日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 9月23日】

2006-12-18 05:00:14 | Weblog
《黒部川》

番号 河川名 全長(km) 備考
38 黒部川 85 不可 

 待望の黒部川、早朝、下見に出発。テントは残したまま。どこまで行っも水量が非常に少ない、これは無理かな?と、帰ってくると、丁度、国土交通省の車が走ってくる。手を挙げ、近寄って、お聞きすると、『今日は特別少ない。雨が降らないと無理でしょうね。』 『ダムがあるから、水が少ないですよね~!』と、言うと、助手席の若い人が『ダムは水貯ためてるだけで、流量は変わらない!』と、勢い込んで言う。確かに、一度貯めた必要量の水があれば、後はオーバーフローで流すから水量が減ることはない、が、ダムから発電以外に農工業や水道に水を利用していたら、水量は減るのだし、必要量溜まるまでは放流を控えるから、川の水量は確実に少なくなる筈、どこの川もダムが出来ると水量は必ず水は少なくなっていることは事実だ。逆に、豪雨の時、ダムを守るために、雨水と放流が重なるから、下流で被害を受けることはまま有る。でも、国はダムを作ろうとする。お役人は大きな工事をすることが自分の自慢になるからだろう。また、金も大きく動くからかな?

 そんな状態で、黒部川は残念だが、水量が非常に少なく、川下りは不可能で、大きく期待していただけに誠に残念だが、雨が降るのを待つわけにもいないので、断念。常願寺川へ向けて、発つことにした。
 黒部川の河口付近には「名水100選 生地(きじ)の清水」が有る。何としても水を汲んで行かねばならない。近くまで行き、お聞きすると、『そこを左に入り、突き当たりを左に行った所、幾らでも汲んで行った下さい。』と、嬉しいお言葉。行くと、回りは綺麗に整備されていて、野菜を洗うところ、食器を洗うところ、洗濯するところと言う風に、上流から順番に槽がこしらえてあり、水はどんどん流れている。量だけでない、清冽な水、ひんやりとした水、このような涌き水がこの地区に18箇所もあり、個人宅へも泉が噴出していて、それを使っている家も多数あるとのこと。うらやましい限りなり。洗いものをしている近所のおっかさん達とお話をしながら、水を山盛り汲ませていただいた。

 ガス欠が近いのでと環境に良く、安い、ガイアックススタンドが久しぶりに見えたので、入って行くと、休み?おかしいなぁ、ロープは張っていない、すぐ出てこられるだろうと、少し待ったが駄目、ドアはロック。仕方なく、次へ。ガソリンを少しだけ入れて、走る。また、ガイア看板が見えた。『良かった!』と、胸をなでおろす。山盛りに入れてもらい、先ほどの店のこと話したら、『今、国から、締め付けられて、苦しくなっている。』とのこと、『そんな馬鹿な、温暖化や環境破壊が叫ばれている中で、ガイアのような、環境に良い商品をなぜ国が応援しないで、足を引っ張っているんだ、おかしいよ!アメリカではこのアルコール燃料が増えているのにまぁ。』 『石油商社や燃料電池開発している自動車業会が猛反対して、国を動かせたようですよ。』 『銭儲けしか考えない今の日本は絶対狂っている。自分の子供や孫が元気で、生きて行くことのできない環境にしてしまっている。「馬鹿やろう!」だね~。』 『ハイ、情けないことです。』話しは尽きないので、出発した。

《常願寺川》

番号 河川名 全長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備 考
39 常願寺川 56(内約7) 新成願寺川橋の下流 雄群大橋:8号線 中易 瀬が多く楽しい

 本流の常願寺川を下見した結果、「新常願寺川橋」の下で合流する支流の水が流れ込むまではほとんど水がない。石ころだけの川だった。なお、余り大きな瀬は無いようなので、上にカヌーを置いておき、自転車を積み込んで下ることにする。
 自転車では45分の上りで、スタート地へ戻ってきて、準備していると、車の背中を見て、常願寺川の川漁師、飯泉さんが声を掛けてこられた。『ここから川下りするのかね。』 『ハイ、そのつもりなんですよ。』 『ここは水が多くって、流れているけど、下の方は水が少ないよ。』 『ですね~。下見したところ水は少ないように感じました。まあ、そんなところは歩きますけどね。』 『で、どこまで行くの?』 『8号線のところまで、』 『まぁ、鮎釣ってる人もいるけど、この辺の人は悪くないから、ま、頑張って、気いつけて行きや!』 『はい、ありがとうございます。行ってきます。』

 1413:スタート。
 水は非常に綺麗だが、確かに水量は少ない。
 「常願寺川橋」の下は、狭いけれど橋脚のぎりぎりを一気に滑り降りた。
 小さな瀬は多く次々と現れ、その中から、一番深いラインを見つけることがこの川の場合も楽しみだ。カナディアンだから、乗艇場所を前後左右に移動し、時に横へヒールさせ、障害物をかわす、浅いところでは最大幅の所に体重を移動させれば、浮力が大きくなり、喫水が楽になる。
 この川では、ポーテージは数回、腹をごりごり言わしたのは10回以上、少しはボトムが痛んだことだろう。

 この川は小さく、水は少なく、浅いけれど瀬が多く、艇には良くなかったが、非常に面白い川、水の多いときに再度来れるものなら、来たい川だ。
 橋の下で3人の子供たちが遊んでいたが、カヌーを見て、少し興味を示したが、乗りたい、乗せて欲しいという言葉は無かったが、こちらから、『乗ってみないか?』と、言ってあげるべきだった。
 国道8号線にかかる「雄群大橋の真下」へ上陸は1545。「常願寺川公園」は芝生が綺麗で寝心地が非常に良さそうだ。
《常願寺川公園泊》

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