関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



企画提案の4つの要素
FABE
fabe

特徴(Feature)
利点(Advantage)
利益(Benefit)
証拠(Evidence)

企画提案には必ず「貴社のこの問題の解決のためには」あるいは「あなたの生活をこのように充実させるためには」という、顧客の立場に立った内容が含まれていなければなりません。
この視点を忘れずに提案を練るための簡単な検討手順として「FABE(ファブ)」というものがあります。これは以下に挙げる提案検討上の4つの要素の頭文字をとったものです。

第1の要素:特徴 -Feature-
その商品やサービスが持っている客観的な事実。
商品の構造や性能、価格、保証内容など
特徴の多くは数値で示すことができる。
「特徴」は客観的な事実に過ぎません。
顧客にとってみればカタログを読めばすむ話です。特徴の説明は必ず事実として提案に盛り込む必要はありますが、特徴が顧客の購買意欲に直結することはないと考えてください。

第2の要素:利点 -Advantage-
その商品やサービスの一般的なメリットや競合との比較優位性。
いわゆるセールスポイント。
「利点」の説明は営業担当者にとって非常に楽しいものです。
実際、顧客も興味を持って聴いてくれます。
多くの企画提案では、この部分に多くが割かれています。
しかし、実際の商談ではこの「利点の説明」が往々にして落とし穴になってしまいます。
利点とは、あくまでもその商品・サービスが持つ「一般的な利点」です。
特徴と利点の説明だけで提案が終わってしまうと、顧客に次のように言われ、商談は打ち切りになってしまいます。
「なるほど、しかし当社には当てはまりませんね」「良さそうですが当社で必要になるのはかなり先のことになるでしょうね」等々。

商談を停滞させず前進させるためには、利点からさらに踏み込んで、目の前にいる顧客への具体的な「利益」の提案が必要です。

第3の要素:利益 -Benefit-
質問を通じて顕在化したニーズに対して、その商品やサービスを採用することでどれだけの効果があるかについての説明です。
ここで示される「利益」は、営業担当者が推察したものではなく、必ず顧客自身が語ったニーズであることが重要です。
特に企業向けの場合は、その利益が数値化できるものであることが必要です。
大型商談を成功させる唯一の要素が、この「利益に関する提案」です。顧客にとっての具体的な利益が示されない企画提案は、中身のない提案であると言わざるを得ません。

第4の要素:証拠 -Evidence-
補足情報として、可能であれば採用事例などを「証拠」として提示することも有効です。
ただし、利益の説明内容が不十分な場合などに証拠ばかりを強調しすぎると、かえって顧客の不信感を増加させてしまいます。
企画提案の内容として、証拠は必ずしも必須条件ではありません。

実際の商談では「FABE」という順で提案するのではなく、必ず「B-FABE」という順で行ってください。
FABEの順で説明を行うということはカタログ内容の説明から入るということです。
顧客は「一体何が言いたいのだ?こちらが説明した問題やニーズには興味がないのか?」と感じてしまい、悪い印象を最初に与えてしまいます。
必ず最初にB=利益の説明から入るようにしてください。


中小企業の営業強化策



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