薫(伊東美咲)に擁く濃密な感情が、活字では抉るように踊っていたのですが・・・。

ごちそう山

集英社

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海猫〈上〉

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海猫

東映

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『ALWAYS三丁目の夕日』

2006年12月02日 | 番外編
 昨日の金曜ロードショーで『ALWAYS三丁目の夕日』を観ました。映画館で観たかったのですが、つい行きそびれてしまったやつです。DVDで観ようとしていたのですが、こちらもレンタル中で観ることができないでいたところでした。CMに中断されて入り込めないのがいやだなぁと思いながらだったのですが、誘惑に負けて観てしまいました。

 イメージの中にはやはり西岸良平原作の『三丁目の夕日』ができあがっていましたから、少々不安もありました。原作のある映画の場合しばしば落胆させられてしまうこともあるからです。特にコミックの実写版となるとまともなものにあたったことがありません。『三丁目の夕日』の場合、これといってストーリー的展開があるわけではなく、このあたりを映画的にどう処理していくのだろうか、まさか環境ビデオにするわけにもいかないだろうに・・・といった興味でもあったような気もします。

 ところが、こんな斜めからの期待は見事に裏切られてしまいました。昭和33年がリアルタイムの僕にとってこの映画はあまりにも甘美な映像の連続でした。当時はまだ地方都市のはなたれ小僧だったから都会の下町を知っているわけではないのだが、それでも充分あの町並みの気分はわかります。横浜のラーメン博物館に行ってすら何か目に滲んでくるものを感じてしまうくらいですから、もうたまりません。

 昭和33年といえば、淳之介とおなじくらいの年頃だったはずですから、「スカ」しか出ない駄菓子屋の籤はいつも引いていたし、力道山とルーテーズの世界選手権もはてしなく興奮しながら観たわけです。今の小学生が電車に乗って学校に通うのが不思議に見えて仕方のない僕は、乗り物に乗って遠くの町に子供たちだけで出かけることなどできませんでした。だから、淳之介が母さんに会いたくて電車に乗った決断は痛いほどわかります。

 青森から集団就職で出てきた六ちゃんの津軽弁がお粗末だったり、最後のシーンの常磐線の下りにミゼットで追いかけられるような土手はないそうなのですが、そんな細かいことを抜きにして久しぶりに楽しめる映画でした。

 そういえば、クレジットでわかったのですがSLの車内の撮影は大井川鉄道だったようです。車窓からの景色も静岡あたりとは違っていたような気がするから、その辺もCG処理してあったらしく丁寧さを感じさせられましたね。11月のはじめに小無間山から大無間山へ縦走した後に寸又峡温泉からの帰りに乗ったのですが、その時も目頭が熱くなってしまい照れくさかったのを思い出しちゃいました。涙腺がゆるくなったのはやはり寄る年波のせいなのでしょうかねぇ。

 ひとつ、印象的なシーンがありました。鈴木モーターに電気冷蔵庫が来て、氷冷蔵庫が捨てられているシーンです。それを見つめる氷屋の親父のアップが数秒ありました。何かを切り捨ててしか前に進めないとしたら進歩とはいったい何なのでしょうか。夕張市の財政破綻がニュースを賑わせていますが、エネルギーとしての石炭の終焉と共にそれを担った町と人が切り捨てられなければ成り立たない政治とは何なのでしょうか。



2007年11月に続編が公開されるそうです。こんどは劇場の大画面で泣いちゃうかもしれませんね。

三丁目の夕日公式サイトは←こちら



浜田真理子ライブ イン YOKOHAMA 2006

2006年09月16日 | 番外編
 この人の声は癖になります。

 横浜・桜木町で電車を降りて神奈川県立音楽堂へ。今日は山の店「かもしかスポーツ」を横目に紅葉坂をのぼって一年ぶりにその人の唄声に会いにいきました。

 レーベルはインディーズでも「浜田真理子」はもうメジャーになっているのかもしれません。秘密の宝物のように大事にしまっておいたつもりでも、もう隠しておくことはできなくなってしまってきているようです。本当に沢山の人でホールはいっぱいでした。

 ご本人はそんなことに気付いているのか、気付かずにいるのか、「11月4日に新しいアルバムがでるから今日は予習と復習ですよ」といたってのんびりした調子です。それに今夜の彼女はMC多め、「いつもより余計に回っていま」した。染太郎・染之助でした。林や三平の「どうもすいません」ポーズまでやってましたね。3回だったかな~。あれって、彼女のマイ・ブームなのでしょうか。

 かなりセクシャルな曲があったりしてテレッポさんだったのでしょうか。こんどの新しいアルバムからの曲(「爪紅のワルツ」だったか「紅爪のワルツ」だったか・・)はよく聞いているとすごい。彼の背中にたてた私の紅く染めた爪が鏡に写って舞っている・・・というのですよ。あの唄声でこの詩はすごい。ドキドキですね。
 都々逸だと思いますけど(???)、「三千世界のカラスを殺して、わたしゃあんたと朝寝がしたい」といったのもあったんですけど、濃~いですよね。

