1981年6月にデビューして今年2016年で35周年の角松。
私はこの数年、角松の新しい音楽も聞かずライブにも行ってないけど、
昔の彼の音楽は好きなのでずっと聞いている状態は同じ。
特にこの6枚はいつ聞いても全く変わらずです
せめて無事な夜を (あるがままに 1992年)
こんな寒い夜に 君は今頃何をしているの
誰かと暖かな時の中にいる事だろう
僕の想い もしも伝えられるならば
せめて無事な夜を過ごしてほしい
あなたはまだ 愛を知らない
どこで何をしていてもいいけれど
自分だけは必ず大切にして
君を追いかけても 今は無駄な事と知っているから
こうして僕はただ 君がいつか気がつく時を待とう
僕の声が もしも聞こえたならどうか
せめて僕を忘れずにいてほしい
今でもまだ 愛しているから
君のすべてを 受け止めてあげよう
明日も生き続けて 大切な人
せめて無事な夜を 過ごしてほしい
あなたに愛を 教えてあげよう
もしも君が深く傷ついたなら
戻っておいで すぐに包んであげる
All is Vanity (ALL IS VANITY 1991年)
朽ち果てたビルの影から昇る
太陽のなんて冷たい目差しよ
汚れない少女の胸に宿る夢さえも
いつか欲望に変えてしまうのか
僕に教えてくれ 何を愛せばいい
That's time has gone
時は生まれてすぐに消えゆく運命を演じている
清楚かでありつづけることは
愚かしい事と知ったならば
君は汚された街にも咲ける花になればいい
そして何も望まずにいられたら
きっと愛しあえる そして生まれ変わる
That's time has gone
何かに縋ればそれが苦しみも連れてくること 気付いて!!
1日がまた始まるとすぐに無口な人々よ
That's time has gone
どこへ流れてゆくの
真夏の吐息に疲れたままで
音楽の神様 青木智仁
35周年記念ライブはやはり横浜アリーナ
30周年記念ライブで購入したパンフを久々に見ていたら、
青木さんに向けたメッセージが印象的だったので、
5年経過したけど載せておきます。
拝啓 青木智仁様
あなたがそっちに行ってからもう5年も経ちましたね。
そっちの暮らしはどうですか?たまに、浅野さんとも会ってますか?
鬼塚さんも元気ですか?そうそう、トランボの田村さんも去年、
そっちに行くって行きましたが、会えましたか?
今ねぇ、こっちの世界はますますCDが売れなくなってさ、
僕も大変ですよ。
CDが売れないものだから、他の連中も皆ライブで稼ごうとするわけよ。
だから会場の取り合いとかライブ打つのも大変さ。
音楽業界はますます格差社会になったよ(笑)
思えば青木ちゃんがそっちに行ってしまったタイミングは、
今の状況考えると、一人の人間としてみた場合は早過ぎたけれど、
ミュージシャン的にはありだったのかもしれないな、とふと思うこともあるよ。
青木ちゃんも以前から音楽業界の未来を心配していたよね。
でも、わが道を行くって・・そんな青木ちゃんによく元気付けられてた。
僕が、もう俺なんかはだめだよ、と言うと青木ちゃん、いつも、
「角松は大丈夫だよ!」って。
本当にそうなのかなと、今でも不安になることが多々。
でも、いつも青木ちゃんが言ってた、
「お前の客はいい客だよ」って言葉を胸に頑張ってるよ。
今は、僕らみたいな拘りでやってる連中はあまり世の中に認めてもらえない時代だ。
けれど、昔ながらに、いい音、いい音楽に拘ってる連中や、
それを求めているお客さんも少なくなったけど、まだいるね。
業界的には、無駄扱いされてる側面もあるけれどな。
そう言えば、ちょっと前に、酷い地震があってさ。
国レベルで相当大変な状況になってるよ。これからどうなるのかなぁ。
阪神大震災や、9・11のテロの時なんかは、信じられないって、
お互い心を痛めたよね。ある意味、それを絶するような出来事だ。
