丙丁童子のブログ 

◎まだ、だれもいっていない、そんなこと、あんなこと。(童子)

米中貿易戦争のゆくえ

2018-07-11 10:29:56 | 2017年3月~2021年7月
米中 貿易戦争 今後の展開予想 (頭の体操)

日曜の 日経週報にも書いたが 

米中貿易戦争の 今後の展開について頭の中を整理するために 考えを纏めてみようと思った。

1.きっかけは 外交委員会でも対応できるというトランプ発言で
これを緩和の兆しと見るのは間違いで、知財における中国の悪辣な手法をつまびらかにし、
米国民の正義感に訴えるぞという脅しだと考えたことにある。
2.ところが6日の追加関税発動、中国の対抗関税発動は
まるで、示し合わせたような連携プレーで
整斉粛々と 手続きがされた
3.米国側も中国の知財での悪辣さを喧伝することもなく
中国側の発表も事実を淡々と伝えるだけのものであった

4.このため、 表向き戦争に入ったが、

実は落としどころはすでに決着がついているのではないかと考えた

 

  恐らくは中間選挙前の10月ごろには 落としどころにむけた
  中国側は 米国からの輸入拡大・輸出削減
  具体的な 米国の対中貿易赤字目標額の設定。を発表し
  アメリカ側はそれへの見返りとして
  ある程度の 「中国覇権」の容認姿勢を顕著にするのではないかと考えたのである。

 

 
5.ありうる 最極端のシナリオは
かってから中国が唱えている 太平洋東西分割論で
  この場合、 中国が太平洋の西半分、米国が東半分を管理するというもので、
  アメリカは韓国や東南アジアに駐留する米軍(一部国連軍のものも)を大幅に縮小、
  増大する軍事予算を シリア・中東や アフガニスタンに振り向けられる
  中国は 海洋覇権を推し進め、一帯一路の海洋版 唐帝国なみの 国際国家を
  再現できる。 というものである。
 
   日本は7世紀の律令国家の時代のような、中国への朝貢国として繁栄するか、
   中国の海洋覇権に異を唱え、これと争うのか
   選択を迫られるのではないかと 考えた。
 過去の中国の 反日運動の激しさから 日本を太平洋から追い出しにかかるのではないかと
 恐れたためである。
 
  ただ、日本の生命線は(特に中東との)シーレーンの確保と 領土・領海の保全であり、
  日本国民の安全とアジアの平和が確保されれば
  太平洋の管理者は米国だろうが、中国だろうが構わない。
 
今は こう考え直しはじめた。こうなると 米中二大機関車の牽引で
(米は国内再生、中国は一帯一路) で世界経済にとっても好ましい
米・中。日・豪 の 株価も上昇となるだろう。
 
2.もう一つの極端な選択肢は 米中和解が成立せず、貿易戦争の長期化・深刻化で
世界は かって経験したような ブロック経済に逆戻り
株価は低迷、日本のデフレからの脱却も先が見通せない状況となるだろう。
 
下手をすると、米中の貿易戦争が悪化、ブロック拡大のための ロシアのクリミア統合
のような 紛争・戦争にエスカレートする 可能性も否定できない。
 
 
こう考えると、 裏で 落としどころを握り合っている方が世界経済やあるいは 日本経済にはよいのかもしれない。
 
アメリカが かってのような世界の警察であり続けるのは不可能だから
それが世界平和 と世界の繁栄につながるのであれば、 中国やロシアといった
これにかわる勢力が、一部を管理する世界になっても
(例えば、北の暴走が制止され)平和と安定が確保されるのであれば、

日本にとっては 何の問題もないのではないか。70年前とはいえ日本がそれをサポートしてもリードすることはないし、リードしようとしないほうが無難で、日本の世界における立場もよいのではないか。

 
ただし、これには条件がある。

中国やロシアでも基本的人権が尊重され、自由・平等・博愛が保障されることである。

 

日本にとっては(特に中東との)シーレーンの確保と 領土・領海の保全が確保され
基本的人権の保障される 世界が安定的に成長するという 平和の軸が確保される限り
西太平洋の管理者が 米国なのか 中国なのかは それが地域・世界の紛争とならない限りは
どうでもいいことではないか。

 

まずは 米中間選挙まで いろいろと紆余曲折はあろうが、心静かに見守り 大局観を失わないようにしたいものだ。


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