●日光東照宮
東照宮といえば松平家一門を祭った所。
徳川家康は久能山に祭られその後天海僧正によりこの日光東照宮へ移されました。
奥には徳川家康の霊廟があります。
ちなみに東照宮は江戸の真北にあり、主要な建築物をつなげると北斗七星になります。
これは星辰信仰によるものなのですが、これを理解するにはインドや中国、陰陽道など知らないといけないなど難しい概念です。
簡単に言えば北極星を信仰する考え方といえばいいのかな?
蛇足ですが日本の天皇という言葉もこの考え方が語源になっているようです。
●三猿
東照宮でも有名な三猿。
これは上の灯篭の写真の左側に見える建物、神厩舎にあります。
この神厩舎はその名の通り神馬をつなげる為の建物です。
三猿と書きましたが実際、神厩舎には16の猿があります。
守られながら幼年を過ごし、青年になり、番を見つけ家庭を築く。
猿=人と見立てて一生を表しています。
で、有名なこの三猿は幼年期の物。
「幼年期に悪いものを見させない、聞かせない、言わせない。」
それが人として正しく生きることに重要なことだとと意味です。
今の時代には耳が痛い話ですね。
元々、この三猿、「見ざる、聞かざる、言わざる」という言葉から日本オリジナルだと思っている人は多いですが、実際には大陸から流れてきたものです。
発祥自体は不明ですが古代エジプトやインドなど広範囲に渡ってあるものです。
陽明門付近でカメラクルーがセッティングしてました。
話を聞くと明日(2008/10/05)の昼にNHKで放映するための準備らしいとのことでした。
●陽明門
陽明門の柱一つだけ逆になっています。
下の写真の手前の柱のグリ紋ですが奥と逆になっています。
これは逆柱といって本来生えてきた木を逆にして建てた柱の事を指します。
通常柱用の木は生えてきた方向に合わせて柱を上下にします。
これは逆にすると圧力の関係で建物全体後になって歪む、軋むなど問題を引き起こすからです。
陽明門にわざと逆柱を使われているのは陰陽的な考えで「完成から崩壊が始まる」ということから来ています。
このことからこの柱は「魔よけの柱」とされています。