青木ちゃんがまだこっちにいたあの頃からは想像も出来ないことになっている。
こっちで暮らしていると、何が起こるかわからないよ。変化の連続だ。
よくない考え方だけど、このタイミングでそっちにボックリ旅できたらいいだろうな
と思う時も正直あるね。
それぐらい、今は未来が不透明で不安なことばかりだ。
でも、そんな考えは逃避ってことになるだろうしなぁ。
複雑な想いだよ。
しかし、返す返すも、80年代は刺激的だったね。
全てが前に向かって開かれていて、新しいモノがどんどん生まれて行った。
そんな時間を青木ちゃんと共有できたのは、僕も幸せだったよ。
ただなぁ、現在のそんなことで、こちらに住んでる僕らにとっては、
なかなかキツイ時代だ。
だから、ふとそっちに旅して皆と語り合いたいと思うこともしばしばあるわけだ。
でもね!そうもいかなくなってきたよ。
日本が今、こんな状況だからこそってのもおこがましいのだけど、
まだ、僕の存在そして音楽を必要としてくれる人がいるんだよね。
そしてこんな僕を支えてくれるスタッフやシンパもいる。
30周年、また横浜アリーナでやるんだよ。
国がこんな状況下でありながらさ、お客さんが1万人近く集まってくれるそうでね。
ありがたいね。
だからさ、
青木ちゃんや浅野さんなんかと一緒に創ってきた遺産を、
僕と僕のお客さん、それを支えてくれるスタッフやミュージシャンと一緒に、
これから後世に伝えていかなきゃならない。
まだまだ、これで終われないよ。
もう一回、ブレイクしてみせるぞ、ぐらいの気持ちです。
それがこれからの目標かな。
本当に、生きていると何が起こるか分からない。
幸福も不幸もどこでどうなるかわからない。
それら全てをひっくるめて生きること、というのだろうなぁ、と
なんとなく感じ始めているよ。
今回は青木さんの音のお世話にならない初めての周年イベントにしようと思う。
そっちで見守っていてください。
てなわけで、
まだどうやらこっちで、あれやこれや、やらなきゃいけないことがあるみたいなんだ。
そんな予感がするもんで、今はそっちの街にはいけないんだけれど、
もういっかぁ、と思えるような時がきたら、是非そっちの暮らしってもんを体験してみたいもんだ。
まぁ、いかんせんそっちの声が聞こえないからさぁ、そっちが楽しいか、楽しくないか、
どうかなんてのを訊けないのが残念だけど。
いずれにしても、
青木ちゃんたちがそっちに行くことで解き明かしたであろう人生の秘密を、
僕はまだ知りたくはないね。
解らないことだらけな今が好きなんだ。
こっちで知りたいことがまだあるんだよね。
だから僕は・・行けるところまで行ってみるさ。
それじゃまた。
たまに手紙書くね。
そっちのみんなにもよろしく。
僕はまだここに居るからねって(笑)
角松敏生
※BSフジにて角松の特番が3ヶ月連続で放送あり
<MUSIC:S>『角松敏生 35周年スペシャル 音楽のなかの邂逅 ♯1』
♯1 2016年3月26日(土) 24:00~24:55
♯2 2016年4月30日(土) 24:30~25:25 (予定)
♯3 2016年5月28日(土) 24:30~25:25 (予定)
番組概要
時代を先取りして日本の音楽シーンを彩りながら数々の名盤を残してきた角松敏生。
この番組は“音”に対し深く熱い想いを寄せる角松敏生が、
ホンモノのいい音づくりを追究していく中で偶然出会った人やモノを、
楽曲の制作過程を交えながら紹介していく音楽ドキュメントである。
角松自身がこれまで発信し続けてきた楽曲がどう受け止められていたのかを実感する瞬間や、
今の音楽事情、そして35周年横浜アリーナコンサートへと続く道のりを3回に渡って放送。
音楽を求め続ける角松敏生がその中で “邂逅”したものとは何か?
珠玉のドキュメンタリーを、未公開映像を含む貴重なライブ映像とともにお届け。