兄弟が多かったので親と一緒に出かけた記憶がない。
長男が港に行って余りにも船が大きくて船はどこと聞いた話が羨ましかった。
二年置きに八人の兄弟姉では仕方のないことだろう。
いいこともあった。
親に過剰なる期待をかけられず、育ったことかもしれない。
家のしがらみに縛れることなく自由に生きる道が選べた。
長男は後継ぎに、次男はもしもの場合の保険的意味合いで
後は体さえ丈夫なら。
最後になるとまた可愛さが出てきて取扱が違ったようだ。
勉強しろといわれるより、電気代がもったいないから早く寝ろと言われたくらいだった。
庭の雑草、冬に枯れ、再び命が甦ってきた。