飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

いろいろな行列に並んでみた

2014年09月21日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

瀋陽暮らしも長くなり、大抵の事には慣れたが、やっぱり人の多さには辟易する。

元々そんな田舎育ちでもないのだが、人がワヤワヤとしている所は苦手

だから、連休があっても、観光地に出かけることは、ほとんど無い。

 

瀋陽中心で人が集まる所といえば、五愛市場、中街、太原街。

休日だけでなく、平日も人でいっぱいで、この辺りのバス停ではどっと人が乗り降りする。

 

しかし、今回はあえて人の多い所へ出かけ、あえて行列に並んでみた。

場所は中街。

まずは、先日、友人に紹介してもらった生煎包(焼き小龍包)のお店へ。(以前の記事はこちら

お昼時のピークを少しずらして、午後1時ごろ着いたのだが、狭い店内はやはり満席。

次から次にお客さんがやってくる。

 

入り口付近のレジで注文し、お金を払ったら、店の奥に進み、厨房のカウンターの所でレシートを渡す。

この店はセルフサービスなので、料理が出来上がったら、自分でここに取りに来るシステムだ。

小龍包は数分で焼き上がるということだったので、私もこの厨房前のカウンターで立って待つことにした。

この店は本当に狭いので、私の後ろにはすぐテーブルがあって、お客さんが食事をしているし、横では店員のおばちゃんが洗った食器を棚に片付けている。

 

焼き小龍包は、このように大きな鉄板でまとめてたくさん焼く。

(厨房の忙しそうなお兄ちゃんに「写真撮ってもいい?」と聞けなかったので、参考写真拝借)

どうやら私の次の人で、今回焼ける小龍包は売り切れのようで、次の人は15分待たなければいけないらしい。(ラッキー!)

結局、6~7分待たされて、私の分も無事にゲット!

1人前4個 5元

アツアツのところをパクッといきたいが、今日はお持ち帰りで。

中のスープが飛び出すので、熱いのも注意だが、あまり時間を置くと、皮がふやけて美味しくない。

 

店名:趙太生煎(大什字店)

(中街・大悦城A座とC座の間の道、ウォルマートのある所を南へ少し行った所。小さな飲食店が並んでいる。)

 

この日は、9月とはいえ、日差しが強く暑かったので、アイスクリームが食べたくなった。

そこで、前から気になっていたマックの抹茶ソフトを買いにGO!

店内に入らなくても、道路に面してスイーツ・ドリンクコーナーがあるので、そこの行列に並ぶ。

この抹茶ソフトは期間限定だと思うが、なかなか食べる機会が無く、別の所では、もう販売していなかった。

実際、手にしたソフトクリームは、ちょっとグリーンが薄かったが、味はまあまあ。

日本で食べるお茶屋さんの濃厚なアイスとはいかないが、ほのかに抹茶の風味がした。

 

それから、ソフトクリームを食べながら、歩行者天国を歩いて行き、今回のメインの目的地へ向かった。

たぶん、今、中街で一番行列ができているんじゃないかと思われる場所。

そこは「春天」の辺りの細い路地を入った所にある小さな店。

この日は平日だったので、これぐらいの人だったが、休日はこれの3~4倍ぐらい並んでいる時もある。

 

いったい何に並んでいるのかというと、これ!

焼き豚足!

 

日本ではたぶん行列できそうにないルックスだが。

こちらでは、豚足はお正月には欠かせないものだし、お正月以外でもよく食べる。

スーパーのお惣菜コーナーにも、必ず煮た物が置いてあるので、私もたまに買う。

福岡の焼鳥屋では、炭火で焼いた物がよくあるが、見た目はもっと白く、ポン酢のようなたれをかけて食べる。

しかし、瀋陽では、あまり焼いた物は見かけない。

食べ物を買うために、わざわざ行列を成すイメージの無い瀋陽人が、こんなに並んでいるというのは、どんだけ美味しいんだろう?

