平太郎独白録

国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し、独自の歴史観で語ります。

昭和43年の全共闘にみる親の立場の学生の分際論

2008年02月13日 | 社会全般
親愛なるアッティクスへ

正月にBSで、昭和43年を振り返る番組をやってましたが、そこで採り上げられていたものこそ、「全共闘」でした。
と言っても、実は私も全共闘世代・・・などという言葉で、その名前だけは知ってましたが、それ以上の詳しいことはまったく知りませんでした。

当時、私は、これら全共闘を含めた一連の学生運動というものについては、テレビで祖父、父も含めた三世代で見ていた記憶があります。
(ちなみに、私は小学校入学間もない7歳。父は30代半ばで、祖父は60代半ばでした。)
ただ、うちの家族は、まあ、九州という土地柄もあるのかもしれませんが、皆、これらの学生運動には批判的でしたね。
父が、「昔は、学校など、行きたくても行けなかったんだぞ!」、「親に養ってもらっておいて、勉強はしないで、こんなことばっかりやりやがって!」、「やるんなら、自分で稼ぐようになってやれ!」と憤激した言葉を浴びせていたことは、はっきりと覚えています。
(ましてや、明治生まれの祖父が、どういう理解を持っていたかは、想像に難くないでしょう。ちなみに、これら学生運動を弾圧した、当時の佐藤栄作首相は、私の祖父と、ほぼ同世代に当たります。)

これは、当事者であった団塊の世代の人たちからすれば、もちろん、反論もあるでしょうし、私自身も、あの場にいたら、果たして、無関係でいられたかどうか少し疑問なところでもあります。
しかし、親の立場になった今だからこそ言えることでしょうが、私には、父や祖父らの言い分もわからないでもないのです。

現在でもそうですが、地方から、東京の大学に子供を通わせるというのは、やはり、大変な負担なんですよね。
先般、私の先輩が、子供を東京の大学に通わせることになったところ、親の出費は、一人当たり年間400万円になる・・・と嘆いておられました。
となれば、もし、これが2人なら年間800万円になるわけですよね。
800万円となると、少々、裕福な家庭でも大変な負担ですよ。
(一例を挙げるならば、年収2千万円の家庭と言えば、地方では「高額納税者リスト」の上位にランキングされる、押しも押されぬお金持ちなのでしょうが、ここでさえ、年収の半分近く、4割を持って行かれる事になるわけですから、改めて、その負担の大きさがおわかりいただけると思います。)
ましてや、当時は、日本全体が今ほど裕福ではなかった時代ですから、親の負担たるや、いかほどのものだったでしょうか・・・。
食うや食わずやで生活している親からすれば、「そんな学生運動なんかやってるんだったら、田舎に帰ってきて農作業手伝ってくれよ!」というのが本音ではなかったでしょうか。
であれば・・・と。

ちなみに、当時、同じく、私の父が言っていた言葉があります。
それが、「今時の若い奴らはのくせに、みたいにを伸ばしやがって!これじゃ、男か女かいっちょん(まったく)わからん!」というもの・・・。
・・・間違っても、この世代の人たちに限って、「今時の若い者は」などとは決して言わないだろうなと思いましたよ。
ということで、今時の若い者の皆さん、安心してください。
あなた方の親御さんたちは絶対、「今時の若い者は!」と言わないはずですから・・・(笑)。

よろしければ、クリックお願いします。→ 人気blogランキング


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。