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GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

外野が騒ぐ 真夏の甲子園とオリンピック

2018-07-30 15:29:51 | Talk is Cheap
変な動きの台風のおかげか、最近ちょっと暑さがましになった気がする。
夏なんだから暑いのは当たり前なんだけど、急に異常に暑くなったもんだからマスコミやメディアも大騒ぎ。
つい数年前まで、クールビズだ、省エネだ、地球温暖化対策だって言ってたのに、今年はエアコンつけろ、それもつけっぱなしにしろなどと言っている。

この暑さに便乗して、2020年東京オリンピックを夏にするのはおかしいとか、競技は朝にしろとか言っている。
さらに高校野球の夏の大会もなぜこの暑い夏にするんだぁって騒いでる。
どこまでエスカレートするのだろう。

夏の高校野球、各地の予選では時間をずらしたり、水分補給の休憩時間などを充分に取り入れてやっている。
2020年の東京オリンピックも協議時間をすらしたり、安全対策を検討し始めてる。
それでもテレビではコメンテーターが「こんな暑さの中大会をするなんておかしいですよ」と言っている。
そのほとんどが部外者なのに、物知り顔で口出しする。相変わらずいっちょかみのアホが多くてうんざりする。

日大アメフト部のタックル問題でもそうだったが、ろくにルールも知らない奴が物知り顔で危険だと騒ぐ。
当のアメフト経験者や、アメフト関係者のほとんどは何のコメントも出してないのに勝手に騒ぐ。

同じく今回も真夏の甲子園について、肝心の高校球児が「この暑い中で試合をさせられるのは地獄だ」とか、元甲子園球児が「あれはいじめだ、提訴する」なんて言ってるなら別だが、誰も何も言ってない。エアコンの効いたスタジオで他人事のくせに、関係者でもないくせにしたり顔で批判してるクソどもを見るたびに「あぁ相変わらずだなぁ」って思ってしまう。

元高校球児で甲子園にて報徳学園を優勝に導いた元近鉄の金村がテレビで言っていた。
「夏の甲子園でやることに意義があるんです」と。
彼の時代はまだスパルタの時代だっただろう。それでも彼曰く、あの頃それでも甲子園を目指してた自分がいるから、今も頑張れてると言い切る。

そう思ってる元球児、いや高校野球に限らずクラブ活動に打ち込んできた元学生アスリートたちは多いのではないかね。

10種競技元チャンピオンの武井壮も言う。
「大会の気温がとか言ってるが、練習のほうがもっとハードだ。大会なんて競技時間はあっという間だが、練習でもはもっとヘドが出るくらい長時間ハードな練習をしてるのだ」と。

夏の甲子園全国大会をするべきかどうかのアンケートを、現役の高校やプロを含め元球児にとってみればいい。
夏の東京でのオリンピックをどうすればいいかも、現役のアスリート、元アスリート、メダリストに聞いてみればいい。
いかに今スタジオや紙面で偉そうに語ってる評論家やコメンテーターの意見がずれてるかわかると思う。

ここで極論を持ち出して「根性論はもう古い」って言い出す馬鹿が出てくるから言っておくが、俺は根性論を肯定してるわけではない。
こじつけるのはやめてくれ。論点をずらすのはやめてくれ。

練習中水を飲むなとか、うさぎ跳びをしろとか、倒れても根性でタチアガレとか、理不尽でも先輩の言うことには従順になれとか、一年生は球拾いと声出しと使用人が当たり前とか言ってるのではない。そんなものは今時ナンセンスだ。そんなものは俺たちがガキの頃に読んでたスポ根マンガや、ブラウン管の中だけでいい。
一年だろうが実力あるものがレギュラーになれて、近代的に考えた強化メニューで体力や技術を磨くのがいいことは当然だ。

かって常勝と言われたPL学園。桑田と清原のKKコンビを要し甲子園を沸かせたこのチームをいきなり引き継いだ中村監督がしたことは、それまでの悪しき慣習を廃止し実力主義の公平の徹底だったことはあまり知られていない。
それまで一年生は球拾いとか声出し、先輩の雑用が当たり前だったのを、一年生でもノックに参加、投球練習にもバッティング練習にも参加させた。実力を練習中に目の当たりにするから、一年生がレギュラーになろうが、三年生が選ばれようが文句は出ない。この公平さに当時20以上の高校から誘いのあった清原はPLに進学を決めたらしい。

