
先に実験した近接センサーを使ってバイクの「クイックシフター」を作ってみた。
2→3以上でのシフトアップ時約70msecほど点火を止めクラッチ操作無し、アクセルダウン無しでシフトアップするのである。
エンジン全開でシフトペダルを蹴り上げるだけで素早くシフトアップ出来るのでなかなかいいものです。(楽ちんでもある。)
一番難しいのはどこでシフトペダルの位置を検出するかである。
今回は一番精度の出そうなシフト用シャフトから検出してみた。
シフトペダルを遊びの分上げた後、ぐっと力を入れた直後の位置で検出するようにした。
鉄片材料はホムセンの平L金具を曲げたり切ったりして作った。
センサーは緑のプラ板上にエポキシ固めで固定してある。またケーブルはノイズ防止の為によじってある。(ツイストペア)

PIC側のソフトは内部発振クロック4MHzでT0割り込みをプリスケーラー1/16にした。(割り込み周期4.1msec)
動作はネットで色々情報を集めシフトペダル操作検知後約70msecリレーをON(点火カット)にした後1秒ほど無駄ループで不検出にしてある。
またクラッチ操作時は動作しない様にした。
点火機能を止めるのは単に点火センサーの信号線をリレーで切断するだけである。
(点火タイミングコイルからの信号は正負両方の信号が出ているのでリレーを使った。)
試運転では「なかなかいいなー」と思っていたら6000rpm以上でエンジンが吹けなくなってしまった。
原因はバイクの振動が基板に伝わりリレーの可動子が振動して点火信号が伝わらなくなり「失火」したためである。
対策として基板をスポンジにくるんで収納した。
これで絶好調になった。
右に見えているボトルは以前記事にしたスコットオイラーもどきである。(今でも好調に働いている。)

全開時のシフトアップはすばらしいが低速での使用はギクシャクするようである。
このため低速時は従来通りのシフトアップ操作にした。
排気量の小さいバイクはシフト操作が多くこういうバイクほどクイックシフターのご利益は大きいと思う。
(ちなみに昔バイクをいじり壊してしまった経験から今ではあまり大幅改造しないこういう細かなチューニングが好きです。)
PS:3/4記入 点火カット時間は全開、高回転で60-80msecですが街乗りでは120-200msec位がいいらしい。
また無駄ループ1secはちょっと長すぎた様に思います0.6-0.7sec位がいいかも。
クラッチスイッチは握ると直ちに入る様に調整するといいです。
PS2 3/15記入 無駄ループは0.5secにしました。(こっちの方がミスった時の再シフトに具合がいいです。)
PS3 3/18記 私のバイクは10PSほどの125ccであるがこのくらいの非力な
バイクだとクイックシフターでの全開加速が十二分に楽しめる。
たぶん大きいバイクだとサーキット位でしか使い道がないように思う。
PS4:4/20記 最新の物は左の「カテゴリー」の「バイククイックシフター」を見てください。
PS5:5/2記 誤動作対策で可動鉄片のアーム長さを最大限(約12mm位)伸ばしました。センサ位置も変更。
(アームは大きく振ったほうが動作が安定する。)
最近では使うのが当たり前になって無くてはならない装備になりました。
(回路はリレーレスにしてあります。)
PS6:5/10記 シフトシャフトが軸方向に多少(1mm位)動くのが気になって軸を外に押す形で弱いバネ(ステン針金製)を軸に被せました。
(鉄板とセンサ間隔の安定化。)
あと現在の回路は4/20の記事「クイックシフター自作(リレーレス)」に変更してあります。
近接センサー部分は結構調整がデリケートなのでバックステップを使っている方はアプリリア125のオプションロッドスイッチ
なんかを使うと楽だと思います。(12000円位 PIC入力は1kΩ位で5Vに釣ってA0端子直入力でOKじゃないかなと思います。)