飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

重慶小面

2015年05月30日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

1時間歩くと、体脂肪率が2ポイントも下がるということが分かり、最近はひたすら歩いている私。

ただ、何か目標が無いと頑張れないので、「○○まで行って、アイスクリームを食べるぞ」なんて、すぐに自分に“ご褒美”を与えてしまうのが悪いとこ。

本気でダイエットする気があるのか、無いのか....

 

それはさておき、ぶらぶらしていると、普段は通り過ぎているお店なんかも新たに発見できて楽しい。

「こんな所にこんな店が出来たのか~」とか、「この人だかりは一体何だ?」とか、近所の街歩きでも飽きることはない。

移り変わりの激しい飲食店の中でも、最近よく見かけるのは「重慶小面」のお店。

日本で言うと、ラーメン屋さんの範疇に入ると思うが、中国風のレトロモダンな佇まいの店が多く、外国人の私から見ても、お洒落な雰囲気。

中国の東北地方・瀋陽人も、四川等のスパイシーな料理が大好きだし、若者にも人気があるようだ。

何と言っても、江蘇テレビの人気司会者・孟非(モン・フェイ)が、故郷の味をみんなにも食べさせたいと、ラーメン屋をオープンさせたことで「重慶小面」の名が広まったとも言える。

 

私がお散歩をしていた通りにも、200mぐらいの間に3軒も、まだ新しそうな「重慶小面」の店があった。

ブームにはのっかるタイプの私は、早速、そのうちの一軒に入ってみた。

「正宗」(本場の味)という看板に惹かれて、この店に決めた。

ファーストフード店のように、カウンターで注文して、出来上がったら、番号を呼ばれて、自分で取りに行くスタイル。

麺のメニューは色々あったが、とりあえず、定番の「麻辣小面」にしてみた。

辛くないスープのもあったけど、やっぱりしびれる辛さの物を食べてみたい。

メニューを見ると、他にも、麺と一緒に食べる重慶風味のお惣菜(小皿料理)等も豊富なようだ。

 

私が頼んだ麺はこちら 

具は、彩り程度の青梗菜、葱、高菜の漬物のような物だけ。真っ赤なラー油の入ったスープが特徴だ。

一口食べると、ちょっと塩味が薄いかな~という感じ。手打ちと思われる細麺は柔らかめだ。

基本、こちらの人は、しっかり茹でた麺が好みで、「バリカタ」というのは少ない。

辛さは選べるので、私は「微辛」という辛さ控えめにしたが、辛いのが結構大丈夫な私でも十分辛かった。

辛いのが苦手な人は、この麺はやめた方がいいと思う。

汗をかきかき、麺を食べ進めると、初めはちょっと薄いかなと思ったスープも、うまみが増してきて、花山椒の辛さも癖になる。

やっぱり辛い物って、病み付きになっちゃうんだよね。

「小面」と言いつつ、小ぶりなお椀の中には麺がたっぷり入っていて、日本のラーメンの一人前よりはずっと多い。

これ一杯で十分お腹いっぱい。

 

とても美味しかったが、私は重慶に行ったことがないので、これが「正宗」かどうか分からない。

そういうわけで、次は、この通りの他の2件にも行って、食べ比べてみよう。

話によると、「重慶小面」の上には、肉とか色々、好きなトッピングができるのも特徴らしい。

今度はそういうタイプの店にも行ってみたい。

辛い物が好きな人はもちろん、一人でちょっと食事をする時にもお勧めですよ!「重慶小面」

 


新たなスーパーマーケット

2015年05月29日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

瀋陽の繁華街・中街。

故宮そばにあり、古くから賑わいを見せるこの通りにある商業施設の一つが「瀋陽春天」

このクラシックな建物の中にも小さな店舗が密集しているのだが、私が好きなのはその向かいにある方。

最近、内装がおしゃれにリニューアルされ、結構お気に入りの空間だ。

 

