深海の青い月

定職に就いて更新が滞りまくっている男のブログ。

気づいたらアイマス関連のことしか書いてなくてごめんなさい。

地獄少女 二籠第十六話「悪女志願」&ドラマ十二話「現し世の闇 後編」

2007年01月28日 17時55分54秒 | 地獄少女
今回のアニメは骨女の過去も少し語られたり、なかなかの高水準の内容で、正直ドラマ最終回が霞んでしまった感もなきにしも非ず。


今回の依頼人は蘭という地味な女性。彼女は悪い男(中の人は何としんのすけの父ひろし!)にだまされ、問い詰めるものの元々の心優しい性格が災いして相手にされない。


そして手にした藁の紐を引こうとする蘭にの前に、共同で復讐を申し出る女性マツが現れる。


マツは蘭に化粧を施し、色仕掛け作戦を提案する。最初は戸惑う蘭も意を決して街に出る。


するとすれ違う男達がみな振り返る。ちなみにこのシーンのBGM、地獄少女らしからぬ明るい曲調で違和感が非常に大きかったわけで。


蘭は銀行に行き口座を開設する。蘭を見て輪入道は「いや~、きれいになった」と言うのに対して、一目蓮は「おれは素顔の方がいいと思うがな」と言う。


同感です。


そんな二人の間でファッション誌を読むあい。輪入道は「お嬢は化粧しないのかい?」と訊くが、あいはただ一言「必要ない・・・」とオットコ前な返事。


その後蘭はあの男の前に姿を現す。男はその変貌ぶりに蘭とは気づかない。蘭は夜の街で男を酔いつぶし、スキをついて携帯を奪い取りマツに手渡す。マツは短時間のうちに携帯で会社資金を蘭の作った口座に振り込む。


TVには横領疑惑で問い詰められる男の姿があった。そして山分けは必要分だけでいいという蘭に対し、マツはあくまで5:5を主張する。


蘭はその後新たな一歩を踏み出そうとするが、そこにマツが再び現れる。男は自殺していた。良心の呵責にさい悩まされる蘭は自首を主張するものの、マツはそんな蘭に計画的犯罪であった事を明かし、隠し持っていた匕首で蘭に襲いかかる。


今回依頼人の蘭が持っていた藁は骨女が化けたもので、冒頭からお互いの心の声でやり取りがあって(実際意志の疎通があったわけじゃないだろうけど)、骨女も彼女を通して自分の現世を思い出し、蘭に対して個人的感情を持つにいたる。


男が死んだ(呪いの対象が消滅した)事で元の姿に戻された骨女は蘭の元へ駆けつける。そこには血を流し横たわる蘭の姿があった。


息も絶え絶えの蘭は「鬼は地獄に返さないと・・・」と言って骨女の助けを借りてマツの名を地獄通信に書き込み、そして藁の紐を引く。


ちなみに今回は藁の骨女が依頼人に対し非常に深い感情を抱いていたため、「怨み聞き届けたり」のセリフも非常に力強く、声優の表現力の深さに感嘆した次第。声優志望の人は必聴モノの名演なんじゃないかと。


その後五条大橋(?)を全額持って逃走するマツの前に牛若丸に扮したあいが姿を現す(正直キュンときました)。すると場所は池田屋に移り、階段を近藤“輪入道”勇と土方“一目蓮”歳三にマツは追われて、つまづいた際にきくりに全額回収される。その際マツは「泥棒!」と叫ぶが、自分を冷静に見つめなおしたらどうか。


転げ落ちた先にはマツが過去だました人々が大集合。そして地から出現した羅城門の上からあいが「闇に惑いし哀れな影よ~」のセリフを決め、鬼女マツは舟の上。あいに対して命請いをするマツ。その目は既に常人のものではない。狂ってしまったらしいが、畜生にも劣る鬼畜には相応しい末路である。といっても地獄の責苦に永遠に晒される事になるのだが。


責苦を終えた骨女は蘭の前に姿を現す。そして目を開けたまま息絶えた蘭の目を優しく閉じる。平安を得たかのような蘭だが実際は彼女も地獄流し。何とも悲しくせつない話じゃないか!


過去最長の感想を書いてしまったけれど、不条理さも含めて色んな意味で地獄少女らしさが詰まった話だったと思います。ただ次回予告ではどうやら一目蓮の過去も語られるようで、あれほど楽しみにしていたドラマ版最終回がここまで霞む形になるとは思いもしなかったわけで。




ドラマ最終回では、前話で柴田つぐみを誘拐した犯人某とその犯行の理由、そして同時に柴田一の妻が失踪した理由も明らかになり、真実を知った一は愕然とする。そしてそんな一の前にあいは姿を現し藁を手渡す。


しかし同時にあいは某へ真実を見せる。真実を知った某は愕然として自ら藁の紐を消し姿を消す。


某が姿を消した後その場を去る一とつぐみ。しかし一の胸には刻印が・・・。


最後三藁は、人間の永遠に終わらない怨みのループを呆れ気味に語る。確かに人間生きていく中で怨みを抱いたらきりがない。漫画やドラマでは地獄に送ったらそれっきりだけど、実際に怨みの対象一人を地獄に送ったからといって、その後の人生で二度と怨みを抱かないかというとそうでもない。怨んだらキリがない。全く人間って因果な生き物である。


全体を通して勧善懲悪色濃かったドラマ版だけど、最後の最後で誤解から生じた怨みとその不条理さを描いて、公式HPでの“骨太ドラマ”としての面目躍如といった感が強かった。


既にイメージの確立されている質の高いアニメ版を向こうに対して、なかなか健闘したんじゃないかと思います。スタッフの皆さんお疲れ様でした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