花餅屋廼徒然書附帖

歌舞伎の世界に魅入られた男の、余りにも刺激的でグダグダ過ぎる日々…

團菊祭五月大歌舞伎in大阪松竹座@夜の部…其の弐(涙)

2010年05月17日 00時22分06秒 | 徒然に歌舞伎噺なと…

三、梅雨小袖昔八丈

   『髪結新三』 (かみゆいしんざ)
    白子屋見世先より
    閻魔堂橋まで
 
と…言うことで、夜の部のメインイベントです(汗)
此の演目も…たしか、二回目の鑑賞となるはずです…。
えっとぉ…名古屋でしたよ…藤十郎さんの襲名披露興行での、『吉例顔見世』…。
勿論、菊五郎さんの新三でしたが…。

今回の夜の部は…全て鑑賞履歴があるので…安心です。
新しい発見を期待しますよ…。

菊五郎さんって…ホンマ、スゴイ人だとつくづく思うんですよね…。
昼の部では、勧進帳での富樫…夜の部では、江戸世話物と言った具合に…幅が広いと言うか…。
何でしょうか?
富樫はカッコ良かったよ…で、此の新三…ワルですが…何処か、憎めない…いや、悪人だが、悪い男だが、イヤな気にはならない…。
其の理由の一つは…人を殺していないからでしょうね…。
ワルはワルでも…南北物のワルと、黙阿弥のワルとは…チト違う。
情が通っているか…いや、江戸の町の市井に生きる人々の中の必要悪として出て来る…?
『あぁ、そんなやちゃぁいねぇよ。』
と言っても、実はいそうな…もしかしたら、自分ではなくても、そんな雰囲気が漂っているような…町が描き出されているのが、黙阿弥の世界だと思う。

何を言っているのやら…(汗)

さて…実を言うと…私は斯う言った新三って言う感じの人物は…好きじゃぁない。
ドウも好まない…。
江戸っ子だろうが、何だろうが…知ったことじゃぁない。
でも、黙阿弥の話に掛れば…其れも此れも…七五調の世界にどっぷりと浸かっていきます。
さぁ…。
其れは置いといて…筋は無視して…新三のみをみると、色っぽい男だよ…。
と言って、其れらしい場面があるわけじゃぁない…何だか、小粋な風情が何ともイイ。
江戸っ子らしさが…小悪党らしさが様になっている。
斯う言った役を演じるのは、流石に菊五郎さんのニン、其のモノですよね…。
まぁ…そもそも、音羽屋さんの為に書かれて話らしいから…其れは其れで、音羽屋の家の芸として…磨き上げて頂きたい。
でも、かっこいいですよなぁ…菊五郎さん。

意外と面白かったのが、三津五郎さんの家主長兵衛でしたよ。
此の役は面白いのはわかっていましたが…三津五郎さんが此処まで面白く盛り上げるとは思ってもみませんでした。
萬次郎さんの女房おかくも、強欲丸出しで…♪

しかし、此の演目では、弥太五郎源七は損な役廻りですよね…。
イイ見せ場が無しで…チョッと…安っぽくも見られる。
で…團十郎さんですかぁ。
まぁ、團十郎さんらしさも醸し出されての源七ですがぁ。
うぅぅぅぅぅん…此のお役、何方が為さったら、菊五郎さんの新三と渡り合えるのでしょうか?
難しいモノですよなぁ…


 髪結新三:菊五郎
 
 手代忠七:時 蔵
 下剃勝奴:菊之助
 白子屋娘お熊:梅 枝
 加賀屋藤兵衛:高麗蔵
 車力善八:秀 調
 白子屋後家お常:家 橘
 家主女房おかく:萬次郎

 家主長兵衛:三津五郎

 弥太五郎源七:團十郎


2エントリーになった割には、あっさりとすましてみました…。
今後は、こんな感じで…話の筋を如何斯う言うよりは、自分の思ったことを中心に…エントリーして行くように頑張りましょう。
無理でしょうか(爆)

関西発の團菊祭…今回は、昼夜ともに楽しませて頂きました。
睡魔に襲われることもなく…(汗)
まぁ…少し悔いもありますが…栓方無いと言うことで…次回の歌舞伎鑑賞に希望を繋ぎましょうか…。


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