●生命保険レポート(個人保険編) 37


↑クルック 保険営業ノウハウ本
 

次に必要なのは、顧客が言ったことを元に必要な保障額を作らな
ければならないことだ。つまり、ヒアリング項目を必要保障額に
書き換える作業である。

万一のときも、顧客の希望がかなうようにするためには、【顧客
がしゃべった加入目的を参考にしながら、ヒアリング項目で見つ
けたリスクを具体的な保障額にしなければならない。】

前述したヒアリング項目を確認しながら、必要保障額の作り方を
説明する。

「1」 現在の保険は職域に出入りしている営業職員さんから
加入している。
これは必要保障額には関係ない。予備知識として聞いておく。

「2」 ○○さんの個人情報を聞くことに合意していただいた。

これも必要保障額には関係ない。金融機関であるなら当然の行
為である。

「3」 家族の名前○○、○○、の4人家族。それぞれの生年
月日は○○である。プライベートのメールアドレスは○○@○○
である。

ご主人さまの退職までの期間や子供が成人になるまでの期間など
に使用する。あどで出てくる必要保障額のではなく、保障が必要
な期間が計算できる項目である。

「4」 現在の収入は、○○○万円、厚生年金であり、妻は働
いていない。

万一の時に遺族年金(子供が18歳まで)、遺族厚生年金額をおお
よそ計算できる。必要保障額から引ける保障額が解かる。

「5」 現在の生活費は30万円であり、万一の時の必要生活
費は25万円である。

万一の時の生活費が出ているので、生活費のための必要保障額が
計算できる。仮に30年間保障が必要だとしたら、25万×12ヶ月×
30年=9000万(現時点での必要額)となる。これから「4」
の準備済み保障額を引くことになる。

この保障は一時金でもよいが、年金形式でも可能になるので、新
規の提案のときにはどちらかに決めて提案することになる。

必要保障の額=保険金額
必要保障の期間=保険期間
必要保障の内容=保険の種類
必要保障を出していくと提案すべき保険がわかるのである。
「6」 子供の教育については、大学まで進学させてあげたい。
高校までは公立で、大学は私立の可能性がある。

教育費については大学までの累計必要額を出す。これが現在必要
なご主人さまが万一の時の保障額になる。そして、1年ごとの教
育費を年度ごと引いていく。そうすると今後の教育についての必
要保障額の推移がわかる。この必要保障をカバーするためには、
保険が必要なことは明確になる。

「7」 住宅費については、現在持ち家なので万一のときのロ
ーンは残らない。

住宅費については、持ち家の場合には団体信用生命に加入してい
るケースが多く、ローンの残金を一括で返済できるようになって
いる。つまり、持ち家の場合、修繕等の費用分の保障があればい
いことになる。

しかし、借家の場合にご主人さまが万一のとき
① その後も借家に住むケース
② その後は保険金で家を買うケース

に分かれる。「借家に住むケース」は住宅費×12×その時点での
妻の余命 となるが、一時金で必要なお金ではないので、住宅費
程度が年金形式で妻の余命まで出る保険が理想となろう。

「保険金で家を買うケース」は購入する家の価格が必要保障額と
なる。団体信用生命は家を購入して、万一のときにローンがチャ
ラになるのとは反対で、万一のときに保険金で家を一括で購入し、
ローンはないというケースである。

【考え方を決める】のは顧客なので、事前にしっかりヒアリング
しておくことである。

「8」 借入金については、ローン以外はない。

借金に対しても保障が必要である。住宅ローン以外に借入金がな
い場合は心配いらない。

「9」 預貯金を含めた資産残は200万円で、車を買う予定が
あるので保障をカバーする一部と考えない

金融資産がある場合は必要保障から引いて考える必要がある。必
要保障額が5000万円となった場合、現金で5000万円持っている人
は論理的には保険が不要となる。しかし、そのお金の使用先が決
まっているときには差し引くことが出来ない。必要保障額を決め
るときには、他の金融資産とその使い道を考慮しなければならな
い。

「10」万一のときに必要となる一時金については、教育資金と
葬儀代などの死後の整理資金である。

必要保障の内容によって保険の種類が変わるし、必要保障の期間
は保険期間と密接な関係がある。よって葬儀代などの死後の整理
資金は必要保障の期間は一生、教育資金は下の子供が大学を卒業
するまでとなる。

「11」保障の優先順位については、ご主人の死亡、ご主人の入
院、奥様の入院、奥様の死亡、子供の入院である。

保障の優先順位は必要保障額を出すのには直接関係はしない。し
かし、保障の優先順位決めは大事である。必要保障を説明すると
きの順番はこの優先順になるのだから。

「12」次回に提案することについて、承諾頂いた。

これについては、必要保障額には関係ない。

「13」ご提案する保険の保険料予算は、貯蓄性がある保険で3
万円程度である。

これについても必要保障額には関係なく、提案書作りに必要であ
る。

「14」提案内容で重要なポイントは、入院保障の充実である。

これも同様に必要保障額については関係なく、提案書つくりのと
きのポイントとなる。

【顧客がしゃべった加入目的を参考にしながら、ヒアリング項目
で見つけたリスクを具体的な保障額にしなければならない。】 
必要保障の額、必要保障の期間、必要保障の内容を決めていくこ
とは大事な作業である。

決めているのは【顧客だ】ということを顧客に理解してもらうこ
とも大事なことである。


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