日々の寝言~Daily Nonsense~

月影のいたらぬ里はなけれども

つい先日、法事があった。

うちの宗派は浄土宗。
法然上人が拓いた宗派だ。

お寺に行ったら、襖に、
「月影のいたらぬ里はなけれども
 ながむる人の心にぞすむ」
という和歌が書いてあった。

法然さんの御歌で、
浄土宗の宗歌でもあるという。

仏のみ光は、あらゆる場所を照らしているが、
それがわからない人も多い。
よく見る人の心にだけ届く。
というような意味だろうか?

「光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨」
をわかりやすく和歌にしたもの。

「すむ」には「住む」「澄む」「済む」を掛けているという。

浄土宗の教えは、
「阿弥陀如来を信じて、一心に念仏すれば、誰でも救われる」
というものだ。

それまでの仏教が、難しい教義を学んで悟りをひらけば救われる、
たくさんの善行を積んだり、喜捨をしたりすると救われる、
というものだったのに対して、「救済」を一気に大衆化した、
と言えるのかもしれない。

カソリックに対するプロテスタント、
とも似ている面はあるのかも。

親鸞はそれをさらに過激に推し進めて、
念仏しなくても救われる、としたのだったか?

人工知能による万民救済・・・

それは見果てぬ夢なのだろうか?
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