飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

念力

2012年04月28日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

中国では一般的に、29日から3日間、労働節で連休だ。

それで、今週は土曜日まで平常通りしっかり仕事。

でも、学生達はすでに金曜日から実家に帰り始めている。

「土曜日はいったい何人出席するのだろうか?」といった具合なので、土曜日(月曜日授業の振替)はビデオを見ることにした。

いつもの教室では、ビデオが見られないので、視聴覚教室を借りなければならない。

本当は、1台ずつモニターが机に置いてあるLL教室にしたかったんだけど、残念ながら、空いていなかったので、パソコンとスクリーンが設置してある普通の教室になった。

画質がよければ、大きいスクリーンで見るのもいいんだけど、字幕がよく見えるか分からないし、何よりお昼の授業なので、室内が明るくて、スクリーンが見にくいんじゃないかと心配だった。

カーテンは付いているが、窓は南向き。スクリーンがよく見えるためには、部屋はできるだけ暗いほうがいい。

天気が悪い日は、それだけで部屋がずいぶん暗くなる。

「明日は晴れませんように。朝だけでも曇りますように」と願い続けていた。

私の願いが効き始めたのか、金曜日は長期予報に反して、天気が崩れた。

そして、今にも雨が降り出しそうな中、私は美容室へ。

以前にもらっていたパーマの割引券の有効期限が4月末までだったので、この日に行くと決めていたのだ。

いつものイケメン美容師に髪を切ってもらい、その後、助手のお兄ちゃんにロットを巻いてもらっていた時のこと。

頭にデジタルパーマの電線をたこ足のようにいっぱい繋がれ、身動き取れない状態の私に、助手のお兄ちゃんがこう言った。

「見て、見て、外」

「ん?・・・・・・・ん?

思わず「今、何時?」と、私は聞き返してしまった。

 

なんと外は午後2時ではあり得ないほど真っ暗。

( ↑ その日のニュース写真。27日午後2時の瀋陽の街の様子)

パーマをかけている間に日が暮れたのか? いや、違う。 もしかして、今日が“日食”だったっけ?

頭の中が混乱するほど、不思議な空だった。

確かに私は数日前から、ビデオを見るために「暗くなれ、暗くなれ」と念じ続けていたが、ここまで暗くしろとは言ってないぞ!

それに時間も1日ずれてるし...

“怪物ランドの王子”なら、こんな“念力”では失格だ。

 

この真っ暗な空は30分ほど続いたが、私が帰る頃には、雨も上がり、明るくなった。

一体なんだったんだろう。

ちなみに、ビデオを見る予定の土曜日は朝から晴天

でも、カーテンを閉めたら、ちゃんと見えたし、画面も音声も途切れることなく、なんとか無事に出来たので、めでたし、めでたし。

 


“漢洋折衷”

2012年04月24日 | ことばのお話

最近、気になっている中国語がある。

それは「hold不住」

こっちのテレビ番組を見ていると、結構な割合で目にする。(字幕を見ているので、“耳にする”ではない。)

「~不住」というのは、「~できない」という意味。

余談だが、中国語では、「~できない」という表現のバリエーションが非常に多く、何でも「できない」の一言で片付ける日本人にとっては厄介な存在だ。

気になるのは、「~不住」の前の「hold」をそのまま英語でくっ付いているということ。

今までこういうタイプの表現はほとんど見たことがない。

日本語で例えると、「サボる」とか「メモる」とか、外来語に「る」を付けて、あたかも日本語の動詞のように使っちゃうようなものだ。

英語と中国語が融合して進化している。

 

「hold」には色々な意味があるので、何ができないのかと思っていたが、話の前後から推測すると、どうも「耐えられない」とか「抑えられない」気持ちという意味で使っているようだ。

しかし、テレビを見ながら「これ、どういう意味?」と、うちの“オヤッサン”に聞いてみても、いつも曖昧な返事でかわされるので、イマイチ釈然としない。

やっぱり、こういう流行語は、若者に聞いてみよう!というわけで、大学生をつかまえて質問してみた。

学生達はみんなこの言葉を知っていたが、実際によく使う表現ではないらしい。

ここ半年ぐらいで流行りだしたようで、台湾のテレビ番組が元ネタだと教えてくれた。

意味は私が推測したので大体合っていたが、「これ」という例文は聞けなかった。

 