多分今も甲子園常連の高校のほとんどは実力主義になってるのではないかな。
甲子園に出てくる高校では一年生がエース、1年生が4番なんて当たり前にいる。これだって改革のおかげだろう。だから古き慣習の改革を否定はしない。時代に合わせてというか、強くなるため、勝てるため、そして楽しむためには改革も必要だ。

でも世間一般に今騒がれてる改革は、ほとんどが改革ではなく崩壊への道を歩む。

先のPL学園が監督が変わった後に噴出した部内のいじめやしごき問題。これを元PLのOBでもある桑田真澄が「いじめやしごきで強くはなれない」と言ってしまったことによって部が廃部になっていったと思う。それくらい当事者の言葉というのは重いのだ。
北海道の駒大苫小牧も田中マー君大活躍の後、一年生補欠生徒の親によるスリッパ叩かれ事件の告発や、部員が卒業式に居酒屋で飲酒してたというチンコロなどがあった。でもこれはマー君をはじめOBが何のコメントも出さず、近隣の住民や店舗なども全くコメントとしなかったせいで(おかげで)有耶無耶になった。

そう、こんな問題はすべて当事者や関係者が騒げばいいしか企画や修正、提案や議論をすればいいことだ。
部外者が何を言っても動じることはないし、変えなければいけないことは変えていき、帰れないもの履けなくていい。
そして極論には極論。嫌ならその世界から逃げればいい。その自由はある。

元大阪府知事・大阪市長の橋下さんが真夏の甲子園を否定してたが、公職の時なら別だが、今は部外者だ。
暑い中でプレーさせる高校野球を否定したが、自分は北野高校でラグビー部主将だった時に、寒い中での試合や、土砂降りの雨の中で泥だらけになりながらのプレーをしたことがなかったのか?って思う。

とかく最近は部外者がしゃしゃり出て、正義を降りかざす。そしてそのほとんどが問題がずれている。
先のアメフト問題もそうだが、大相撲の地方巡業で市長が倒れた時に女性が土俵に上がったことから吹き出した土俵に女性が上がれないのはおかしい問題もそうだ。
なんか微妙に問題をすり替え、当事者を無視して違う方向に持って行こうとしてる。

偏差値教育の否定で、平等教育だ、ゆとり教育だ、個性を大切に、先輩の言うことに従順なんて・・・。
言ってることはいいのだが、それでどんどんヤバい方向にエスカレートする。
体罰はおかしいというまではまだわかるが、ちょっときつく指導するとPSTDになったとか、不登校にさせられたという。
先生なんてただの職業でただの人間なんだから、仰げば尊しを歌うなんておかしい。挙げ句の果てには君が代斉唱はおかしいとまで言い出す。

何処かの誰かが日本人から闘争心や根性を奪い去ろうとしてるようにしか思えない。
極論だが、そういうことの積み重ねによって得られるはずの、満足感や達成感、そして挫折。それらをいっさいがっさい否定して若い世代が競争心、あくなき努力、限界を超えるためのトレーニングをすることを奪おうとして気がする。

そしてその若者たちは社会に出て言うのだろう。

こんな暑い中(雨の中)外回りの営業に行かせるなんておかしい。
先輩に偉そうに指示される。やったことのない仕事をしろと言われた。これはパワハラだ。
成果が上がらないからといって残業を押し付けられる。ここはブラック企業だ。
就業後や休日に技術や新システムの研修に出ろという。それならそれに給与が出ないのはおかしい。
責任ある役職なんか引き受けたら、自分の時間がなくなる。俺は(私は)社畜になりたくない。
誰もが平等のはずなのに、なぜあいつが先に出世するのかわからない。上は見る目がない。俺は競争をしたくないから実力を隠してるだけなのに。

そのうちこう言う。
仕事だけが人生じゃない。自分は自分らしく生きたい・・・。
SNSで芸能人や有名人のつぶやきや画像に、否定的・嫌味なコメントを入れるのが楽しみ。
自分の今置かれてる環境は、すべて社会のせいだ、行政が悪い、政治が悪い。

極論には極論ということでかなり大げさに書いてみたが、あながちハズレでもない気がする。
真夏の甲子園の是が非かは当事者が決めてくれ。
真夏のオリンピックも当事者が意見を出し合って決めてくれ。
部外者はつぶやこうが、意見を言おうが、提案はいくらでもすればいいが、自分は関係ないってことを自覚してくれ。

