HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将俳句とその超短編小説:俳句:きれいだな 広島の山 師走雪:十二月十日

2012-12-10 03:47:08 | 日記

二宮春将:十二月十日:俳句:きれいだな 広島の山 師走雪

解説

 昌彦は縁あって昔好きだった女性真由美とまた恋愛をする事になった。

お互いに伴侶を死別したためである。

二人は三十年以上前によく行った中国山地に足を運んだ。

真由美は雪化粧をした中国山地を見るなり、

「ああ昔と変わらない美しいこの風景」

 と涙をこぼすのだった。

「本当だねえ、あの頃が昨日の事の様だ」

 昌彦が言葉を返す。

二人は体の底から湧き上がってくる激情を抑えきれなくなり、

どちらからともなく抱き合った。

昔のようにお互いの口をむさぼるように吸ったのである。