中にどんな店があるかというと、洋服、靴、バッグ、化粧品等、若者のアイテムが揃っている。

日本のフリーマーケット・イベントのように等間隔に仕切られた店がずらっと並び、個人店主がそれぞれ商品を売っている、いわゆる“セレクトショップ”。

中国でよくある形式の商業施設だが、ここは結構“攻めてる系”のファッションが多い。

値段は、卸売り市場より高いが、デパートよりは安く、値切りが出来る場合もある。

 (※「春天」の詳しい写真・紹介はこちらの公式サイト

 

私は特に何を買うというわけではないが、中街に来たら、必ずといっていい程、立ち寄る。

そういうわけで、先日もこの春天をぶらぶらとしていた。

1階の通りには、最近、キャラクターグッズやぬいぐるみ等、可愛い雑貨を売る店が並んでいるので、見ているだけで楽しい。

私が瀋陽に欲しかったのは、こういう所なんですよ!高級ブランドじゃなくて!

 

いつもは手前の方だけでUターンするのだが、この日は奥の方まで進んで行ってみた。

すると、奥の方の通りには、店の前に棚が置いてあって、日本の100円ショップにあるような便利グッズやお菓子も売られていた。

栓抜きとか保存パックとか、これらには日本語の表示が書いてある。

「へー、こんな物まで売ってるのかー」なんて、思いながら進んでいくと、別の通りには、日本酒や輸入ビール、ワイン等も並んでいる。

これは、一体、誰が売ってるの?ただの飾り?いや、ちゃんと値段も付いてるし...

もっと奥の通りに行くと、今度は、インスタントラーメンや漬物や調味料などもある。

お洒落なブティックの隣りに醤油???

 

実は、ここは通路を利用した“スーパーマーケット”

この通りに並んでいるのが全て陳列棚。

この棚が、端から端まで各通路に設置されているのだ。

しかし、入口も出口も無いただの通路。どこでどうやってお会計をするのか?

商品の整理をしていたお姉さんに聞いてみると、このカートにレジスターが付いていて、ここでお金を払えばいいとのこと。

このカートに乗ったお姉さんが何人も、常時うろうろしていて、商品の管理もしている。

これは面白い!

しかし、人通りの少ない所もあり、品物は盗まれないのだろうか?

中国のスーパーでは、今でも手荷物の持込が制限されており、小さいバッグは大丈夫だが、大きい荷物や他店で買った物は、ロッカーに預けるか、専用の袋に入れて、鍵をかけられる。

だから、スーパーに行く時は、手荷物が無いかちゃんと考えて行かないと、面倒なことになる。

そんな状況の中で、この“ストリート・スーパー”は斬新。

ふらふらと店をのぞく途中に欲しい物があれば、手に取って、すぐ買う事ができるのだ。

こんなシステムが出来るようになったってことは、中国人もセルフの買物に慣れて、マナーが良くなったってことかな?

 

さすがに、生肉や魚は置いていないが、卵や野菜・果物まで置いてあるこのスーパー。

あえて買う物はないし、わざわざここに買物に来る人もいないと思うけど、「ちょっとこれ買い忘れた!」って時は便利かも?

 


マナーアップ!

2015年05月06日 | 社会派コラム

日本のGWも今日で終わり。“5月病”大丈夫ですか?

連休中はどこかへお出かけされましたか?

 

私は長いこと中国に住んでいるが、実は、東北三省以外、ほとんどどこへも行ったことがない。

もちろん、有名な観光地にも行ったことがない。

なぜなら、人ごみが嫌いだから。

 

日本でも連休にはどこも混むし、高速道路だって大渋滞。

しかし、中国の混雑は、テレビで見る限り、その比ではない。

人気の南国リゾート・海南の浜辺も、もう人、人、人、人。

「芋を洗うよう」とは、正にこの事じゃないかと思う。

どこで泳げばいいの?って感じだし、人で海の水が濁りそう。

万里の長城なんか、あの細い道がぎっしり埋め尽くされ、前の人をちょっと押したら、ドミノ倒しになるんじゃない?って思う。

せっかく風光明媚な所へでかけても、風情も何もあったもんじゃない....

