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「自宅で最期」支援急務/年間死亡者 100万人超時代の在宅医療

2006-12-09 09:08:04 | 医学
  「家族の負担」「急変」に不安
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 どうしたら病院から自宅に戻り、安心して最期を迎えられるか__。半世紀前に
は普通だった自宅での看取りが、難しくなっている。その主な原因は、「介護する
家族の負担」や「症状が急変したときの不安」だ。厚生労働省は医療費抑制のため
に「病院死」を減らそうとやっきだが、受け皿がないまま進めれば「医療難民」や
「介護難民」を生み出しかねない。30年後には死亡者が03年に比べ1.7倍の年間
170万人となる「大量死時代」を迎える。地域を巻き込む態勢づくりが早急に
必要だ。

 手や足にアロマオイルを塗ると、バラの香りが漂う。末期がんの男性は落ち着い
た表情を見せた。千葉県松戸市の「島村トータル・ケア・クリニック」のボランテ
ィアが男性宅に出向き、ケアを続ける。
 介護する妻も世間話をしながらアロマオイルを塗る。介護の悩みを聞くこともあ
る。メンバーにはがんで夫を失った人の気持ちがわかるという。
 「患者を支える会」代表の森田吟子さん(58)は「患者はもちろん、家族を支え
ることも大事。医師や看護師に言えなくとも、私たちには言えることがある」と話
す。

 自宅で最期を迎える人の割合が減り続けている。05年には12.2%まで下がった。
一方で厚労省が04年、一般の人に「終末期をどこで過ごしたいか」聞いたところ、
6割が「できるだけ自宅で」と答えた。
 だか、「最期まで自宅」を希望する人は1割と少ない。理由で多かったのが、
「介護してくれる家族に負担がかかる」と「症状が急変した時の対応に不安がある
」だ。安心して自宅で最期を迎えるためには、家族を支える仕組みと在宅医療の充
実が欠かせない。
          (2006.12.07 朝日朝刊/オピニオン『その2続く』)


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