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あなろぐ

ここは私の巣穴です。自閉症の息子のことや、好きな作品のことなどを書きます。
最近のハマリものはイ・ジュンギ。愛だぜ。

しゃばけ

2008-06-16 20:54:46 | 読書メモ
畠中恵『しゃばけ』(新潮社) 表紙が可愛いので手にとってみたのですが、素直に読めて面白かった。 読んでいて、これは漫画にしたら楽しそう!と思ったのですが、 なんでもこの著者の方は、漫画家を目指していた方だとか。 道理でね。 なんだかコマ割まで見えそうな、楽しい作品でした。 妖怪があれこれ活躍して、ミステリー仕立て、時代劇風味。 主人公は大店の若だんなで、虚弱体質だけどシンは強い。 若だんなに仕 . . . 本文を読む

茨木のり子さん

2006-02-21 21:04:19 | 読書メモ
茨木のり子さんの訃報を新聞で読みました。 「わたしがいちばんきれいだったとき」はじめ、心にまっすぐ届くことばで、いろいろなことを語ってくれた詩人です。 国語の教科書にも「シジミ」が夜中の台所で笑っていて、自分も「鬼ばばの笑い」を笑う、というようなちょっとシュールな詩が載ってた気がします。今はどうなのかな。 ご本人の話しぶりも素敵で、文は人なりというとおりだと思ったものです。 お元気そうだったのに . . . 本文を読む

彼岸の風景(篠田節子)

2004-10-29 21:26:45 | 読書メモ
初出は「オール読物」、日本文藝家協会編「現代の小説'96」(徳間書店)にも掲載。 手に入りやすいのは文春文庫『レクイエム』。 死期の迫った夫とともに、夫の生まれ故郷へ足を踏み入れた女性の視点から語られる短編。 小千谷の豪農の息子との結婚。しかし夫は病み、初めて訪れる彼の故郷で死を迎える。連れ添ったのはわずかな期間でも夫婦は夫婦、と「私」は分骨を願い出るが、彼の父は許してくれそうにない。「私」は思 . . . 本文を読む

F-落第生-(鷺沢萌) 角川書店

2004-10-06 23:57:46 | 読書メモ
「F」というのは「落第」のFだそうだ。 どこか世渡り下手な、一般的には人生の成功者とは言えない女性を主人公に据えた短編7編からなるこの本には、作者自身があとがきを書いている。 このあとがきにも心を動かされた。今年の春世を去った作者の心のやわらかい部分に触れた気がして、切ない。 少し長くなるが、あとがきから以下引用。 ================== 欲しかった「A」をもらえず、「A」どころか . . . 本文を読む