こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

お稽古

2016年09月29日 01時01分21秒 | 文芸
若いころ、日本舞踊と表千家のお茶を習いに通った。
きっかけは好きになった女の子が通っていたからである。

 動機は不純だったが、いつの間にかその稽古に夢中になっていた。
水が合っていたのか、日本の伝統の奥深さに魅了されてしまった。

 恋は破れたが、稽古事はやめられなかった。

彼女の稽古時間とかち合わないように、師匠の下に通った。

 資格も取れず、名取にもなれなかったが、充実した日々だった。
伝統ある型を習得するために、師匠とマンツーマンの稽古。
所作や技は見て盗み取る(?)のに懸命だった。

初釜では、艶やかな着物の乙女らに交じっての黒一点で緊張しっぱなし。
舞踊発表会では『奴さん』『隅田川』を踊り、受けた拍手。

この体験は、その後の人生にかなりプラスになったと思う。
若いときはチャンスさえあれば何でもやっておけばいい。
 年を取ったときに、自分の人生に悔いはなかったと思えるからである。
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