深海の青い月

定職に就いて更新が滞りまくっている男のブログ。

気づいたらアイマス関連のことしか書いてなくてごめんなさい。

R.I.P ジャック・パランス

2006年11月12日 00時53分20秒 | 映画・DVD
J・パランス氏が死去=悪役で鳴らす(時事通信) - goo ニュース


もう87歳だったとは・・・。まぁ映画「シェーン」に出演していたくらいだから、高齢だったんだろうけど、03年のアカデミー賞式典にゲスト出演していたのを見てまだまだ元気だったんだなーと素直に思った。


でもこれでブロンソンズ認定の“ブロンソン大陸の男たち”がまた一人減ってしまった。残るはアーネスト・ボーグナインとジョージ・ケネディのみ。二人ともバリバリ八十代。


ちなみにこのパランス氏、ブロンソン大陸の住人なだけあってやはり仕事は選ばない。70年代から80年代にかけては「極道USA」やら「ニンジャリアン」といった日に焼けたビデオパッケージが似合いそうなタイトルの映画に出演しているくらい。


それだけならただの色物俳優として終わったかもしれないけれど、87年にはオサレ映画「バグダット・カフェ」に出演して演技派の姿を見せ、91年には「シティ・スリッカーズ」で何とアカデミー助演男優賞を受賞。しかも授賞式上では72歳にもかかわらず片手で腕立て伏せするといったロックな一面もみせた。


ちなみに同時にノミネートされたのはトミー・リー・ジョーンズにハーベイ・カイテルといった一癖もふた癖もある男たち。そんな若造をさしおいて(二人とも既に結構年いってたんだけど)の受賞なんだから、俳優としての面目躍如といったところ。


ちなみに他のブロンソン大陸の男たちも仕事は選ばないスタンスながらも、基本的にやることはやっている。アーネスト・ボーグナインは「マーティ」でアカデミー主演男優賞を獲得しているし、ジョージ・ケネディは「暴力脱獄」でリー・マービンは「キャット・バルー」なる作品で同賞を受賞、ジェームズ・コバーンも晩年に「白い刻印」で助演男優賞を獲得、ジョージ・C・スコットは三度に渡る受賞拒否、スティーブ・マックイーンもオスカーには縁がなかったものの、晩年には「民衆の敵」なる文芸作に出演して脱アクションスターな面を見せた。


そういえばアクションまっしぐらだったブロンソンが一度だけ演技派な一面を見せた作品があった。愛妻ジルを亡くし引退宣言をした頃にショーン・ペンが監督を務めた「インディアン・ランナー」では実生活を強く思わせる妻に先立たれた年老いた父親を演じていたけれど、今になってブロンソンのフィルモ・グラフィを見るとえらく浮いている。それでもこの出演が機会になって、デス・ウィッシュ5を撮ってくれたんだから今となってはよかったのかも。


一生オスカーとは縁のなかったブロンソンだけど、もし演技派な一面が正当な評価を受けていたら・・・と思うのも一興。でもそれじゃブロンソンじゃない(=男じゃない)!現代日本男児が学ぶのはこんな男ではなく、こういった男気俳優たちであるべきなのです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