武左衛門漂流記

日曜日は、大笹生「塩釜神社」の例大祭だった。

　　　＜塩釜神社は垂直に登らなければならない＞
　
塩釜神社言うたら、
　宮城県の、伊達政宗の、松尾芭蕉もおとづれた
　志波彦神社・鹽竈神社（しわひこじんじゃ・しおがまじんじゃ）
　（二社が同一境内に鎮座）とは何の関係もない。　　　　　

神代の昔、この地が湖だったころ、湖水の水を沸かして塩を採ろうとしたけど、
　さっぱりしょっぱくなかった。
　その計画はしょっぱい：失敗したけど、後世に於いて神社の鳥居そばに大釜を
　奉納したんだね。
　
　　
武左衛門漂流記
　　
　この文献よると、
　この地、大笹生地区は幕府の代官が支配していた。
　年貢米と御用米（献上米）60Kg換算で2,075俵（124t)が課されていて
　現在の福島県庁のあたり阿武隈川から川舟で宮城県荒浜まで下り
　そこで東回りの御用船に積換え江戸に向かう。

　宝暦十年（西暦1760年）11月、この地から山田武左衛門ほか14人が川舟に乗船

　 11月28日御用船が出帆４日後には江戸蔵前に着くはずだった。
　

　ところが大しけに遭い、６ケ月も漂流することになる。
　　　　　

　　　　　


　12月1日深夜に大風が吹き船はことごとく破損。
　12月2日兵糧米を海に捨てる。
　　　　　水夫一同髪を剃り落とし、脇差ともに龍神様に捧げ海の鎮まることを
　　　　　祈願した。
　　　　　　　
　12月4日船体は横に傾き浸水も激しく御用米も捨てる。
　　　　　
　　　　～海上を漂流すること６ケ月～

翌1761年3月　唐船に救助され、清国（中国）に護送される。
　　　　　
ここで厳しい尋問を受けるが、６ケ月経って釈放、
お土産をもらって長崎港へ。
あとは陸路を通り、大笹生へ帰還した。

　　山田武左衛門ら14人「生きて還えられたのは塩釜神社さまのご加護」と
　　お土産の木盃・濁江錦、およびこの漂流記を奉納したのであります。
　


長い話を短縮して書いた畠迷惑Rogerでした。