 あ~、あぶないなぁ。このままだと12月の東京公演にも行ってしまいそうです。その前に、11月のニューアルバムもあるし・・。

 一応、リンクを貼っておきますから、そそられた人は・・・。

本日のハマダマリコ的こころ

『翼はいつまでも』川上健一

2006年09月13日 | 番外編
翼はいつまでも

集英社

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だいぶ前にエントリーした『雨鱒の川』の川上健一の作品です。どこで買ってきたのか忘れてしまいましたが、しばらく本棚で眠っていたのを引っ張り出して読んだのでちょこっと紹介です。まぁ、登山とはおよそ関係のない話ですから、興味のない方は、軽く無視してください。

『雨鱒の川』を書いてから11年ぶりの作品ということだそうです。とは言っても、2001年7月の話ですから、その後、その11年間にやってた楽しい貧乏生活の暮らしぶりを書いたエッセイ集なんかも出ているらしいですね。

お話は、真っ向正面60年代青春グラフティです。中学3年生の野球少年が引き起こすありそうな極々あたりまえの(あの頃の地方都市の少年たちにとっては・・・)事件がこれでもかと・・・。

それじゃぁ、大した事ないわけね、つまらないありふれた小説なのね、と言われそうですが、どいうわけか面白いのですよ。

「中学生はビートルズを聴いてはいけない」というお達しが教育委員会から出たのも本当だったし、「ビートルズを聴くと不良になる」(ビートルズを聴くのは不良だ!ではないのだ)という論理がまことしやかに語られていたのだって事実なのです。
だから、主人公の神山少年が「学校でビートルズのレコードをかけてツイストを踊ろう」というのは少年たちにとっての正真正銘の自立宣言でした。

学校で禁止されているキャンプに無届でいった神山少年は無届で青森県半周の自転車旅行に出かけたことがばれて担任に説教をくらったことを思い起こさせたし、辞書で「性交」を引いて何故か興奮しまくったことも多分あの世代は知っているはずですよね。おいおい、中3はそんなに純情じゃないだろうっていうかもしれませんが、そうだったんですよ。あの頃はね、みんな。

だから、みんな大人になりたがっていたし、でも、なりたがっていた大人がどんなものかよくわかっていなくて・・・。それで、今はすっかり大人になってしまって、それがなりたがっていた大人だったかどうかは今でもわからなくて・・・。

そういうわけで、真っ向青春物語は少年と少女の人間模様ですが、ひさしぶりに一気に読んでしまった小説でした。

甲子園 2006年夏

2006年08月23日 | 番外編
 37年ぶりの夏の甲子園3連覇をねらう駒大苫小牧高校と88回の甲子園出場の歴史を持つ早稲田実業高校が会いまみえた今年の夏の甲子園大会決勝戦。それは6回裏、早実の攻撃のできごとだった。

 トップバッターの2番小柳がライト前ヒットで出塁した。続く3番檜垣が一塁前に送りバント。確実なバントでランナーを2塁に送ったと思われた。そのあと、驚くことが起きた。走り抜けた檜垣を見て一塁審判が手を広げてセーフの判定をした。
 一塁手のランナーへのタッチが認められなかったのだ。この日、決勝戦の実況放送をしていたテレビ朝日はすぐにVTRを流し、それを見たアナウンサーは「微妙な判定ですね」と言った。画像を食い入るように見ていた私にはノータッチには見えなかった。タッチされた場所のユニフォームがはっきりと動いていたのである。

 早実の監督・和泉は次の4番後藤にバントを命じた。ここまで両チーム無得点、先取点を取りに行くセオリーどおりの指示である。バントはキャッチャーの前にころがった。右バッターの後藤は打球をガードするように一塁方向に走り出し、キャッチャー小林と交錯した。ボールは一塁に送られ、この間にランナーは2、3塁に進塁した。

 駒苫の監督・香田はこのプレーについて、守備妨害ではないかという確認を控えの選手にさせた。高校野球だから抗議ではなく、あくまで確認である。審判の判断はプレイの上で起きた止む終えない結果であるということだった。

 ワンアウト2、3塁のチャンスである。ここで私はこの回は早実が無得点で終わってくれることを祈っていた。いや、何も苫駒を応援していたわけではない。悲運の荒木大輔投手も知っているし、王監督が病に倒れ入院していることもあり、心情的には早実に肩入れしていたかもしれない。もともと、『人生劇場』しかり『フクちゃん』しかり早稲田がらみの創作も好きだった。たしか、八木沢というアンダースローのピッチャーが早大にいて、子供の頃によく真似をしていたことも覚えている。
 しかし、それはそれ、これはこれである。もしも、もしもである。この流れの中で点が入り、早実が勝つことになったときに生まれてくる違和感を恐れていたのである。