 

私が店に着くと、店の前には、なんとなく人の列ができていた。

2列になっていて、よく分からなかったので、一番後ろっぽい女の子2人組に「ここ最後尾?」と確認し、その後ろに並んだ。

中ではお兄さんが一生懸命、豚足を焼いているが、今回分はやっと煮上がったばかりで、焼くのにはしばらく時間がかかりそうだ。

店頭では、地元テレビで紹介されたビデオが繰り返し流されている。

それに、この店には面白いサービスがあり、待っている間、なんと携帯を無料で充電してくるれるそうだ。

それに、日傘や雨傘も無料で貸してくれるらしい。(並んでいる間)

 

そうこうしているうちに、店員のお姉ちゃんが、仕上げにまぶす香辛料を準備し始め、列がちょっとずつ動き始めた。

しかし、前の方で並んでいたおばちゃん2人組は、さんざん待たされイライラし、あともうちょっとが我慢できなかったみたいで、怒りながら、去って行った。

普通、中国では重さでの量り売りが一般的だが、この店では1個10元。一人5個までである。

中にビニール手袋も入っているので、その場で手を汚さず食べることもできる。

道端で、豚足にかぶりつく女の子たちも、なかなかワイルドだが...

 

私は持ち帰って食べてみたが、味は思ったよりは濃くなかった。

カレー粉のようなスパイシーな香りと、周りの粗挽きピーナッツとごまの甘み、葱の風味が相まって、なかなか美味しい。

日本のような甘辛の味ではなく、基本は塩味。

辛いのが好きな人は唐辛子をかけてくれるので、注文時に「辛いの」か「辛くないの」か指定しないといけない。

豚足に限らず、たぶんこの香辛料の感じが、中国人が大好きなテッパンの味なんだと思う。

 

最近、あちこちにチェーン店が出来ているので、比較的人が少ない店もあるよ。

店名:壹佳烤猪蹄

 

豚足が焼き上がるまで暇だったので、ふと周りに目をやると、不思議な人を発見。

写真がピンボケで分かりにくいが、左端の女の人。

ふわふわの羽のような袖が付いた黒のドレスを着て、顔もばっちりメイク!

そして、串カツにかぶりついていた。

この辺りは繁華街なので、おしゃれな人も多いのだが、この店があるのは、小汚い路地裏で、この奥の飲食店も、客がみんな外でプラスチックの椅子に座り食べているような場所なのだ。

庶民的で味わいのある雰囲気の場所だが、どう見ても、このお姉さんの服装は似つかわしくない。

瀋陽では、こういう“不思議おしゃれ”の人が結構いる。

ちなみに、その後、バス停で、これと全く同じふわふわ袖の服を着たおばちゃんを発見!

流行っているのか?この服。

 

また、これも小龍包の店を教えてくれた友人からの情報だが、こちらもいつも人が多い。

分かりやすく言うと、中華のごま団子のような揚げた丸い餅を売っている。

写真右端のように、今日も人だかりができていた。

これもアツアツを食べないと、硬くなって美味しくない。

でも、出来立ては、中の餡が熱すぎて、やけどするので、ご注意を!

私も買おうかなと思ったら、写真を撮っている間に、売切れてしまった。

 

他にも、串焼きの店とか、人が集まっている所はいろいろあるが、今回はこの辺で。

最後に、久光デパートの白熊が可愛かったので、写真を

寒くなる前の秋のひと時、“小吃”(B級グルメ)めぐりをしてみては?

それでは、また。

 


ホットク

2014年09月15日 | 私の食卓

韓国のファストフード、ホットクを作ってみました。

 

こないだスーパーに行った時、輸入品の「ホットク・ミックス」(写真の茶色い箱)を見つけまして。

自分で作れるかどうか、不安だったんですが、どうしても食べたかったので、とりあえず買ってみました。

値段も割引でお安くなっていたし。

 

ホットクは、中国でいう「餅(ビン)」の一種のようなもので、韓国では露天とか、割とどこでも売っているおやつです。

私が買った粉は、もち米が入っているようですが、小麦粉を練った「おやき」のような物で、中に甘い餡が入っています。

一般的な餡は、黒砂糖のような物がとろっと溶けていて、その中にナッツ等も入っています。

この「ホットク・ミックス」の中には、餡の材料も入っているのですが、味は「シナモンロール」と思ってください。

私は、シナモンが大好きなので、この香りだけでイチコロです。

 

もうずいぶん昔になってしまいますが、私は韓国に行くたびに、このホットクをよく食べました。

高速バスで旅をした時も、パーキングで途中下車すると、いつもアツアツのホットクを買っていました。

韓国=ホットクと言っても過言ではないぐらいの大好物!

