今日は朝から雨が降り、夜の気温は20度を切っている瀋陽。
新学期の開始とともに、一気に肌寒くなった。
熱く照りつける日差しはピークを過ぎたが、これから瀋陽には“熱い戦い”がやってくる。
いよいよ全運会(国体)の開幕まであと3日となった。
瀋陽桃仙空港も新しいターミナルがオープンした。
陸の玄関口、瀋陽北駅の大改装もようやく終わり、ずっと封鎖されていた南側の出口も通行できるようになった。
正直、1ヶ月前ぐらいまで「本当に間に合うのか?」って感じだったのだが、あっという間に石畳の舗装がされ、街路樹が植えられ、バス乗り場も整備された。
今まで道路もあちこちが封鎖されて修理中だったが、だいぶ落ち着いた。
最近、南の方(空港へ向かう方)へは行ってないので分からないが、おそらくオリンピック村ならぬ「国体村」も完成したことだろう。たぶん。
それでも、未だあちこちで建設中の高層ビル。
初めて瀋陽に来た人は、「どこが完成したんだ?」って思うかもしれないが、これでも以前よりましだ。
さて、全運会は3日後に開幕する。
全運会は、中国ではオリンピックの次ぐらいに大きなスポーツ大会で、以前は世界レベルの選手権なんかよりも、よっぽど力を入れていたらしい。
日本の昔の国体と同じで、開催地の発展という狙いもあるかもしれないが、各省対抗で、それなりに賞金が出たり、名誉がかかっていたりで、選手や関係者のモチベーションも高い。
選手達があまりにも全運会に力を入れるので、最近はオリンピックや世界大会等の成績も全運会の点数に加えて、成績を出すそうだ。
この点数のシステムがまたよく分からない...
分からないことはまだまだある。
開幕式は3日後のはずなのだが、実は既に試合が終わった種目もある。
7月のある日。
私の携帯に「全運会のバレーボールのチケットが欲しい人は、○○営業所まで」という案内が来た。
私はこのお知らせを後になって気が付いたので、見に行けなかったが、1ヶ月も前から正式な試合が行われていたのだ。
昨日は、キャンパスを歩いていると、学内ラジオ放送から、跳び込みの成績を発表するニュースが...。
それぞれの競技で、他の大会との日程とかの兼ね合いがあるのかもしれないが、バレーボールも跳び込みも中国では人気種目。
それが開幕式の前にあっさり行われてるって、“全運会”とは一体何なのか?
我が家での注目は、やはりバスケット。
日頃のリーグ戦から地元チームを応援している我が夫は、相変わらず毎日スポーツニュースをチェックしている。
地元での開催だから、もちろん頑張って欲しいのだが、ここでもやっぱり謎なことが...。
地元チームを強化するために、全運会では他のチームから選手を借りてくるのだ。
もともと遼寧にいた選手が地元に戻ってくるのは、まだ理解できる。
しかし、全然関係ないよそのスターを引っ張ってきて、たとえ優勝しても、ちっとも喜べない。
応援するのも感情移入できないし。
このシステムは今回だけではないのだが、「中国らしいな」と思う反面、何だかしらけてしまう。
この国にとって「スポーツ」とは、純粋に国民の健康のためとか娯楽目的だけではないことは分かっているが、全運会を見ていると、ますます分からないことだらけである。
また、全運会もオリンピック同様、聖火リレーをやっているらしいのだが、一体どこでどのように盛り上がっているのか、こちらも謎である。
うちで地元のテレビが見られないこともあるのだが、実態がいまいち掴めない。
うちの大学では柔道の試合が行われる予定で、昔のゲストハウスを壊し、新しい体育館まで建設した。
“日本代表”として、是非、柔道の試合を見てみたいなーと思っているのだが、また知らないうちに試合が終わってたりして...。
とりあえず、開幕後の模様はまた次回!