花師のここだけの話し

花師がお届けする熱い想い。気ままに気まぐれに、ぼちぼち更新。ええ塩梅でお届けします。

花師とは何か?

2005-11-14 19:46:22 | Weblog
花師とは何か?

日々自問自答が続く。
花屋として、より多くの人花を売ればいいのか?
花を売るだけでなく、自分自身の世界観を加えればいいのか?
方向性はいろいろあると思う。
でも・・・本当に自分のやりたいことって?

花師とは何か?を紐解く為に、「師」を辞書で引いてみた。

し【師】

特定の技能を身につけている人であることを表わす語。

用例・作例
絵師・仏師・指物(サシモノ)師・経師(キヨウジ)・鋳物師(イモジ)・塗師(ヌシ)・箔師(ハクシ)・手品師・浪曲師・業師(ワザシ)・仕事師・勝負師・山師・庭師・彫師・化粧師・縄師・詐欺師・ぺてん師

ひとつのことに卓越した者が、すなわち「師」なのだ。

と言う事は・・・
この小さな街、藤井寺での認知度はどうやろ?
残念ながらまだまだ知らない人は数多くいる。
名前にしても、「阪口」を「坂口」と書かれてしまう。
これは、まだまだ知名度が低い事を表している、確固たる証拠である。
藤井寺に数多くある花屋の中で、差別化を測るにはこの「花師」は切っても切り離せないと考える。

ヴァーチャルな世界の中では、「花師」は当たり前のように認められている。
ただ・・・リアルな現実世界の中では、さっきも書いたように、名前の漢字すら覚えられていないのが事実。
花屋であるがゆえ、花を売るのが商売であって、それは生きていく為に必要不可欠なことなのだが、本当にそれでいいのか?

今日の写真を見て欲しい。
以前にご紹介させて頂いたネイルサロン「berrydonna」さん。
open前にお花を配達、活けこみにお邪魔してきた。
小さな硝子のテーブルに、小さな丸い硝子の花器。
そこにシャーリーベイビー(ワインレッドに香るオンシジュウム)と、ゲーラックの葉を添えた。
その向こう側に写るのが、白サンスベリアの鉢。
この写真の角度は、お客様が座るソファからの視線。(多少写りよく見せるために斜めから撮影)
花だけを見せるのではなく、空間を楽しんで頂きたい。
それを提供するのが、「花師」の仕事だと思って疑わない。
もちろん、花屋として当たり前のことなのだが、その当たり前のことがイチバン難しい。
実際に売ることにだけ力を入れている店は多い。

わかりやすく言えば、フラワーコーディネーターやフラワーデザイナーになるだろう。
でも・・・花に横文字は似合わない気がする。
世界を見渡しても、花の開発や研究、そして技術は世界一である。
世界が注目している技術者は、「千利休」であり、「和」を重んじる世界のアーティストはとても多い。
当然、輸入の花も多いのだが、わざわざ本場オランダから、アルストロメリアと言う花の球根を持って、育てて欲しいと渥美半島に集まってきている。

花を売り、その中で興味を抱く人にだけ、「花師」の世界を見せているだけでは・・・いつまで経っても前には進めない。
振り返ってみて、同じように肩を並べるのはおこがましいが、敢て先人達の例を挙げてみた。

アントニオ猪木さんはその昔、名前を売るために交通機関のチケットはすべて、「アントニオ猪木」で予約したと聞く。
シュールリアリズムの巨匠・サルバトール・ダリも、トレードマークのヒゲを毎朝毎朝整えて、ダリを認識させたと言う。
漫才師・・・ここでも「師」が出てくるが、横山やすしさんにしても、常に「横山やすし」を演じきっていた。

「花師」=「阪口」=「藤井寺」
順番はどうでもいいが、この図式を作るキーワードは「花師」ではなだろうか?
たいした実績も残せていない状況で、偉そうに「花師」などと戯言を並べるのはおかしいかもしれないが、踏み出さない事には何も始まらない。

宮本武蔵が「振りかさす 太刀の下こそ地獄なれ 一足進め 先は極楽」と詠んでいる。
またアントニオ猪木さんも引退の時に、一休禅師の句をこう詠んだ。
「この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ危ぶめば道はなし 踏み出した一足が道となり、踏み出した一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」と・・・

自分自身が「花師」を確固たるものに、創り上げていくと信じて、この険しい道を突き進みたい。
「花師が花師」であるために・・・

花師とは何か?

その答えを求めて、ただただ道を進み続ける。
己が己の道をゆくために・・・


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同じ時間を生きる (瑠葉)
2005-11-15 23:04:20
同世代と聞いた事と、

同じ時間を生きていることを何となく意識します。

人生何度目かの自問自答を繰り返す日々は今の私も

同じです。

でもそれがないところには成長がないと思っています。

生きている限りは同じ事を繰り返しているように見えることでも必要な何かであると信じて疑っていません。

目標に近づいてもまた新たな目標が見える。

それでいいのだと思います。

そうしていつか「らしさ」が浮き彫りにされるのだと思います。
返信する
ありがとうございます。 (花師)
2005-11-16 17:30:43
>瑠葉さん

自問自答の毎日です。

少し前に進んだかと思ったら・・・後退したり、実際は少しでも進んでいるんだと思いますが、それが目に見えないことなので、正直堕ちてしまいそうになります。

自分自身を信じることと、絶対に折れない心で生きる覚悟をしているのに・・・人間って弱いもんです。

でも、こうして同世代の方と話すことで、勇気を貰っています。

返信する
Unknown (雪華)
2005-11-18 13:29:59
はじめまして、こんにちは。

佐伯さまのところから、飛んできました。



私もいけばなを教えています。同じようなことを思いますので、コメントしてしまいました。
返信する
こんにちわ (花師)
2005-11-18 14:00:35
>雪華さん

はじめまして花師です。

いけばなを教えているんですか。

日本の文化は素晴らしいんです。

同じような想いの方にコメントいただくと、正直心が休まります。

これからもよろしくお願い致します。
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