なぎのあとさき

日記です。

love and beat

2009年12月28日 | 映画の話(ネタばれ)
This is it、渋谷にて。再上映も満席。

彼が歌いだすと、
スタッフやダンサーたちも、
フワフワし出す。
スクリーン越しに見ていても、
フワフワしてゾクッとして夢心地。
神々しくて、
すでに「あちら側」の人に見えた。

ディズニーランドのアトラクションにもなって、
キュートで誰からも愛される彼は、
ミッキーマウスみたいな存在だと思っていた。
この映画を観たら、
ミッキーである前に、
ウォルトの方であることがよくわかった。
ベースやドラムの音まで口頭で伝えるのがスゴイ。
大きなステージのマエストロ。
ビートのひとつひとつが、
彼からあふれてくるもの。

神様から与えられたギフトを、
さらに何倍にもして人々に与える。
そういう仕事は、
人間の限界を超えた仕事なんだろうなぁ。

音もダンスも、時代を超えて、
ソウルやロックとかのジャンルも越えて、
とにかくカッコイイ。

そして、イケメンダンサーズを従えても、
レベルが違う存在感とダンスのキレ。
年齢どころか人間ぽさすら感じさせない。

ボブ・マーリー、ジム・モリスンほか
レジェンドミュージシャンたちの
晩年のライブ映像のように、
本当に「あちら側」の人みたいで、
ときにガイコツに見えた。
キングはゴッドになっていた。

余計な感傷とか盛り込まず、
彼が求めていた
「人々が日常を忘れられる未体験の楽しさ」
に徹した編集も良かった。
それでも涙があふれる。
未曾有のグルーヴに包まれる、
いいドキュメンタリー映画だった。
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