ちょっと味は違うけど、福岡で言うと、梅が枝餅とか、あるいは、無性にたこやきが食べたくなる感じと似てるかな~。

 

瀋陽にも西塔というコリアンタウンがあるのですが、私が瀋陽に来た当初、朝鮮族の知人に聞いても「ホットク」を知っている人はいませんでした。

周りには朝鮮料理はもちろん、韓国の食材をあつかうスーパー等も多くありましたが、どうしても「ホットク」を見つけることはできませんでした。

 

こないだ大阪に行く機会があったので、「鶴橋に行って食べよっかな~」と思っていたのですが、残念ながら、時間が無くて、何となく心残りでした。

そんな時に偶然見つけたこの「ホットク・ミックス」ですから、もう本当に心躍りました。

 

ところで、この「ホットク・ミックス」の箱には、ハングルでしか作り方が書いてありません。

材料ぐらいは読めるし、作り方も韓国の露天で何度も見てるので、大体は分かるのですが、ドライイーストが入っているので、やはり取り扱いがちょっと心配です。

それで、インターネットで調べると、すぐにこのメーカーのミックスを使って作った人のブログが出てきて、しかも写真付きで助かりました。

 

しかし、分量どおり粉にお湯を入れたつもりなんですが、何か思ったよりシャバシャバになってしまい...

とても餡を包める状態ではなかったので、ちょっと小麦粉を足しました。

それでも、やっぱり生地が柔らかすぎて、餡を包むのには悪戦苦闘でした。

まあ、それでも、テフロン加工のフライパンで焼いたので、なんとかくっつかずに形になりました。

餡は少しはみ出してしまいましたけど。

それに、餡が十分包めなかったので、シナモンシュガーがずいぶん残ってしまい、結局、少しふりかけて食べました。

でも、もちもちした食感と香ばしさはたまらなくて、思ったより美味しくできました。よかった~。

全部で小さめのが11枚できて、残りは冷凍したのですが、あっと言う間になくなりそう。

(カロリーを考えると恐ろしい)

 

スーパーに置いてある在庫がなくなるといけないので、とりあえず、追加購入しておこう!

あ~、いかん、いかん。やめられなくなりそう。

 


スタンプ

2014年09月04日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

日本では、コミュニケーション・ツールとして、「LINE」が一番普及していると思うが、中国では、数年前から「微信(WeChat)」というアプリが広まっている。

1年前のデータで、ユーザー数は6億人以上。

基本的には、「LINE」と同じような機能で、街中でも、音声メッセージを送るためか、一人で電話に向かって何かしゃべっている“変な人”をよく見かける。

 

私の周りでも、「微信やってないの?」「便利だよ~」「楽しいよ~」という声がしょっちゅう聞かれ...

私が「まだスマホじゃないんですよぅ~」と言うと、「じゃ、スマホ買いなよ。今は安いのあるよ」と、ぐいぐい来られる。

 

 

そんな周囲の“圧力”もあって、私もスマホの購入を早め、早速、「微信」のアプリを入れてみた。

確かに、このようなアプリは便利だと思うし、多くの人とコミュニケーションをとるのに良い道具だが、一方で、誰にでも簡単に自分の情報を知られたり、あまり親しくない人から頻繁に連絡が来るのも面倒だな~と思ってしまう...この矛盾......

そういうわけで、直接会ってIDを交換できる人しか登録できないようにしている。

(なので、登録者は職場の人など、ごくわずか)

 

正直、緊急の連絡なら、ショートメールで十分だし、携帯の画面レイアウトも、そんなに変わらない。

文字情報に関して、一番の違いといえば、可愛いキャラクターの絵(スタンプ)が送れるかどうかということだけ。

 

「LINE」同様、「微信」にもスタンプがあるので、早速、私もいろいろダウンロードしてみた。

「微信」の新しいスタンプは、動画(アニメーション)タイプの物が主流みたいで、とても可愛い。

ミッフィーやプーさん、ドラえもん等のメジャーなキャラクターもある。(そういうのは有料、各6元)

でも、無料のでも、結構かわいいのが色々あるし、普通に使う分には十分。

友達とのやりとりも楽しくなる。

 

ところで、ショートメールは、受信した瞬間にお知らせが来るので気が付くが、「微信」はアプリを立ち上げておかないと、メッセージが来たことに気が付かない。

それで、友人への返信が遅くなってしまう時がある。

相手も「そんなに急ぎのことじゃないから」と言ってくれるので大丈夫だが、やっぱり、一言「ごめんね」と言いたい。

そんな時、スタンプを使おうと思って、「ごめんなさい」のスタンプを探したのだが....

