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ロバータ・フラック(Roberta Flack)との「Tonight, I Celebrate My Love」(1983年11月5日付全米チャート16位)、セリーヌ・ディオン(Celine Dion)との「Beauty And The Beast」(1992年4月18日付全米チャート9位)、レジーナ・ベル(Regina Belle)との「A Whole New World」(1993年3月6日付全米チャート1位)など、本人のソロナンバーよりも女性シンガーとのコラボレーション作品のほうが有名なので、どうしても影が薄くなってしまいがちですよね。
それでも「Show & Tell」(1989年7月1日付全米R&Bチャート1位)、「Can You Stop The Rain」(1991年8月17日付全米R&Bチャート1位~2週連続)と、堂々2曲のR&Bナンバーワンを放っています。(やっぱり知らないですか??)
スリリングなアレンジが光る「Heaven Above Me」は、ロバータ・フラックとの共演アルバム『Born To Love』(1983年)A面3曲目に収録されていたナンバーで、残念ながシングルカットはされませんでした。
アルバム『Born To Love』(邦題タイトル『愛に生きて』)からは、バラードの定番「Tonight, I Celebrate My Love」、キャロル・ベイヤー・セイガー(Carol Bayer Sager)とバート・バカラック(Burt Bacharach)がソングライトを手がけた心温まるバラードナンバー「Maybe」(1983年11月26日付全米R&Bチャート68位)、「Heaven Above Me」と同じプロデューサー陣によるミディアムスロー「You're Looking Like Love To Me」(1984年2月11日付全米R&Bチャート41位)の3曲がシングルヒット。
「Heaven Above Me」のプロデュースは、ボブ・ゴーディオ(Bob Gaudio)とボブ・クリュー(Bob Crewe)のコンビが担当。1960年代に活躍していたフォー・シーズンズ(The 4 Seasons)のメンバーがボブ・ゴーディオで、そのサウンドプロデューサーがボブ・クリューという関係です。さらに「Heaven Above Me」は、フォー・シーズンズのリードヴォーカル、フランキー・ヴァリ(Frankie Valli)のソロアルバム『Heave Above Me』(1980年)収録曲がオリジナル。ちょっとややこしい連携ですが、ベテランが手がけたいい曲だということだけ理解してくださいな。
ピーボ・ブライソンの個人的お気に入りナンバー。
1.「Tonight, I Celebrate My Love」←10thアルバム『Born To Love』収録
2.「Heaven Above Me」←10thアルバム『Born To Love』収録
3.「Blame It On Me」←10thアルバム『Born To Love』収録
4.「Can We Find Love Again」←10thアルバム『Born To Love』収録
5.「If Ever You're In My Arms Again」←11thアルバム『Straight From The Heart』収録
6.「Can You Stop The Rain」←16thアルバム『Can You Stop The Rain』収録
7.「A Whole New World」←17thアルバム『Through The Fire』収録
8.「Without You」←14thアルバム『Positive』収録
9.「Beauty And The Beast」←17thアルバム『Through The Fire』収録
上位4曲はすべて10thアルバム『Born To Love』収録曲ですね。ソングライター、プロデューサー、演奏陣と、ハイクオリティなメンバーが集結するアルバムだけに、機会があったらぜひ聞いてみてください。
バラードヒットの多いピーボ・ブライソンですが、シングルカットはされなかったものの、キラリ☆と光るアップナンバー「Heaven Above Me」は個人的評価☆☆☆☆☆(五つ星)のオススメ作品です。
■ピーボ・ブライソン■
1951年4月13日サウスキャロライナ州グリーンヴィル生まれ。14歳の時にアル・フリーマン&ザ・アップセッターズ(Al Freeman & The Upsetters)のシンガーとしてプロ活動をスタートし、1968年から1973年までの6年間はモーゼ・ディラード&ザ・テックス・タウン・ディスプレイ(Mose Dillard & The Tex-Town Display)に在籍。レコード会社のプロデューサー兼コンポーザーを務めていた1976年、マイケル・ゼイガー(Michael Zager)のゲストシンガーに迎えられ「Do It With Feeling」(1976年全米R&Bチャート25位)をシングルリリース。マイケル・ゼイガーは、ディスコクラシック「Let's All Chant」(1978年全米R&Bチャート15位)で知られている人物。「Do It With Feeling」のヒットが認められたピーボ・ブライソンは1976年に1stアルバム『Peabo』を発表し、1978年の2ndアルバム『Reaching For The Sky』から「Reaching For The Sky」(1978年全米R&Bチャート6位)が初のR&Bトップ10ヒットを記録。その後も、3rdアルバム『Crosswinds』(1978年)からの「I'm So Into You」(1979年全米R&Bチャート2位)、ナタリー・コールを迎えた共演アルバム『We're The Best Friends』(1979年)からの「Gimme Some Time」(1980年全米R&Bチャート8位)とヒットが続き、6thアルバム『Live & More』(1980年)でロバータ・フラックとのデュエットを初披露。「Let The Feeling Flow」(1982年全米R&Bチャート6位)のヒットが生まれた8thアルバム『I Am Love』(1981年)、ロバータ・フラックとの2度目の共演アルバム『Born To Love』(1983年)を経てエレクトラに移籍。後にホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)のデビューアルバム『Whitney Houston』(1985年)を手がけるマイケル・マッサー(Michael Masser)作の「If Ever You're In My Arms Again」(1984年7月14日付全米R&Bチャート6位)を収めた11thアルバム『Straight From The Heart』(1984年)、レジーナ・ベルとのデュエット「Without You」(1988年2月27日付全米R&Bチャート14位)収録の14thアルバム『Positive』(1988年)など4枚のアルバムを残し古巣のキャピトルに移る。移籍第1弾アルバム『All My Love』(1989年)からアル・ウィルソン(Al Wilson)のカバー「Show And Tell」(1989年7月1日付全米R&Bチャート1位)が初のR&Bナンバーワンを獲得するが、このアルバム1枚限りでキャピトルを離れコロムビアと契約。心機一転となる16thアルバム『Can You Stop The Rain』(1991年)からも、マライア・キャリー(Mariah Carey)のバラードで知られるウォルター・アファナシエフ(Walter Afanasieff)作の1stシングル「Can You Stop The Rain」(1991年8月17日付全米R&Bチャート1位~2週連続)が2曲目のR&Bのナンバーワンを記録。そして、ディズニーアニメ『美女と野獣』からのセリーヌ・ディオンとの共演「Beauty And The Beast」(1992年4月18日付全米チャート9位)に続いてリリースされたのが、初の全米ナンバーワンに輝くレジーナ・ベル(Regina Belle)とのデュエット「A Whole New World (Aladdin's Theme)」(ディズニーアニメ『アラジン』主題歌、1993年3月6日付全米チャート1位)である。17thアルバム『Through The Fire』(1994年)発表後、コロムビアからプライヴェートミュージックに移り、クリスマスアルバムと18thアルバム『Unconditional Love』(1999年)をリリースした。