 結果は、5番船橋三振。6番セカンドゴロ。駒大苫小牧・田中将大のふんばりで無得点で終わった。ここが、今年の夏の甲子園を台無しにしてしまうかどうかの決定的一瞬であったと思っている。

 一躍、ヒーローになった早実・斉藤祐樹投手のマウンドでの淡々とした姿勢が好感を呼んでいる。いや、私がもっとも好感を持って見ていたところだ。
 これもテレビ朝日のアナウンサーのコメントからだが、以前は斉藤も表情をよく変えていたのだそうだ。それがある時、OB先輩に「ピッチャーがそんなにコロコロ表情を変えていったい何の得があるのだ」と言われて変ったのだそうだ。多分、あくまでも想像だが、これが早実のカラーとして培われてきたものなのではないかと考えている。
 最近の高校野球ではヒットを打ったり、ホームランを打った選手が高々と手を上げてガッツポーズをとる場面をよく見る。集中した気持が一瞬にはじける結果としてやっているのだろうからそのことをとやかく言うつもりはないが、時折、あるエピソードを思い浮かべてしまう。

 現ソフトバンクの王監督が選手時代に父親に「打たれたピッチャーはそれだけで充分打ちひしがれている。ガッツポーズは相手の気持を考えればしないほうがいい。」というようなことを言われたのだと言う。事実、王選手のガッツポーズは見たことはない。ただ一度だけ、これは今でもよく放映されるが世界記録をぬりかえたときだっただろうか、何かおずおずとした見ようによっては様にならないガッツポーズがあるだけである。

 このあたりは、ひとり斉藤投手に限らず早実野球部のカラーとして出来上がっているのだろう。そうした意味でも、早実の夏の甲子園制覇は素晴らしかったと思えるのだ。

 田中は12球団どのチームでもプロ野球選手の道を選ぶことを宣言している。斉藤は今後の進路について明言は避けているようだが、いずれにしても野球界の何かの道を選ぶことになるのだろう。
 できることならば、いまいちどこの二人の名勝負を見てみたいと思うのは私だけではないはずでである。
 
 そして、スポーツ新聞のTOPを飾った両チームが入り混じった記念撮影の写真があった。そのなかで、斉藤と田中は顔を見合わせてほほえんでいた。

 2日間、TVの前に釘付けになってしまった。いや、今もまだニュース番組をカチャカチャ捜し回っている。もとより、私は野球に関しては門外漢である。しかし、キャッチボールすら満足にできないずぶの素人だから言える世迷言と読み流していただきたい。

「延長十八回」終わらず―伝説の決勝戦「三沢VS松山商」ナインたちの二十五年

文芸春秋

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浜田真理子、NHKFMに出演

2006年03月14日 | 番外編
今日は思いっきり番外編です。

歌手の浜田真理子が3月21日PM6:00~6:50(NHKFM)の番組にゲスト出演するらしいです。

ある時、団長は彼女の唄にグサッとやられて、以来ひそかに「隠れマリコ族」になってしまい、去年は横浜ライブに出かけたりなんかしてしまいました。

彼女のライブはほとんどMCもなく、ただひたすら唄い続けて人の心をかきむしるスタイルですが、こんどはラジオ番組ですからトークもだいぶありそうです。かなり楽しみです。

さらにさらに、スタジオライブもありということですから、必聴です。
時間がとれる人はぜひ聞いてください。かなり、やられてしまうはずですよ。

『雨鱒の川』川上健一

2006年01月25日 | 番外編
柄にもなく初恋純愛小説を読んでしまった。いささか気恥ずかしいのだが良かったものは良かったのだ。お薦め作品として紹介しなければということです。

雨鱒の川

集英社

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お正月の深夜の時間帯にチャンネルをいじっていて、偶然にこの小説の映画化作品を見たのがきっかけだ。最初は環境映像のようなものなのだなと思いながらみていたのだが、ところがこれがツボにはまってしまった。この手の映画(いわゆる単館系)が地上波TVに乗ることなかなかないことだから幸運だったわけだ。

絵を描くことと川に行って魚を捕ることが大好きな少年・心平と幼い頃に病気で耳が不自由になった少女・小百合。小百合は心平の言っていることが分かった。心平は小百合の不自由な言葉を理解できた。二人の心は通い合っていた。

ある日、心平はいつもの川で大きな雨鱒にあった。心平は雨鱒とも友達になった。雨鱒はお嫁さんを迎えに上から下りてきていたのだ。心平は雨鱒の絵を描いた。
心平の描いた雨鱒の絵が国際的な児童画展で特賞になった。祝賀会の夜、病気がちだった母親は家に帰る途中、雪の中で死んだ。

