番号 | 河川名 | 全長(km) | スタート地 | ゴール地 | 難易度 | 備考 |
60 | 木津川(淀川) | 75(内約11) | 笠置町笠置大橋 | 木津町泉大橋 | 易 |
もう朝方は寒くなってきた、3時頃寒さで、目が覚め、ズボンをはき、毛のセーターを重ね着し、寝袋の口を閉じて、やっと二度寝をすることが出来た。
からすの声と側を通る列車の音で目を覚ます。
今日は朝から、さわやかな陽が差し、天気が良い、明るい朝だ。
先ずは減量、いつものことだけど、持参のハンディーウオッシャーは非常に役に立つ。このキャンプ場のトイレ、入った所には紙が無かった、もう30年ほど水を使っているから紙は衛生的でないので、使いたくは無い。尻は清潔で、綺麗になる。便器が汚れていてもこれで洗える。余った水で、周りも綺麗にして出る、次の人はキット気持ち良く、使ってくださるだろう。
出発準備をしようかな、といった頃、散歩のご婦人、車を見ておられたので、『おはようございます。』と、声をかけた。ご婦人も『おはようございます。あの~、舟で川、下るんでしょう。車は?』 『はい、今まで、その疑問、百人が百人お持ちです。お金持ちはタクシーで車取りに帰られます。が、私は大貧乏ですから、自転車で帰ります。』 『あぁ、自転車で車の所へ帰り、車で~、ええぇ!えっと!』 『はい、今度は車へ自転車を積んで、次はカヌーを取りに、また、下へ行く。』 『あぁ、分った。そして海まで行くの?』 『本当はそれがいいでしょうけど、川には、ダムや堰や頭首工が有って、通れない所やカヌーを上げたり降ろしたり、出来る所は割と少ないので、それが出来る区間だけ下れるんです。また、面白くないところ、よりも楽しい所の方が良いですから、…』と、言ったような話から、『ここは周りが山に囲まれて、空気が美味しいでしょう。』 『ここの夕日はすごく綺麗なのよ!お空、全体が夕日で真っ赤に染まるのよ!』 『毎年一度くらい、この高さまで水があふれて、ここが川底になるんですよ!その時は怖いくらい流れているのよ!』等など、色々な話になり、『この川下りを出版したいけど、自費出版になるだろうから、お金かかるし、売れなければ、赤字だし、…』 『主人が俳句作っているんですけど、中に良いのもあって、出版したいけど、自費出版はどうするの?』 『私も経験は無いから、正しいかどうかは判りませんけど、適当な出版社へ原稿を持ち込んで、表紙や挿絵や値段や紙質など、相談し、○冊作って○△円と、決まれば、その金払えば、○冊作ってくれ、多分、出版社から本屋さんへ配布してくれるでしょうし、自分で本屋さんへお願いに行ったり、自分で直接売ったり、等するのじゃないでしょうかね!』 『じゃ、売れれば、良いけど、売れなかったら、在庫の山?』 『そう言う事でしょうね!でも、ベストセラーになるかも知れませんよ?』 『それは絶対に無いわねー、でも、夢が有って、いいわよね~。』 『そうですね、夢は有りますね。今はコンピューターで作るでしょうから、昔よりは安く作れるんじゃないでしょうかね?』など、2時間以上もお話をしていた。
11時半頃、カヌーを川辺へ降ろし、テントの収容、早昼を済ませ、
1233:岸を蹴った。昨日お教えいただいたように、川筋の別れている所はキープレフトで、左岸側を進む。大きな瀬は無く、可愛い瀬ばかり、水は綺麗、量は少ない、5~60cmの魚が背びれの波紋を残しながら逃げていく、鯉のようだけど、少し細い様に見える、名前は分らない。不思議なのだが、大きな魚と小さな魚は見えるが、中位の20cm程度の魚の姿が見えない。なぜだろうか?
『あっ、岩の上に二匹の亀が甲羅干ししている。』近づいていくと、一匹は即逃げた。が残りはこちらの様子を見ながら、迷っている様子。ひょっとして、竜宮城へ連れて行ってくれるのかな?と近づくと慌てて水の中へ逃げた。まだ、竜宮城へは早いようだ。
70羽ほどの鵜の群れが竹林の樹上へ一羽ずつ止まっていた。カヌーが近づくと、次々と降りて行き、ずっと前の水に降りた。一塊で泳いでいたが、又、カヌーが近づくと、一斉に飛び立ちまた、川下の方へ逃げた。こんな追いかけっこみたいに、遠くだけど、何度も鵜の群れが飛び立つ様を見せてくれた。
不思議なことに、ここへはカモがいない、なぜ?あっ、カワセミ。何だか久しぶりだ。水が綺麗だから、ヤマセミがいないかと注意するが、見つからない。
あっ、面白い!カラスが4,50羽の雀に追われている。追ってる追ってる、カラスはもっぱら逃げている。もう大丈夫だと思ったようだ。雀が戻ってきた。小さい雀でも、数が集まればカラスだって追っ払うことが出来るんだ。すごいものだし、珍しいシーンを見せてくれた。ありがとう!
泉大橋を過ぎたところ、だけど、はっきりとここだと言う場所を確認していなかったけれど、砂浜へ足跡が沢山ついているので、キットここが上陸地だろうと判断。
1434:着。
2時間と1分間、ここ木津川は赤ちゃんのような柔かな感じの、おだやかな、優しい川だった。 そんな川でも、雨が振ると、キャンプ場も浸かるほど増水するのだから、川はその時そのときの状況をしっかり判断しないと、いけない。それをしないで、去年来たとき大丈夫だったから、今年も大丈夫だと間違った判断で、再三の警告も無視し。大惨事を起こしたのが、玄倉川の悲劇だ。川は何時も変化しているのだから、常に注意が必要だし、その変化が川の楽しさでもあるのだ。
さてと、これで木津川も済み、念願の淀川水系を二ヶ所下ることが出来た。嬉しい。
では、次は?「円山川」だ彼の有名な城崎温泉へ流れ込んでいる川、そこへ向って、出発進行!
陽も段々傾いてきたので、勝手知ったる福知山の音無瀬橋へ泊まることにした。また、村岡さんが来られるかな?
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