HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将俳句:生牡蠣を 二人で食べた 坂の夜(広島県安芸郡坂町)

2012-12-16 06:37:31 | 日記

二宮春将俳句

                       生牡蠣を 二人で食べた 坂の夜

超短編小説         題     坂の夜

「昔のように私を抱いて」

 春将はかつての彼女の言葉を聞いて返す言葉が無い。

「抱いて・・・・」

「・・・・・・・・」

 場所は広島県安芸郡平成ケ浜である。

春将は燃え盛っている彼女の魂を慰めるように、

「昔のように牡蠣でも食べよう」

 優しくこう言うのだった。

彼女は黙って頷く。

二人は生牡蠣を食べさせてくれる平成ケ浜の食堂に行った。

十二月の土曜日の夜だった。