青年になった心平は小百合の家の造り酒屋で働くが、絵を描くことしか知らない心平はいつも失敗をしてしまう。社長の紹介で心平は絵の才能を伸ばすために東京に行くのだが・・・

映画の舞台は北海道。ロケーションは北海道全域に広がっている。美しい風景の中で繰り広げられる清らかな愛は大人たちが失ったものを呼び起こすにあまりある。

雨鱒の川ーファースト・ラブーHPはこちらから

雨鱒の川 ファースト・ラブ スペシャル・コレクターズ・エディション

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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映画を見終わって、いくつかのレビューを読んで感覚的なずれのあるものが少なくなかったので、原作を読んでみた。

驚くことに、舞台は青森の寒村であった。おそらく、映画が舞台を北海道に移したのは言葉の持つ響きが映画的に折が合わなかったということだったのかもしれない。青森出身の団長でさえ、はじめは会話の部分がなじまなかった。しかし、これは、作者・川上健一のしたたかさであった。

「ドデンしたじゃ」「アハハハハ」。何の説明もなく、方言を繰り返し文章の中で少年と少女の心のやりとりをリズミカルに訴えていたのだ。

もちろんのことだが、映画の脚本は細部では原作との違いはある。しかし、原作の気分は間違いなく生きていた。いったい、この物語あるいは映画が、そのまま真直ぐに受け入れられない人がいるのはなぜなのだろう。それは、われわれが失ったものがあまりにも多いという悲しい証なのかも知れない。

参考までに、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』よれば
 
アメマス(エゾイワナ)(学名:Salvelinus leucomaenis leucomaenis)はサケ科サケ亜科イワナ属の魚。日本では日本海側(山形県以北)太平洋側(千葉県以北)に分布する。

サケのように海へ降りる降海型(アメマス)と一生海には降りない陸封型(エゾイワナ)が存在する。 体長は14-70cm程度。近年は神奈川県をはじめとする関東近辺でも放流が行われている。 北海道では水産魚種に指定されていないためゲームフィッシングが人気があり、降海型を特に「海アメ」と呼ぶ。


どうやら、雨鱒がお嫁さんを迎えに来るという話は、アメマスに降海型と陸封型があることによる言い伝えのようである。

これはまったくの偶然だが、心平はNHK土曜ドラマ『氷壁』で奥寺役の玉木宏だった。

『夏子の酒』

2005年09月12日 | 番外編
夏子の酒

『オンサイト』(KCモーニング)を読んで、同じ尾瀬あきらの作品『夏子の酒』をBookOffで買ってきました。
105円コーナーに並んでいたのを全部。2、3、4、5、6、9と飛び飛びでしたが取りあえずこんなもんでいいかといういたって軽い乗りです。

モーニング連載中にポツポツ読んではいたのですが、この漫画は部分読みでは面白さがわかりません。「利き酒をする女の子のお話なのね。ふ~ん。」といった程度の読み方でした。

読み始めて、今まで読まなかったのが悔やまれましたね。

これほど、真正面から何のてらいもなくひたすらに主張する作品があることに愕いてしまいました。命をかけて酒をつくる。酒をつくる米に体を張る。こんなことありでしょうか。

真正面から自分の求めているものを主張することが、ドン臭ったり、おしゃれじゃなかったり時代に、まだ、こうした作品が生き残っていたのです。

ついこの間、ワインセラーの見学にいったのも拍車をかけました。ワインの世界が奧が深いなら同じ醸造酒の日本酒だってなぁ。おっさんにはワインよりも日本酒の方がなじみも深いけどよぉ。

えっと、「夏子の酒」は完成するのか。ここに至って、12巻全部読まねばという悲壮な決意することになったのであります。

ところがです、アマゾンでさがしてもKCコミック版はもう売っていません(講談社文庫なら手に入るようですが・・)。とりあえず送料を一冊ごとに上乗せしても元の定価を切る1、7をユーズド本で注文。8に至ってはユーズド本すらないのです。

しかし、8はたまたま立ち寄った古本屋のコミック本コーナーに280円で鎮座ましましていました。あとは、止まりません。10、11、12は送料を込みにすると定価を上回りますがアマゾンをクリック、クリック。

はい、全巻揃いました。

あなたの好きな登場人物はだれですか。

夏子ですか。じっちゃんですか。それとも草壁ですか。もしかしたら冴子かもしれませんね。

たぶん、みんなの価値観の分だけ好きなキャラがあるかもしれません。

そうだ、ものごとは真剣にやらなければいけないのだ。今、自分がやりたい山もあきらめてはいけないのだ。と、何でも山に結論を持って行く団長です。_(.・)/ドテッ

夏子の酒 (1)

講談社

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