ぴよママの直腸がん日誌

2006年、40歳で直腸癌3bと診断、開腹手術。大動脈周囲リンパ節腫大の為、抗癌剤で延命しているぴよママの身辺雑記です。

ポート造設1

2009-05-04 19:49:23 | Weblog
ある日の夕方、ナースが呼びに来た。ポートを造設する為だ。手術室ではなく、レントゲン室で行うという。覚悟はしていたものの、実際に呼びに来られると、それが死刑執行のお呼び出しのようにも思われ、とても胸がドキドキした。皮膚をメスで切られ、中に丸い器械を入れられるのだ。人造人間になるような気もした。
私は言われるままに上半身裸になり、ベッドに横たわった。とても緊張し、鼠のようにビクビクしている私に、A先生はイライラしたのか、「○○さん、この手術はねっ、僕が今まで日常茶飯事でやってた事なの。でもそうビクビクして体引かれたりすると、うまくいくものもうまくいかなくなるかもしれないから、そんな風にしないで。」と言われた。「わかりました。」と私。それからA先生は「この手術はね、やる医師とやらない医師がいるの。」ともいう。つまりは、ここまで出来る医師と、出来ない医師がいると言う事なのだ。院長はこの道の権威とは言われているが、やはり開業医、A先生は最近まで大学病院で助手をしていたのでここまで出来る腕があるという事なのだ。「有り難いと思っています。」私は素直に感謝したが、突っけんどんに言ってしまったので先生に伝わったかどうかはわからない。「麻酔を打つのでそちらを向いて。」と言われ、A先生の手によって鎖骨の下にどんどん麻酔が打たれていく。私は目をつむった。