飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

ハイテク その後

2017年11月17日 | キャンパスライフ

前回のハイテク電子黒板の件。

(前回の記事はこちら

 

専用の水性チョークが濡れた雑巾でないと消せないことに対して、「なんでこういうとこのツメが甘いんだ」と、イラッとしていた私だったが....

私のこの大きな“独り言”が聞こえたのか、聞こえないのか、次の授業の時、教室に行くと、こんな物が用意されていた。

(※直接、教務課に文句を言ったわけではない)

 

「スプレー式黒板消し」

グレーの出っ張った部分に水を入れる小さいタンクが付いており、右上の角っこを押すと...

 

この穴から水が出てくる。

水を出しながら、この布で拭き取るという物。

 

「な~んだ、良いもんあるじゃん!」

 

そう思って、実際使ってみた。

 

しかし、水を吹きかけながら消すのは、なかなか面倒くさい。私の手が小さいせいか?

それに、布がチョークで白く汚れると、黒板を拭いても拭いても、白っぽくなって汚い。

結局は雑巾の方が早いし、拭き取る面を替えれば、きれいに消せるので、有効だ。

原始的な方がまさっている事もあるんだね。文句を言って、ごめんなさい。

 

結論から言うと、大きい雑巾でざっと拭いて、仕上げにこの黒板消しでしっかり拭くと、一番きれいに消せることがわかった。

しかも、この黒板消しの布はマジックテープで固定されているので、取り外して、洗ったり、乾いているスペアの布に取り替えたりできるので、その点は良い。

チョークで書いた字を消すと、布がすぐ汚れるので、いちいち洗わないといけないのは面倒だが、だんだんコツを覚えてきた。

 

それに、「もっと便利な筆記具は無いのか?」とも思っていたら、マーカーも用意してくれた。

(※これも、私が文句を言ったわけではない!)

チョークにも持ちやすいようにホルダーを付けてくれた。

 

 

今まで私は日本から持参した自分用のチョークと黒板消しを使っていた。

こちらのチョークは軽くてポキポキ折れ易いし、ずっと持っていると手も荒れる。

黒板消しも硬くて、粉が飛び散るし、何の材料かも分からないチョークの粉を吸い込むのは嫌だったので。

もちろんチョークホルダーも日本の物を使っていた。

中国にもちゃんと専用ホルダーあるなら、「早く言ってよ!」って感じ...。

 

いずれにしろ、面倒な外部からの“授業検査”のおかげで、教室の環境が日に日に良くなっている。

設備がきれいだと、気持ち良く授業ができる。

あとは学生がもうちょっとやる気を出してくれるといいんだけどね....

 


ハイテク

2017年11月12日 | キャンパスライフ

いつものように授業をするために教室に行ったら....

黒板がこんなことに!

 

パワーポイントで資料を作り、それをプロジェクターでスクリーンに映し出して授業をするようになって、もう何年経つだろうか。

日本でもそうだと思うが、先生は板書しなくなり、学生はノートを取らず、スマホで写真を撮ることも多くなった。

同じ内容の授業を何クラスも行う時は、いちいち同じことを書かなくてもいいし、絵カードを作る手間もないし、私の汚い字より打った字の方が見やすいし、パソコンを使う方がメリットは多い。

しかし、学校のパソコン及びプロジェクターは古くて、しょっちゅう調子が悪くなり、画面が映し出されないとか、思わぬ中断を余儀なくされることもしばしば。

こっちは念入りに準備していても、「もし機械が使えなかったら...」と、常に頭においておかないといけないので、ヒヤヒヤだ。

修理をお願いして、すぐに直ることもあるが、根本的なところになると、「予算がちょっとね」等と、はぐらかされる。

 

そんな状況の日々の中、教室に例の黒板が突然現れたのだ!

いつものデスクトップPCも天井に吊られたプロジェクターも取り外されており、あるのはこの黒板だけ。

「機械を新しいのに取り替えろと言ったけど、予告も無しに、突然こんなハイテクにされても....」

スイッチはどこにあるのか、どうやって使うのか、詳しい説明は一切無し!

しかも、授業の10分前。

 

テレビの感覚で、何となく脇にあるスイッチを押すと、Windowsが起動した。

画面を触ると、タッチパネル。スマホの要領で勘で操作してみる。

そのうち学生達もやって来て、珍しいこの黒板に興味津々。

黒板の前に群がって、画面を触ろうとするので、「ちょっと待て!先生が先!」と制し、必死に操作方法を試してみる。

私の授業では、音声やビデオも使うので、うまくできるか心配だったが、何とか従来の機能は一通り使えた。

 

しかし、マウスが無いので、右クリックで出すメニューをどうやって出すのかとか、自分で探り当てないといけなかったし、タッチパネルの反応が微妙な時は、誤操作してしまうこともあって、意外と難しい。

慣れるまで、ちょっと時間がかかりそうだ。

 

それに、黒板の部分は両脇にあるのだが、専用のチョークで書かなければならない。

それは良いのだが、このチョークを消すのが、濡れた雑巾でないといけない。

消すのも面倒だし、濡れた黒板には字が書けない。

なぜ専用チョークを作る時に、消すことを考えなかったのか?