おまけに、日本人は混んでいる所でも、比較的大人しく行列をなして待っているが、中国の人の中にはハンパ無くマナーが悪い人も一部いる。

ゴミを捨てる、痰を吐く、落書きをする、勝手に写真を撮る、子どもにそこら辺でおしっこをさせるetc...

まあ、中国人に限らず、日本人でもこういう人はいるけど、人口が多い分、悪い人の人数も多いし、皆がやっているからと、気にしない人も多い。

 

しかし、こういうマナーの悪い人を、国としてほったらかしている訳では決して無い。

新しいトップになって、内部の汚職を取り締まると共に、この“マナーアップ・キャンペーン”にも政府は力を入れている。

以前もこのブログで書いたが、中国では、マナーを守って礼儀正しいことを「文明」という。

マナーが守れない人は「不文明」となる。

五月一日の三連休の際のニュースでも、「不文明」な行動を取り上げ、注意を促している。

禁煙の所でたばこを吸っている人に注意したりとか、博物館の展示物によじ登って写真を撮っている人に警告したりとか。

 

それに、今年の「春晩(大晦日の紅白みたいな番組)」の漫才でも、この「不文明」がネタになっていた。

たばこのポイ捨てや遺産への落書き、バスで年寄りに席を譲らない人等を“あるあるネタ”で笑いにしていた。

この漫才だって、単なる庶民の娯楽ではない。

中国のテレビ番組は“お上”の意向を反映しており、たぶんこういうネタに決まったのだろう。

 

もちろん、マナーを守るのは良いことで、当然のことだ。

このキャンペーンに関しては、私も大賛成である。

実際、どのぐらい効果があるのか、まだ分からないが、政府も一生懸命やっている。

 

日本にも中国の旅行者が大勢押しかけ、良いことばかりではなく、摩擦も起きているかもしれない。

でも、分かって欲しいのは、そういうマナーを守らない行動は、中国でも非難されていることで、礼儀をわきまえている人もたくさんいるということだ。

「また中国人が....まったく....」と、国だけで決めないで、習慣の違うことは教えてあげて欲しい。

それに、「日本人って本当に礼儀正しいよね」といつも褒めてくれる中国人の期待を裏切らないように、そして、良いイメージをいつまでも保てるように、私達日本人も、どこであろうと、お手本となる行動をとりたいものだ。

 


スマホ

2015年05月05日 | キャンパスライフ

先日からうちの大学では、授業中、携帯電話を袋に入れて預けることになった。

“袋に入れる”と言うから、大きな巾着袋でも持って来るのかと思ったら....

こんな壁掛けラックが用意された!

各教室の壁に釘が打ってあり、班長(クラス委員)は教室を移動するたびに、この携帯入れを壁にかけ、出席番号の所に自分のスマホを入れるのである。

ナイスアイディア!

初日には学校の偉いさんも検査に来るほど、学校として“スマホ離れ運動”を徹底しようというのである。

 

今年の信州大学の入学式で「スマホやめますか、信大生やめますか」というあいさつが話題になって、賛否両論巻き起こった。

私は、このキャッチーな台詞だけを聞いて、単純に「文明の機器を取り上げるなんて、時代錯誤のナンセンスだ」と言う人は、学長の本心や大学生の現状を分かっていないと思う。

誰でも今の時代、スマホが必要不可欠なことは否定できない。

学長が言いたいのはそういう事ではなくて、「授業に集中する時は集中する、また、スマホ以外から得る情報や経験、交流も大切にした方が、人として豊かになれるのではないか?」ということではないだろうか。

私は中国の学生しか知らないが、携帯電話が普及し始めて、彼らは片時も携帯を手放せなくなった。

何をする訳でもなく、何を見る訳でもなく、赤ちゃんのおしゃぶりのように、手に持っていないと落ち着かないといった感じの学生もいる。

スマホになってからは、さらにそれが酷くなり、ネットで何でも出来るから、かっこうの“暇つぶし”ツールになった。

「スマホに負けないような、面白い授業をしてみろ!」と言われるかもしれないが、学習意欲のある人は、ちゃんと授業を聞くし、私の冗談にも笑ってくれる。

スマホをいじっている人は、ハナから授業を聞く気も無く、勉強に興味も無く、ただそこにぼーっと存在しているだけの人なのである。

実際、こういう大学生は年々増えている。

校舎という場所においては、何のやる気も何の意志もない、かといって不良でもない“やっかいな”人たちだ。

そういう人たちは90分という時間を、ただぼんやり、どうでもいい情報を見つめ、或いはゲーム等をして過ごすのである。

 