中国でも、小学校から英語を勉強している世代が増え、英語をそのまま使うことに抵抗がなくなっている。

「OK了」とか「bye-bye了」(バイバイは音訳で「拝拝」と書く)とかは普通に使う。

ただ、日本語での「オッケー」とか「バイバイ」というのは、ローラちゃんでない限り、親しい友達に使うものだが、中国人にはそういう区別はあまり見られない。

年配の先生が、「お疲れ様」の感覚で、私に「バイバイ」と手を振るし、学生も私に「先生、バイバイ」と気軽に声をかけるので、“日本語の先生”としては、「『バイバイ』じゃないでしょ!『失礼します』でしょ!」と、いつもこんな具合で、違和感を覚える。

中国は言わずと知れた「漢字」の国なので、従来は外国語も意味を考えて訳していたし、たとえ音訳でも、上手い当て字を使っていた。

明治時代の日本もそうだ。欧米から入ってきた新概念をきちんと把握し、次々に新しい漢語を生み出していった。

でも、いわゆるカタカナ語が溢れかえる現代の日本のように、そのうち中国語の中にもローマ字が混じってくるのかもしれない。

今後、今の若者達がどんな新しい言葉を“開発”するのか、それを“国語”の乱れと取り締まっていくのか、一外国人として興味津々である。

 


春のひとこま

2012年04月23日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

花の命は短い。

「桃の花はまだかいな?」と思っていたら、あっと言う間に暖かくなり、一斉に桃の花が咲き出したと思ったら、これまたあっという間に、瀋陽の“春の風物詩”である強風にあおられ、散っていった。

しかし、木々からは鮮やかな緑の若葉が次々と顔を出し、“迎春花”の黄色と相まって、春らしさを演出している。

 

この時期の瀋陽は、日によって、本当に寒暖の差が激しい。

15度ぐらいだと、やっぱり肌寒く、まだ冬物が手放せないし、そうかと思うと、25度ぐらいまで気温が上がって汗ばむことも。

それに、朝晩で20度ぐらい気温が違うこともあるし、室内が異常に冷えることもあるので、毎朝何を着て行こうか悩む。

中国(の東北)ではこんな言葉がある。

「春は慌てて薄着にせず、秋は早くから厚着をするな」

だから、こちらの老人は5月の連休の頃でも、割としっかり肌着を身に付け、「冷えないように、冷えないように」と、体を冷やすことにやたらと怯える。

ちなみに、今の時期によく着るスプリングコートは、こちらでは「風衣」と言う。

風の強い瀋陽の春には、何だかぴったりな表現のような気もする。

 

私の携帯には、1日2回、天気予報が届くのだが、今日の天気にはこんな注意が...

「春はあっさりした食べ物を食べ、辛くて刺激的な料理は控えるように」

春って、辛い物を食べちゃいけないの?

ムダに“博学”のうちの相方に聞いてみると、「そんなの当然」と言わんばかりの様子。

「で、どうして辛いものを食べてはいけないの?」

「やっぱり“上火”になりやすいからじゃない?」

 

出たよ!“上火”

以前にもブログに書いたと思うが、中国人に病気の理由を聞くと、100パー返ってくるこの単語。

辞書には「のぼせる」とあるが、日本人が思い浮かべる「のぼせる」とはちょっと違って、ストレスとかイライラとか悶々とする感じとか、そういう精神的なことをひっくるめて“上火”と言う。

口内炎とか吹き出ものとか胃痛とか、そういうものはとにかく全部“上火”なのである。

要するに、冬から春へと季節の変わり目で、体調も崩しやすいから、辛い物は食べるなということらしい。

 

日本では、菜の花やふきのとうを見ると、「春だな~」と感じる。

めったに食べる物ではないけど、「春は苦味のあるものを食べよ」という言葉の通り、冬にたまった脂肪を燃焼したり、解毒したりする作用があるそうだ。

やっぱりその季節、その季節、その土地、その土地に昔から伝わった教えを守って、自然に逆らわずに生きるのが、一番なのかもしれないな。

 


再開!そして、再会...

2012年04月06日 | 大好き!コブクロ&エンタメ

コブクロの活動再開が正式に発表されましたね。

去年の8月の活動休止から7ヶ月。

半年ぐらいの休養だと言っていたから、そろそろかな?と最近はこまめにHPをチェックしていたのですが...いよいよですね

昨年の夏、たまたま点けた日本のテレビにパッと現れた二人の姿。そして、思いがけない活動休止の発表。

やっぱり見るべくして、そのお知らせを直に伝えられたような気がしました。

ずっと二人の声を耳にして過ごしてきた私と友人。既に彼らの体調の変化には気づいておりました。

「最近、声の調子、おかしいよね~・・・・・・・黒ちゃん」

まさか喉の強い小渕くんが、そんな深刻な状態だとは思っていませんでした

 