機械は最新なのに....こういうとこにイラッとする。

 

教育現場もこのように日々進化しているが、それを使いこなせないと意味が無いから、高齢の教師や機械が苦手な人には、逆に負担も大きいだろう。

黒板に字を書き、画用紙で作った絵カードを見せ、カセットテープで聴解を聞かせていた頃の方がずっと便利だと思う人の気持ちも分からないでもない。

しかし、生まれた時から画面をタッチするのが当たり前のデジタル世代が増えると、これがスタンダードになるのだろうなあ。

現に、「こんな黒板、中学にもありましたよ」なんて言う学生もいる。

まあ、勉強してくれれば、ノートでもタブレットでも何でもいいのだが....

一生懸命、スクリーンの写真を撮っている人ほど成績が悪いのも現実だ。(本人は真面目に勉強しているつもりなのだが)

 

今回のハイテク黒板が何故、急に設置されたかと言うと、それは学校に外部の検査が入るから。

今年は10年に一度の大々的な検査があるそうで、みんなピリピリしているし、面倒な事も多い。

一方で、いくら頼んでも直してくれなかったカーテンを取り付けてくれたり、設備が良くなっているのはいいことだ。

面倒な検査も一長一短。

 

でも、一番に直して欲しいのは、実はこれ!

 

「いつの時代の机だよ!」

机の上は落書きや削られた跡でぼこぼこだし、木が割れたり、折れたりして、今にも壊れそうだし、椅子も硬いし。

本当に学生がかわいそう。

あの黒板にお金を使うなら、まずこのボロボロの机を替えて欲しいんだけど。

 


ワンダホー!

2017年11月12日 | がんばれ!ホークス&スポーツ

2017年11月4日、ソフトバンクホークスの日本一が決まった

横浜DeNAとの日本シリーズ第6戦。

まっち(松田)のホームランで先制し、「今日はいけるか」と思ったが、横浜の左腕・今永の前に苦戦。

5回には白崎のHR、ロペスの適時打で1-3と逆転され....

「こりゃ、今日もダメか....」と諦めかけたが、8回に長谷川の2塁打を足がかりに、ギータ(柳田)の内野ゴロでなんとか1点差に追いつき....

そして、いよいよ迎えた9回裏。

キャプテン・内川の打球が高々とレフトスタンドに!! まさかまさかの同点弾!

その後、守護神サファテが、9回、10回、11回と気迫で3イニングを投げきり....

11回裏2死1,2塁、川島のライト前ヒットで逆転サヨナラ勝利!!

 

横浜に対して3連勝でスタートした日本シリーズだったが、第1戦を除き、常に苦しめられ、追い詰められた試合が続き、正直、こんな幸せな結末を迎えられるとは思っていなかった。

勝負は「紙一重」というが、まさにそのような場面がいくつもあった。

しかし、その「紙一重」が、大事な場面では、やはり大きな差を生み出すんだと、つくづく感じた。

 

今年、セ・リーグでは広島が圧倒的強さでリーグ優勝し、去年実現できなかった日本シリーズでの対決が見られるかと期待していたので、広島がCSで敗退した時は、少し寂しさもあった。

でも、横浜にも筒香選手や梶谷選手など、好きな選手も多いし、ずっと雨の中でのCSを勝ち抜いてきた強さも見ていたから、横浜との日本シリーズも楽しみだった。

こんなにしぶといとは思わなかったけど、想像以上に良い試合が見られたし、ラミレス監督も素晴らしかった。

 

去年、ホークスはぶっちぎりのシーズン前半から、まさかの11.5ゲーム差をひっくり返されて敗退した。

優勝チーム以外、11球団どのチームも、「今年こそは」と雪辱に燃えるが、本当に次の年に目標を達成できたのは、すごいことだし、ファンも幸せだ。

リーグ優勝時のインタビューで、言葉をつまらせ、目を潤ませた工藤監督の表情が全てを物語っていたと思う。

 

今年前半は楽天の勢いが本当にすごく、後半は炎獅子ユニフォームに身を包んだライオンズが怒涛の連勝で追い上げる等、上位3チームの争いは激しかった。

1年間シーズンを見ていると、ホークスはけが人も多かったし、期待していた人の調子が悪かったりで、正直、パ・リーグ最速優勝で、94勝もできたことが信じられない部分もある。

でも、これが日本シリーズ同様、みんなが全力でプレーし、当たり前のことをきちんとやった結果なんだと思う。

 

優勝から1週間経ち、秋季キャンプも始まっているが、私はまだ優勝の余韻に浸っている。

日本一が決定したサヨナラのシーンは何度見ても感動するし、その前の内川のホームランは涙が出る。

選手、監督、コーチ、スタッフ、裏方の皆さん、今年も感動をありがとう!

ワンダホー!