これが、なかなか適当な物が見つからない。

笑ってるのや泣いてるのや怒ってるのは、どれも入っているのだが、「ごめんなさい」がないのだ。

「ありがとう」はあるのに...

結局、私がダウンロードした10種類のうち、2つだけ「ごめんなさい」があった。

 

全てを調べて統計をとったわけではないが、日本のLINEのスタンプには、大体、「ごめんなさい」と、手を合わせたり、頭を下げたりしている絵が入っているような気がする。

やっぱり、これは“国民性”なんだろうか?

 

電話で話していて相手が見えない時でも、「どうも、どうも」と頭を下げる日本人は、たとえ時代が移り、デジタル化しても、やっぱり相手のことを気遣い、きちんと挨拶したいんだと思う。

それがスタンプにも現れていると思う。

一方、中国語で「スタンプ」のことは「表情」という様に、中国では「喜怒哀楽」をストレートに伝える方が、相手と気持ちを分かち合えると思っているのか、「表情」重視のスタンプが本当に豊富な気がする。

 

携帯電話が普及し始めた頃から、日本は絵文字・顔文字が豊かだと言われていたが、「スタンプ文化」からも各国の“お国柄”が窺えると思う。

いろんな国で、それぞれ人気のあるスタンプを集めたら、面白いかもね。


りんごの呪縛

2014年09月03日 | キャンパスライフ

大学の新学期も始まり、先週末には新入生も続々とやってきた。

食堂やスーパーも開き、夏休みのあいだ静かだったキャンパスも一気ににぎわいをみせている。

以前の記事にも書いたように、新入生が来る時期には、通路で色々な雑貨を販売したり、携帯電話会社などがキャンペーンイベントをしたりする。

それで、土日も朝から引っ切り無しに、大音量の音楽が聞こえてくるのだ。

自分が好きな音楽なら、気にならないが、何だかよく分からない中国語だと、本当にやかましく感じる。

 

その“BGM”の中でもヘビロテなのが、「小苹果(りんごちゃん)」という歌。

今年、中国で大流行している曲だ。

「筷子兄弟(Chopsticks Brothers)」という男性ユニットが歌っていて、80年代風のちょっと懐かしめのノリの良いサウンドと、それに合わせた「サタデーナイト・フィーバー」のようなダンスが受けている。

ご存知の通り、中国では、公園や広場で、大勢の人が一緒にエアロビのようなダンスをする光景が見られるが(広場舞と言う)、この曲はそれにもぴったり。

いろいろな職業の人達が、集団で踊って動画をアップするということも流行っているらしい。

RecordChinaの記事はこちら

 

この曲、好き嫌いは別として、一度聞いたら、とにかく耳にこびりついて離れない。

気が付いたら、口ずさんでしまう。

テレビでちょっと見ただけでも気になってしまうのに、それが朝からずーーーーと繰り返し外で流れているもんだから、もう大変

聞いたことがない皆さんにも味わってもらおうと思ったのだが、音声ファイルが載せられないので、こちらをどうぞ

youtube筷子兄弟が「小苹果」を歌う映像

 

ちなみに、この二人がアダムとイブに扮するミュージックビデオもばかばかしくて面白いので、興味のある方はどうぞ。(言葉が分からなくても、意味は分かると思います。)

youtube「小苹果」MV

 

日本での“流行”は、やはりテレビの影響が強いと思うし、民放、地上波の数も少ないから、そこで繰り返し登場すると、“売れてる”感がある。

それに比べると、中国では、全国民的な“流行”という物は見えにくい。

しかし、ネットや口コミで一旦火がつくと、うわーっと爆発的に広がる感じがする。

今年、日本でみんなが「ありの~ままの~♪」と歌っているように、中国で「小苹果」は間違いなくNo.1ヒットだと思う。

去年辺りから“倹約令”で、派手な忘年会は行われなくなったが、年末は猫も杓子も「小苹果」を踊りまくるだろうなあ。

私も今から練習しとくか?