まあ、なんにしろ、13年間、2人+チームコブクロで突っ走ってきたのですから、休みは必要。

ストリートの頃と違って、歌わなければ生活できないというわけではないし、二人ともまだ小さいお子さんがいるから、ツアーで一年中全国回っていたら、なかなか一緒に過ごす機会ないですもんね。

「育児休暇」も兼ねて、のんびりして欲しいなと思っていたし、コブクロを応援しているみんなは“ファミリー”ですから。

この休みがこれからの二人の音楽をきっとパワーアップさせてくれるでしょう。

早く元気な二人に会いに行きたいな~

 

ところで、小淵くんの喉が回復しつつあるというニュースが流れた昨日から、私のノドは絶不調

1週間前からちょっと喉の痛みがあったんだけど(夫の風邪をうつされたのか?)、薬を飲んだり、うがいをしたり、首にハンカチを巻いたりして、十分ケアしていました。

「だいぶ良くなったな~」と連休明けの授業に臨んだら、どうも声を張り上げすぎたらしく、午後になるにしたがって、どんどん声が出なくなり、夜の授業もギリギリの状態。

今日はとうとう全く出なくなり...学生には申し訳ないのですが、今日の授業は漢字プリントと聴解でごまかし、なんとか乗り切りました。

ノドは弱いので、普段からしっかり対策をしてるんだけどな~。プロ失格です。

「明日の授業はどうしよう~」と思っていたら、なんと向こうからキャンセルの連絡!助かった~

明日は1日大人しく静養します

 


開幕!VVV

2012年04月01日 | がんばれ!ホークス&スポーツ

球春到来!

やっぱり野球が始まらないと、調子が出ませんね。

特に、我が家の場合、野球がある日は夫婦の会話も倍増、実家からのメールも倍増!なのであります。

昨年のチャンピオンフラッグがはためく下での本拠地開幕。

一番うれしかったことは、明石選手が開幕スタメン、しかも二番ショートをつかんだこと。

今宮くんファンの方には申し訳ないけれど、私はショートのレギュラー争いでは、明石くんを応援していました。

今どき珍しいちょっと生意気で強気な発言(それでいて嫌味じゃないところ)が大好きです。

すごくいいものを持ってるのに、けがに泣かされ、なかなか一軍に上がれなかったから、今年はほんとに最後のビッグチャンスだったと思います。(今宮くんはまだ若いからね)

キャンプで出遅れた時は「大丈夫かな?」と心配したけど、持ち前のバッティングで掴み取ったレギュラーの座。

今までインタビューの時は、表情を変えず、言葉を選びながら、いつも自分に厳しい態度を見せていた明石選手が、グランドで笑顔でプレーしているという解説を聞いて、本当に嬉しかったです。

 

そして、初戦は摂津くんがビシっと決めてくれ、マッチがいきなりホームランに三塁打と大活躍で快勝!

中継ぎ、抑えの森福くん、ファルケンボーグも健在。

「今年もイケる!」と思わせてくれる試合展開でした。

第2戦は若手の岩嵜翔くんが回を重ねるごとに良いピッチングとなり、選手会長・ポンちゃんが良いところで見事にヒット。

先制されても逆転できる!という底力を見せてくれました。

そして、本日3戦目。

待ってました!この男の復活を。 新垣渚くん完投で勝利!!

「18番」の番号につられて移籍した義兄がいなくても、うちの「18番」は渚くんなんです。

新垣ファンのうちの相方も、ずっとずっとこの日を待ってましたよ~。

“暴投”ぐせが出てしまう渚くんが、今日は無四球。これが何より素晴らしい!

そして、開幕スタメンを果たしたものの、ヒットが出ていなかった長谷ぴょんの3ラン。

今日はラジオもテレビも入らなかったけど、後で映像を見て、もう涙、涙のもらい泣きでした。

 

開幕前恒例の優勝予想を見ていると、パリーグでは、西武、オリックスを挙げる解説者が多いようです。

やっぱりホークスは、和田、杉内、ホールトンの抜けた「43勝」分が大きいと...

でも、去年、ホークスは2位と17.5ゲーム差で1位だったってことを忘れていませんか?解説者の皆さん。

出て行った人のことを言ってもしょうがないし、その空いたポジションを奪い取るべく、チーム内の競争も激しいし、誰か1人の力じゃなくて、みんなで補い合うことが勝利へとつながるような気がします。

ちなみに、私の対抗はロッテと見ていたのですが、予想通り、開幕3連勝ですね。

まあ、始まったばかりなので、まだまだ交流戦もあれば、暑い夏の連戦も超えなければなりません。

今年も一喜一憂。みんなで盛り上がっていきましょう。ブイブイ