竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

福田総理が辞任!

2008年09月01日 | Weblog
9月1日21時30分頃、テレビにニュース速報が流れ、福田総理が辞任の意思を固める・・と第1報が出ました。その後テレビ番組が中断され(そのまま再開なし)、総理の辞任記者会見となりました。これはいつか見たもの、と思ったら安倍総理辞任のときとそっくりでした。
あれも、たしか9月。お昼に飯田市内の定食屋で秋さんまの塩焼き定食を食べていたとき、たしかNHKの連続テレビ小説の最中にニュース速報が流れ、その後に記者会見がはじまりました。

福田総理は今日は防災訓練で大阪まで行き、かえってきて定例記者会の予定だったが、その時間に麻生幹事長と町村官房長官との会談が入り、その後の緊急記者会見だったと言う。
本人は先週末に辞任を決めていたと会見で語っていたが、緊急記者会見への流れを見るなら、そんなことはあり得ない。自民党本部には、その時間にスタッフもほとんど帰り、国対委員長もおらず、まったく予期されていなかったし、記者会見はNHKのニュース9にぶつけるように行われ、この国営放送局との時間すりあわせすら行われていなかった。

その点では、まだ安倍総理辞任の方が昼間であるだけに用意周到だったとすら思える。
まわりは用意周到だったが、本人がなかなか腹が決まらず、なかなか会見に出てこなかった。

今回の総理の決意は、直前の麻生、町村会談で・・というのしかあり得ない。
そこで「そうまでいうのなら辞めてやる」と即決したのだろう。
福田総理の決断の早さは、以前に小泉総理の官房長官時代に年金問題で即決で辞任した例を見ても明らか。実は優柔不断じゃないのだ。

ただ、辞任を考えていなかったのかというと、そうではなくて、とうてい自分が総理で解散が打てると思っていなかったというのは事実だろう。どこで辞めるか、そのタイミングをさがしていたという、マスコミの評価はそれで当たっていると思う。
参議院ではすでに過半数割れをし、これで衆議院の総選挙で過半数を取れず政権を失えば、自民党は雲散霧消するかもしれないという思いも頭の中にはあっただろう。

では「そうまでいうなら辞めてやろう」という、「そうまで」の内容は何だっただろう。
一番の可能性は公明党の動向である。
いろいろな味方があるが、総選挙の時期をめぐって、年内を主張する公明党とできるだけ引き延ばしたい福田総理の間に乖離があった。公明党は来年の都議会議員選挙をかかえ、選挙対策上、解散総選挙が来年になるというのは最悪のシナリオと考えられているからだ。
公明党からは、支持率低迷の福田内閣を見切って政権離脱の可能性すら取りざたされていた。
それが決定的・・との情報があったかもしれない。

この見方が当たっているなら、衆議院の解散総選挙はこれで間違いなく「年内」になったということである。
どうせ辞任して総理を変えるのであれば、国民があっと驚くサプライズがあるかもしれない。

いちばん常識的なのは麻生だが、前回も安倍総理を自分で引きずりおろしておきながら(あのときも幹事長だったっけ?)、結局自分は総理になれなかった。失言も多く、アジア外交の観点からは安定していた福田に比べ、かなり警戒感を高めるだろう。

いちばんのサプライズは「コ・イ・ズ・ミ」だが、もはや経済界が黙っていないだろう。いまの日本経済の破滅的低迷の基礎を作ったのは小泉だということは、いまでは明白なことだから。

ダークホースは小池百合子、あるいは野田聖子。雰囲気はがらりと変わる可能性がある。
とくに小池は福田型調整ではなく、EU型バックキャスティングの手法で、小泉風の変革イメージを打ち出すだろう。

ともかくも自民党は総裁選を行うのだという。民主党は今日、小沢代表が代表選出馬表明を行ったと言うことで、この報道を打ち消し、民主党のマスコミ露出を消してしまおうという戦略もありと解説するマスコミがあるが、それには首を傾げる。
民主党は結局無風で選挙なしの無投票当選の総裁選である。どうやっても盛り上がらない。
そこに自民党総裁選とセットになれば、むしろ自民党候補者の動向とともに、今日の民主党代表は・・という報道が行われる可能性が高い。つまり、解散総選挙「確実」をにらんだ、事実上の「総理大臣選挙」となるわけだ。

福田総理は小沢代表に塩を贈ったにも等しい。

以上、私の勝手な解説だが、政治がこれだけ不安定な状態というのは正直困ってしまう。
私の仕事は地球温暖化対策としての自然エネルギー、省エネルギーの普及拡大事業である。
2012年の京都議定書約束期間の期限にむけて、先進国でほとんど唯一CO2排出を増やし続けている無策の日本が、やっと環境価値の評価を定め、国内の排出権取引、グリーン電力制度などの法制化を行っているさなかである。
実はこれ、けっこう官邸主導があって軌道に乗りつつあったのだ。
その官邸がまた・・というわけだ。

うーむ、日本という国は困ったものである。





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