「荷 車」(26)(フィリップ短編集より)
LA CHARRETTE
.—————————【26】————————————————
Jusqu'alors, ils s'étaient promenés dans un pays
qu'on eût pu appeler le pays du Bonheur et dans
lequel ils n'avaient remarqué qu'une chose: c'est
qu'ils étaient heureux d'y vivre.
.——————————(訳)——————————————————
そのときまで、彼らは幸福の国と呼ばれてしかるべき
地方を散歩してきたのだが、そしてその地方の中で彼ら
はひとつのことしか認識できなかったのです: それは
彼らはそこで暮らしているのが幸せだ、ということだけ
でした.
.—————————《解説》—————————————————
dans un pays qu'on eût pu appeler le pays du Bonheur
この節の主節は
ils s'étaient promenés で直説法大過去です.
幸福の国とされている地方を散歩していたので
従節も大過去.ただし「~というような」という
ぼかしが入るので接続法.
ils s'étaient promenés dans un pays qu'on eût pu appeler
le pays du Bonheur
彼らは幸福の国と呼ばれているような地方を
散歩していた
eût pu:(接続法半過去) ~することができた
remarqué:(過去分詞) <remarquer (他) に気づく、
注目する
主節が否定のときは多く [que + 接続法]
Je n'ai pas remarqué qu'il eût mon père.
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