オレのブログ

ロックとイラストの大好きな、社会の底辺にいるチンケな一青年のブログです。
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戦争になれば人間誰しも堕ちるもんだな……

2015-01-16 20:15:46 | 映画
一昨日にBack To The Futureを取り扱ったか、マイケル・J・フォックスネタが3日連続で続いたが、マイケル・J・フォックスと言えば、何もBack To The Futureだけではない。

ショーン・ペンと競演した1989年の映画『カジュアリティーズ』も必見。



ストーリー(wikipediaより引用。まだ見てない人の為に前半だけ引用します。ネタバレも含んでいるので、これから見ようと言う人はリンク先を見ないように)
1974年。ベトナム帰還兵のエリクソン(マイケル・J・フォックス)は、電車の向かい側に座るアジア人女子大生(ツイ・ツウ・リー)の姿を見て、ベトナムに上等兵として従軍中のときの悪夢のような体験を思い出す。

ベトナム戦争が激化する1966年。ミザーブ軍曹(ショーン・ペン)が率いる小隊は、ジャングルの中を進んでいた。その途中、エリクソン一等兵はトンネルの落とし穴に足を滑らせてしまう。それを発見したトンネルの中の南ベトナム解放民族戦線の兵士がナイフをくわえて迫ってくる。しかしミザーブらは間一髪のところでエリクソンを救い出した。

後日、談笑しながら進む小隊は北ベトナム軍の奇襲に遭う。激しい銃撃戦が展開され、最初に被弾した無線係のブラウン(エリック・キング)が死亡する。ブラウンはあと数日で除隊する予定だったのだ。仲間たちは怒りと悲しみに震えた。

ある夜、基地へ戻った彼らは偵察パトロールの命令を受ける。そこでミザーブは、「任務がてら村に住む少女を拉致してレイプしよう」と提案する。そしてエリクソンを除く4人のメンバーが、そこに住む一人の少女オアン(ツイ・ツウ・リー=二役)を誘拐した上、強姦に及ぶ。エリクソンが信頼していた同僚のディアズ(ジョン・レグイザモ)も、上官の命令に背くことができなかった。エリクソンも加わるように強要されるが、エリクソンは頑なにレイプすることを拒んだ。


かなり昔にカタログとかで見かけたけど、ヴェトナム戦争が部隊でマイケル・J・フォックス主演だと言うので、興味は持っていた。
内容からかなりブラックな感じがしたので、DVDをレンタルして見たのだが、ヴェトナム戦争に送られた米兵の醜さが伝わった。
この頃、『プラトーン』とか『グッド・モーニン・ヴェトナム』、『7月4日に生まれて』等ヴェトナム戦争を取り扱った映画が多かったが、『カジュアリティーズ』は、『プラトーン』等と比べて迫力は無いにしても、インパクトはずば抜けている。
デ・パルマ監督の映画は今の所『カジュアリティーズ』だけ見たが、人間の負の面を見るには十分だ。

さて、ヴェトナム戦争での少女陵辱を描いた『カジュアリティーズ』だが、これ、実話らしく、ヴェトナム戦争は強姦のほかにも虐殺や略奪が目立ってしまって、社会問題にまで発展したそうだ。

アメリカの負の歴史とも言えるヴェトナム戦争だが、米軍の行った蛮行が昔の日中戦争にも似ているのでも有名で、ゲリラ戦や市民虐殺等、日本がかつて大陸で行った蛮行と共通が多い。

ナチスドイツと同盟だった為にホロコーストと同一視されがちな日本軍であるが、最近になって日中戦争の知られなかった真実が知られるようになり、ナチスとは異なる国だったと最近では認識するようになった(海外でも日本がナチスと同盟を結んだ事についても、「中国大陸を制圧する為」と認識されているし)。

但し、悪い事はきっぱりと悪い事。漢民族に対する憎悪が無くとも、武力行使に踏み切った時点で日本は失敗しており、大陸に渡って中国を制圧しても、敵味方の区別がつかなくなって泥沼にはまり込んで、結局は虐殺をやってしまう。
『カジュアリティーズ』を見ても、戦争が如何にモラルを奪っていくか、ハッキリとわかる。エリクソン側に回りかけていたディアスもミザーブ達に散々けしかけられた挙句に強姦する側に入ってしまったが、モラルもクソもない戦場に行けばどんだけ野獣になれるか、思い知らされた。日本軍からミザーブみたいな兵士が出てもおかしくない。

日本軍側の兵士も大陸に行って、無事だったわけじゃない。死んでしまうのは当然あるが、生きて帰ってきても足をもがれたり、五体満足でもPTSDとかで心がズタズタにされて、結局得るのは苦痛だけだ。
事実、ヴェトナム帰還兵でそうした苦痛で苦しむ人も多かった。『7月4日に生まれて』を見れば分る。

アメリカは「日本は悪の国だった」と日中戦争を一方的に片付けたのだが、それから20年後にまさか自分達が日本軍と同じ悪事をヴェトナムで行ってしまうとは想像も付かなかったんだろう。

ソンミ村虐殺事件はかなり有名だが、余りの後味の悪さだったか、自ら進んで戦争する事はなくなって、イラク戦争もやったがアメリカ国内で反対されるようになり、オバマ大統領でイラクから撤退する事になった。

『カジュアリティーズ』や『プラトーン』とかを見て、「やはりアメリカも悪い事をやってしまうんだなぁ」と感じた。

まぁ、アメリカのマシな所と言えば、利益にならないと早くも悟って、ヴェトナム戦争に反対して撤退するようにさせた所だろうな。

結論からすれば、戦争はもうゴメンだ。

そりゃ事情と言うのもあるかもしれないし、オレ自身戦場にいた事がない訳だが、戦争になれば大事なものが失われて結局は悲しい事になる事は既に分っている。
オレは人を殺すのはゴメンだ。

「日本は再び戦争の出来る国にすべきだ」と言う論が目立ってきているが、人を殺して国を発展させようとする事にオレは賛同できない。そうした論を出す人達は、武力行使という選択をやって結局失敗したアメリカを見て、何も学んでないだろうか?

人から恨みを買ってまで自分の利益にしようなんていうやり方は、オレには出来ない。

ヴェトナム戦争ものの映画で、力では解決できないと、改めて実感した。


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