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米大統領に就いたジョー・バイデンと中国国家主席の習近平(シー・ジンピン)の首脳電話協議が実現しないなど米中関係膠着のなか、見逃せないのがバイデン政権が重視する同盟国英国と中国の急速な関係冷え込みである。
特に興味深いのは、欧州連合(EU)から離脱した英国の「脱欧入亜」と日本への接近が中国のアジア・太平洋戦略に大きな影響を及ぼしかねないとする中国の外交関係者らによる分析だ。一部では、1世紀以上前の20世紀初頭、アジアの力学を変えた日英同盟(1902~23年)の再来になぞらえた「日英準同盟」とみて警戒する向きもある。
「かつての英日(日英)同盟はロシアへの対抗ばかりではなく、中華復興を抑え込む隠れた意図もあったことを忘れてはいけない。英国は今、再び日本と組む『準同盟』で中国の飛躍を阻もうとしている」「『脱欧入亜』をめざす英国が環太平洋経済連携協定(TPP)参加を正式申請したのは正直、手痛い。習が明言したように中国が真剣に検討しているTPP参加の大きな壁になりかねない」
日英接近への見方は各国で様々な議論があるが、少なくとも中国系メディアでは日英準同盟を警戒する議論が注目を集めている。英国の「脱欧入亜」とは言い得て妙である。別の言い方をすれば英国の「アジア回帰」とも表現できる。英首相のジョンソンが率いる政権は、EUのくびきから離れた英国が世界で機会を求める「グローバル・ブリテン構想」を進める。英国との貿易量も伸びている成長するアジアは重要なターゲットだ。ただし中国へのスタンスは極めて厳しい。 (以下小見出しと文末 原文をお読みください)
■「日英準同盟」への警戒
■中英関係は「自由落下」
■対米関係はなお膠着
中国は大方の予想に覆す先手を打った。20年末のEUとの投資協定の基本合意である。バイデン政権発足前に米国と欧州の間の大西洋に楔(くさび)を打ち込んだのだ。しかし見落としていた点があった。そのEUから完全離脱した英国の素早い動きである。世界を股にかけた玉突きゲームはめまぐるしい。当面、英国の「脱欧入亜」の行方から目を離せない。(*日経記事より)写真:テレビ方式による日英外務・防衛担当閣僚協議で手を挙げる茂木外相㊧と岸防衛相(2月3日)=AP
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