竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

世界的金融危機と総裁選候補たちのどこ吹く風

2008年09月16日 | Weblog
昨日、アメリカ第4位の証券会社リーマンブラザースの破綻が飛び込んできた.負債総額は60兆円を超えるという。第3位の証券会社メリルリンチもバンク・オブ・アメリカに経営統合される。この金融不安を受けて、アメリカでは最大の保険会社AIGの株価が急落、60%もの下落だという。AIGがかりに破綻すると今度は110兆円の負債総額である。

日本の国家予算を超える規模の倒産が、ばたばたと連鎖的に起こっている。サブプライムローンの発端となった2つの住宅関連会社の負債総額は20兆円規模だった。それでも金融に与える影響が大きすぎるとアメリカ政府は公的資金投入を決めたはずである。いま起こっていることは、その規模の10倍にも匹敵する。20兆円には「大きすぎて放っておけない」と言ったアメリカ政府、今度の規模は「大きすぎて手が出せない」ということか。

事態はおそらく、日本が対岸の火事とのんびり見ていられる状況ではないだろう。100兆円にも200兆円にもなる負債のかなりの割合が日本マネーのはずだ。1990年バブルのツケをやっと解消しかかった日本の金融機関に、また再び膨大な不良債権が発生するだろう。

年金や郵貯などの運用はどうなっているだろうか。ここにも多額の回収不能債権が発生しているのでは。株価の大暴落ともあいまって、もしかしたら、1400兆円ともいわれる日本人の資産も、実はいま刻々と消えているのではないのか。そんなときに、この国に指導者はいない。

この金融危機に際して、何が起こっているのか、日本人の資産はどうなっているのか、直ちに把握して手を打つべき「内閣」は、「ない・かく」になってしまっている。どう考えても総裁選なんてやってるときではないだろう。ところが、候補者たちはとてつもなくおおらかに、保育園やら福祉施設やらをまわっている。どうやら一人も「総理の器」はいないようだ。

マスコミのニュースの大半は、この自民党PR番組と三笠フーズなどの事故米流通事件。カビやメタミドホス入りのコメを、そもそも食品会社に売り渡した農水省の責任問題の追及はなく、その農水省の「健康には影響がない」という根拠の全くない流言を無批判に垂れ流すばかり。今回の未曾有の金融危機にも、国民を動揺させないために「経済には影響ありません」のでご心配なくとでも言うのだろうか?

「ない・かく」が無能で、政治家が役立たずでも、独自の情報網で事態を分析し、警鐘を鳴らすのがマスコミの役割ではなかったのだろうか?あまりの静かさに、ほんとうに不気味だ。

こんな状態で衆議院選挙?
おそらく11月初めまで、政治は動かない。
その間、経済は動かない・・なんてことはないはずなんだが。









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