HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将短歌と超短編小説:短歌:風邪引いた 君の言葉に 玉子酒 作って飲ます 師走の夜に

2012-12-11 07:09:58 | 日記

二宮春将短歌          風邪引いた 君の言葉に 玉子酒 作って飲ます 師走の夜に

二宮春将長短編小説              題 師走の夜に 玉子酒

 美鈴は昔の恋人昭雄に甘えてみた。

「風邪を引いてねえ」

 この言葉に昭雄がどんな反応を見せるか美鈴は注目していると、

昭雄は、

「そうか、玉子酒を作ってあげよう」

 と言って美鈴に玉子酒を作ってくれたのだった。

「うれしい、私が玉子酒を好きなのを覚えてくれていたんですね」

 美鈴は感激のあまりに涙混じりに言葉を返した。

「うん、忘れるもんか」

「うれしい」

 美鈴はうれしそうに昭雄が作ってくれた玉子酒を飲み干した。

「うれしい」

 美鈴がもう一度呟いた。

「うん」

 昭雄が返事を返す。

美鈴と昭雄の物語が始まってゆく。