私の場合は言語の授業なので、授業中も話したり、書いたり、学生は忙しい。

だから、以前から、授業中の携帯電話使用については厳しく言っていた。

ただし、スマホを辞書代わりに使っている人もいるので、頭ごなしに遊んでると決め付けるのは良くないと思って、「何を調べているんですか?今は調べなくてもいいですよ」とか「分からない単語は質問してください」という言い方をしていた。

こう言うと、たいていの場合、遊んでいる学生は手を止める。

そして、1分も経たないうちに、またスマホをいじり出す。

....そういう場合は、学生にちゃんと話して、携帯を取り上げていた。

 

また、スマホにはカメラも付いているので、私がプロジェクターで映す資料をカメラで撮りたい人もいる。

手書きの方が記憶に良いのか、カメラで保存しても覚えられるのか、今のところ結論は出ていないようなので、これに関しては、私はカメラを許可していた。(自作の問題ない資料の場合)


まあ、私は個人的にきちんと対処していたが、きっと他の先生も頭を悩ませていたのだろう。

今回のような対策に学校も積極的に乗り出した。

 

では、スマホを取り上げられた学生たちがどうなったかというと....

スマホをいじっていた人は、今度は髪をいじり始めたり、関係ない本を読み始めたり.....

結局、スマホがあろうが無かろうが、勉強しない人はしないのである。

今年の2年生は例年よりちょっとレベルが低いのだが、基礎が全く入っていない人が多く、そういう人たちは、その場を何とか友達の助けを借りて乗り切っているだけという感じだ。

決して不真面目というわけでもないし、1年生の時からの先生も必死にやっていらっしゃるのだが、やっぱり本人の「覚えよう」という気持ちが無さそうだ。

その集中力は、スマホとは関係ないという事が今回の対策で証明された。

 

ところで、私は文学は苦手なのだが、「枕草子」が好きだ。(決して詳しいわけではない)

その美しい文章もさることながら、1000年もの昔に書かれたとは思えないほど現代のものの考え方と共通しているのも面白い。

どんなに文明が発展しようと、人間のやること、考えることはそんなに大差ないんじゃないかと思う。

私たちが学生の頃、授業中に手紙を回していたのがLINEになり、教科書の間にマンガを隠していたのが、スマホの画面になっただけ。

スマホが良いか悪いかというより、最終的には、ずるい言い方だけど、“人間力”のような気がする。

魅力ある人は、やっぱりスマホをスマートに使いこなし、依存し過ぎてないんじゃないかな?と思う。

学生たちにもきちんとマナーの守れるステキな社会人になって欲しいな


春☆満開!

2015年05月05日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

GWいかがお過ごしですか?

中国はメーデーの5月1日~3日まで3連休。

ここ瀋陽では、4月の下旬から急激に気温が上がり、連日、最高30度近くにまで達しています。

桜と同じように、桃の花が一瞬でその美しい時を終えようとした頃、今度は一斉に丁香(リラ/ライラック)が咲き始め、柔らかな香りを漂わせます。

 

春を通り越して真夏のような陽気ですが、やはり花咲くこの季節は、街に彩りを与え、うきうきした気分にさせてくれますね。

 

そして、“恋する季節”に、うわっと飛び立つ綿毛。

この写真では分かりにくいのですが、私の目の前には、紙吹雪のように、綿毛が舞い散っています。

これを見ると、「本格的に春が来たな!」と感じます。

ちょっとうっとうしいですが....

 

この記事を投稿している今日現在は、丁香の花も綿毛もピークを過ぎ、またちょっと肌寒い天気に戻っています。

しかし、やっとコートを脱いでおしゃれが出来る季節になりました!

明日は何を着て行こうかな?