瀋陽暮らしも長くなり、大抵の事には慣れたが、やっぱり人の多さには辟易する。
元々そんな田舎育ちでもないのだが、人がワヤワヤとしている所は苦手
だから、連休があっても、観光地に出かけることは、ほとんど無い。
瀋陽中心で人が集まる所といえば、五愛市場、中街、太原街。
休日だけでなく、平日も人でいっぱいで、この辺りのバス停ではどっと人が乗り降りする。
しかし、今回はあえて人の多い所へ出かけ、あえて行列に並んでみた。
場所は中街。
まずは、先日、友人に紹介してもらった生煎包(焼き小龍包)のお店へ。(以前の記事はこちら)
お昼時のピークを少しずらして、午後1時ごろ着いたのだが、狭い店内はやはり満席。
次から次にお客さんがやってくる。
入り口付近のレジで注文し、お金を払ったら、店の奥に進み、厨房のカウンターの所でレシートを渡す。
この店はセルフサービスなので、料理が出来上がったら、自分でここに取りに来るシステムだ。
小龍包は数分で焼き上がるということだったので、私もこの厨房前のカウンターで立って待つことにした。
この店は本当に狭いので、私の後ろにはすぐテーブルがあって、お客さんが食事をしているし、横では店員のおばちゃんが洗った食器を棚に片付けている。
焼き小龍包は、このように大きな鉄板でまとめてたくさん焼く。
(厨房の忙しそうなお兄ちゃんに「写真撮ってもいい?」と聞けなかったので、参考写真拝借)
どうやら私の次の人で、今回焼ける小龍包は売り切れのようで、次の人は15分待たなければいけないらしい。(ラッキー!)
結局、6~7分待たされて、私の分も無事にゲット!
1人前4個 5元
アツアツのところをパクッといきたいが、今日はお持ち帰りで。
中のスープが飛び出すので、熱いのも注意だが、あまり時間を置くと、皮がふやけて美味しくない。
店名:趙太生煎(大什字店)
(中街・大悦城A座とC座の間の道、ウォルマートのある所を南へ少し行った所。小さな飲食店が並んでいる。)
この日は、9月とはいえ、日差しが強く暑かったので、アイスクリームが食べたくなった。
そこで、前から気になっていたマックの抹茶ソフトを買いにGO!
店内に入らなくても、道路に面してスイーツ・ドリンクコーナーがあるので、そこの行列に並ぶ。
この抹茶ソフトは期間限定だと思うが、なかなか食べる機会が無く、別の所では、もう販売していなかった。
実際、手にしたソフトクリームは、ちょっとグリーンが薄かったが、味はまあまあ。
日本で食べるお茶屋さんの濃厚なアイスとはいかないが、ほのかに抹茶の風味がした。
それから、ソフトクリームを食べながら、歩行者天国を歩いて行き、今回のメインの目的地へ向かった。
たぶん、今、中街で一番行列ができているんじゃないかと思われる場所。
そこは「春天」の辺りの細い路地を入った所にある小さな店。
この日は平日だったので、これぐらいの人だったが、休日はこれの3~4倍ぐらい並んでいる時もある。
いったい何に並んでいるのかというと、これ!
焼き豚足!
日本ではたぶん行列できそうにないルックスだが。
こちらでは、豚足はお正月には欠かせないものだし、お正月以外でもよく食べる。
スーパーのお惣菜コーナーにも、必ず煮た物が置いてあるので、私もたまに買う。
福岡の焼鳥屋では、炭火で焼いた物がよくあるが、見た目はもっと白く、ポン酢のようなたれをかけて食べる。
しかし、瀋陽では、あまり焼いた物は見かけない。
食べ物を買うために、わざわざ行列を成すイメージの無い瀋陽人が、こんなに並んでいるというのは、どんだけ美味しいんだろう?
私が店に着くと、店の前には、なんとなく人の列ができていた。
2列になっていて、よく分からなかったので、一番後ろっぽい女の子2人組に「ここ最後尾?」と確認し、その後ろに並んだ。
中ではお兄さんが一生懸命、豚足を焼いているが、今回分はやっと煮上がったばかりで、焼くのにはしばらく時間がかかりそうだ。
店頭では、地元テレビで紹介されたビデオが繰り返し流されている。
それに、この店には面白いサービスがあり、待っている間、なんと携帯を無料で充電してくるれるそうだ。
それに、日傘や雨傘も無料で貸してくれるらしい。(並んでいる間)
そうこうしているうちに、店員のお姉ちゃんが、仕上げにまぶす香辛料を準備し始め、列がちょっとずつ動き始めた。
しかし、前の方で並んでいたおばちゃん2人組は、さんざん待たされイライラし、あともうちょっとが我慢できなかったみたいで、怒りながら、去って行った。
普通、中国では重さでの量り売りが一般的だが、この店では1個10元。一人5個までである。
中にビニール手袋も入っているので、その場で手を汚さず食べることもできる。
道端で、豚足にかぶりつく女の子たちも、なかなかワイルドだが...
私は持ち帰って食べてみたが、味は思ったよりは濃くなかった。
カレー粉のようなスパイシーな香りと、周りの粗挽きピーナッツとごまの甘み、葱の風味が相まって、なかなか美味しい。
日本のような甘辛の味ではなく、基本は塩味。
辛いのが好きな人は唐辛子をかけてくれるので、注文時に「辛いの」か「辛くないの」か指定しないといけない。
豚足に限らず、たぶんこの香辛料の感じが、中国人が大好きなテッパンの味なんだと思う。
最近、あちこちにチェーン店が出来ているので、比較的人が少ない店もあるよ。
店名:壹佳烤猪蹄
豚足が焼き上がるまで暇だったので、ふと周りに目をやると、不思議な人を発見。
写真がピンボケで分かりにくいが、左端の女の人。
ふわふわの羽のような袖が付いた黒のドレスを着て、顔もばっちりメイク!
そして、串カツにかぶりついていた。
この辺りは繁華街なので、おしゃれな人も多いのだが、この店があるのは、小汚い路地裏で、この奥の飲食店も、客がみんな外でプラスチックの椅子に座り食べているような場所なのだ。
庶民的で味わいのある雰囲気の場所だが、どう見ても、このお姉さんの服装は似つかわしくない。
瀋陽では、こういう“不思議おしゃれ”の人が結構いる。
ちなみに、その後、バス停で、これと全く同じふわふわ袖の服を着たおばちゃんを発見!
流行っているのか?この服。
また、これも小龍包の店を教えてくれた友人からの情報だが、こちらもいつも人が多い。
分かりやすく言うと、中華のごま団子のような揚げた丸い餅を売っている。
写真右端のように、今日も人だかりができていた。
これもアツアツを食べないと、硬くなって美味しくない。
でも、出来立ては、中の餡が熱すぎて、やけどするので、ご注意を!
私も買おうかなと思ったら、写真を撮っている間に、売切れてしまった。
他にも、串焼きの店とか、人が集まっている所はいろいろあるが、今回はこの辺で。
最後に、久光デパートの白熊が可愛かったので、写真を
寒くなる前の秋のひと時、“小吃”(B級グルメ)めぐりをしてみては?
それでは、また。