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速藤年正 Toshimasa Hayato

ミッドナイト・スターの「Slow Jam」

2005年04月11日 11時13分18秒 | 全米チャート
初めまして、速藤年正(はやとう としまさ)です。

同じブログの窪田有美さんの紹介でここに登場することになりました。
お引き立てのほどよろしくお願いいたします。

今回はミッドナイト・スターの「Slow Jam」を紹介しましょう。

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1970年代後半から1980年代にかけてのディスコブーム時代には、アース・ウィンド&ファイアやクール&ザ・ギャングなど、数多くの大型バンドが存在しました。
ミッドナイト・スターも当時の大型(大人数)ディスコ・ファンクバンドのひとつとして、「Freak-A-Zoid」(1983年全米R&Bチャート2位)、「Operator」(1984年全米R&Bチャート1位)といったダンスヒットを連発。

アースやクールを例に出すまでもなく、当時のダンスアルバムは、ノリノリなファンクチューン80%に対して、チークタイム向けのバラード20%という構成がメインで、「ダンスもいいしスローもいい」というのがヒットアルバムの定番でした。

そんなワケでディスコ時代の音楽ファンは、アルバムを買うとまず希少なバラードに針を落として、そのアルバムの良し悪しを見極めたものです。

ここに紹介する「Slow Jam」はミッドナイト・スターの3rdアルバム『No Parking On The Dance Floor』に収録されていたバラードで、アルバムからは、前述のエロクトロディスコ「Freak-A-Zoid」、ちょっとおしゃれなダンスナンバー「Wet My Whistle」(1983年全米R&Bチャート8位)、ファンク度100%のタイトルチューン「No Parking On The Dance Floor」(1984年全米R&Bチャート43位)の3曲がチャートイン。
最終的に「Slow Jam」のシングルカットはなかったものの、そのクオリティの高さから、当時、横浜本牧のディスコ「リンディ」あたりではチークタイムのメインにかかってました。

そんじゃ、なんでこの曲のクオリティが高いかという話に移りましょう。

実はこの「Slow Jam」、まだ若かりしころのベイビーフェイスが本名のケニー・エドモンズ名義で書いた作品なのです。
もちろんベイビーフェイスといえば、ホイットニー・ヒューストン、ボビー・ブラウン、マライア・キャリーをはじめ、数多くのヒット曲を生み出すスーパープロデューサーとして君臨してますよね。

1983年同時、ケニー・エドモンズはザ・ディールというグループに在籍していました。ザ・ディール自体のバラードのクオリティもかなり高いので、機会があったらぜひ聴いてみてください。

ベイビーフェイスならではの優しいメロディを繊細なファルセットで奏でる「Slow Jam」。聴けば聴くほど味わい深くなるので、個人的には☆☆☆☆☆(五つ星)のオススメ作品です。

いつだったかベイビーフェイスがライブのために日本に来たことがあって、そのインタビューの席で「Slow Jam」の話になり、ベイビーフェイスが他人のために初めて書いたバラードが「Slow Jam」だと語ってました。しかも、そのときのツアーバンドにはミッドナイト・スターのメンバーが加わってたことを今でもハッキリと覚えています。

1997年には、今をときめくアッシャー君とモニカ嬢がサウンドトラック『ソウル・フード』で「Slow Jam」をカバー。こちらもシングルカットはされなかったものの、プロデュースはベイビーフェイスが担当。本家ミッドナイト・スターに負けないくらいの好アレンジですよ。

「Slow Jam」はこちらでダウンロードできます。
ちょいと長くなりましたね。それでは、また次回。

コメント
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