ぴよママの直腸がん日誌

2006年、40歳で直腸癌3bと診断、開腹手術。大動脈周囲リンパ節腫大の為、抗癌剤で延命しているぴよママの身辺雑記です。

手紙

2009-01-10 22:35:11 | Weblog

私はこのメモに短い手紙を添えた。これから死ぬまで何年、何○回行うかわからない治療で、それによって治るという事のない治療に飛び込もうとしているのだから、とても不安があり、とめどなく尋ねたい事があって、質問状を書いた私だが、A先生に少しでも患者側の気持ちを解ってほしかった。元上司、Sさんの事も書いた。亡くなる一週間前まで職場に通っていたSさんだったが、そんな事が出来たのは、やはり患者と先生との信頼関係があり、患者本人の「生きようとする意欲」があってこそだと思う、私も先生を信じたい、みたいな事を書いた。
一番訊きにくかった質問、病院を移った時の事についても、先生は答えてくれた。
その頃、私はかなり精神的に不安定になっていた。薬の選択に迷っていたし、病室にいるだけで不安に押しつぶされそうだった。メモと手紙を書き、返事をもらったことでかなり落ち着いたが、年配のナースが院長に自宅への外泊を勧めてくれ、私は一泊だけ自宅に帰れる事になった。薬の選択はその後に決定する事になった。


メモで質問

2009-01-10 22:05:07 | Weblog

メモの内容と、それに対する答え①点滴の場合の、治療の成果を示すデータを教えてほしい→別紙参照下さい②新薬の、日本での治療データは未知数と聞き、自分が実験材料のような気がして、不安な気持ちがある。従来使われていた薬よりも、患者の体調と新薬との調整に時間が掛かり、予想外の副作用が出る事はないか→全くないとは言えませんが、お渡ししたパンフレットに記載されている範囲内と考えられます③私と同じ病状で、ポートを使い、同じ新薬を使っている方は、こちらの病院に何名いるか→現在は3名です④その方たちにはどのような副作用があったか→2名は無症状、1名に末梢神経障害が軽度出現しました⑤ポート埋め込み術に危険は伴わないか?保険は適用になるか?→保険診療です。(当院では保険外診療は基本的に行っておりません。)もちろんリスクはあるので同意書をいただきます⑥ポートから針を刺す時はA先生がして下さるそうですが、必ずお願い出来るのか?→もちろんです。現在、当院の抗がん剤治療は外来を含め全て私が点滴を行っております。⑦先生はこの病院にいつまでおられるかわからない、とおっしゃっていましたが、他の病院に移られたら、後任の方に任せる事になるのか→○○さんの御希望通りにします。仮に私が大学か他の病院に移ったとしても、通院していただけるのでしたら、私が継続します。


メモ

2009-01-10 21:25:22 | Weblog

 翌朝、副院長とA先生が回診に来た。昨日の話し合いを不服に思っていた私は、A先生に「昨日の話の、三日間点滴のパンフレットをコピーして私に下さい。」と言った。「見ても解らないよ。」とちょっといらいらして答える先生。「飲み薬にするのか、点滴にするのか、あなたが決めていいです。けれど一番効くのが点滴で、それをやるにはポートを造らなければならない。パンフレットは後でお渡しします。」とおっしゃった。何故私はそんなにごねたのか。実はポートを造るという事にも、とても違和感があった。体の中に丸いボタンのようなものと、カテーテルのようなものを手術で入れられるのだ。外目にもはっきりわかる。温泉にも行けないし、と、余命が少ないくせに、そう思ったりした。それよりも・・・、そんなモノを入れられたら、もう人間の女じゃなくなるような気がした。
その後も、回診の時に先生に噛み付いて、逆ギレされたりした。A先生はまだ若干若いせいか、噛み付くとキレる。院長のようにやんわりとごまかしたりすることは、なかった。
結果、訊きたい事をメモに書いて、A先生に渡す事にした。医学に疎く、口下手な私は、口頭でいろいろ訊く事が出来ないからだ。