ぴよママの直腸がん日誌

2006年、40歳で直腸癌3bと診断、開腹手術。大動脈周囲リンパ節腫大の為、抗癌剤で延命しているぴよママの身辺雑記です。

ポート造設2

2009-05-04 20:15:24 | Weblog

レントゲン室ではナースが二人とレントゲン技師とA医師だけだった。左鎖骨と乳房の間にメスが入った。局部麻酔の為、何をやっているかわからない。
「ハサミ持ってきて!」先生がナースに叫ぶ。「○○さん、強い衝撃が来ますよ。我慢してください。」ドン!と先生の手によって強い力が胸に加わる。しばらく何かやった後、「もう一度きますよ!」と先生。ドン!とまた強い力で押されるようになる。この衝撃は何度来るんだろうか。なんだか辛くて涙が出そうだった。A先生はレントゲン技師に「もっと右、とか左、とか指示を与え、私の胸にレントゲンを当て、うまく中心静脈とカテーテルを繋げていったようだ。目を開けてみた。先生の額からはかなり汗が噴出している。ナースは全然気が利かず、汗を拭きもしない。「!」遂に先生が催促する。ナースは慌てて拭くものを取りに行ったようだ。やはりこの病院は手術慣れしていないのだ。けれどA先生を見て、私はかなり感動した。ご自身もレントゲンの放射線を浴びながら、こんなに汗をかいて患者の為に手術をしてくれるなんて、医師とはなんという崇高な職業なのだろう。A先生の背中から後光が射しているように思えた。手術はかなり時間が掛かり、結構な出血があったようだが、うまくいったようだ。最後までピリピリしていた先生だったが、最後には「キレイに縫ってあげるからね」とおっしゃって下さった。とても有り難かった。