第100回全国高校野球選手権記念大会のCM「ダンス編」が放映されてる。
今回は、97,98,99年と過去3回の大会CMに出演した、大阪3校ダンス部が共演。
寝屋川市の同志社香里高校、大阪市の立今宮高校、堺市の大阪府立登美丘高校(バブリーダンスで一躍有名になったね)、そして演奏と合唱は兵庫県尼崎市立尼崎高校が担当。計502人の熱演だ。



YouTubeでもアップされてるこの映像を見てくれれば、甲子園への熱い思い、伝統、そして開催場所や時期を変えれないのがわかると思う。
戦ってるのは選手だけじゃないのだよ。
開始場所変えろ〜ドームでやればええやんとか、夏にする必要あんのか、伝統がどうしたなどと言ってる人達よ。せめてこの映像を観てから文句をいってくれ。

そして今年はもう一つ楽しみなのがある。
昨年仙台育英高校が応援歌として使ったことで注目を集めた「ダイナミック琉球」って曲。
E-ZEE BANDのイクマあきらの楽曲で、沖縄ではThe boomや夏川りみが唄って広く知られる『島唄』と同じく愛されてる曲らしい。エイサーとともに歌われるこの曲は、成底ゆう子というアーティストが歌うのを聞いて最近知ったのだが、かなりいい。沖縄の曲ってハイサイおじさんやジンジンなどもそうだけど、どんだけテンポ早くしてもなんか温かみあるのよね。
これは絶対アルプススタンドでの応援に合う。独唱からの合唱と吹奏楽とチアリーディング。新たな甲子園の応援歌定番曲となりそうだ。



灼熱の太陽の下、グラウンドで戦う選手たち
直射日光に負けない熱気で、スタンドで必死に声を枯らし応援するベンチに入れなかった補欠選手、ブラスバンド、応援団、同級生やOB、教職員や家族、そして一般観客。
こんなクソ暑いときに熱中症の危険を冒してまでとか、エアコンの効いたスタジオから、涼しい部屋から指先ひとつで批判するなよ。
部外者は黙っとけ。

義母と娘のブルース 綾瀬はるかのぶっ飛んだ演技

2018-07-30 06:28:37 | MUSIC/TV/MOVIE
義母と娘のブルース。
これがめっちゃ面白い。今クール1,2を争う面白さだ。

バリバリのキャリアウーマンだった綾瀬はるかが、子連れの竹野内豊と再婚しようと奮闘する話。
前回恋愛ドラマは苦手だと書いておきながらって思われてしまうが、このドラマは恋愛ドラマでは無く、娘と義母の家族ドラマだ。まぁそこはどうでもいいことだけど。

30前半の若さで大手企業の部長職を務める綾瀬はるか。
取引先の情報を密に調べ、ある時は付け届け、ある時は土下座、完璧な書類の準備と深夜までの接待までも平気でこなす。そんな仕事一筋の彼女が再婚しようとしている竹野内豊には10歳になる娘がいる。
仕事人間の綾瀬はるかの考えや行動が、世間一般の母親のすること(イメージ)とあまりにもずれてるから、娘は最初は拒絶。ただでさえ新しいママっていうのは娘は拒絶反応を起こすからねぇ。それでも綾瀬はるかは仕事で培ってきた情報収集、メーケティング、分析をフルに活用し、全力でぶつかり、徐々に受け入れられていく。

この綾瀬はるかの演技が最高にいい。
娘に気に入られようと媚を売ったりするのではなく、死んじゃった母親の代わりになろうとするのでもなく、全力で新しいママになろうとしてる(だけどちょっとずれてる)のがいい。痛快だ。

再婚に反対する娘の味方だと言う竹野内豊の姉さん麻生祐未の勤める不動産屋に行き、将を射るなら馬を射よとばかり、再婚したら1億越えの高級マンションの購入をほのめかして陥落させる。
娘に何かと悪口を言う男の子は、実は娘のことが好きだということをマーケティングから分析し仲良くさせる。あげくには家に呼んでもてなし、悪ガキに似つかわしくない敬語を使わせてしまうくらいにする。

ハンバーグの作り方一つでも全力。
亡き母のハンバーグを再現するため、肉は合挽きか牛肉Onlyか、混ぜる食材はどれだ、ソースはどうだと都度娘と言い合い、その度に竹野内豊にジャッジの電話をしたりする。そしてこの時「すべて負けました」と潔く敗北を認めた綾瀬はるかに対し、「勝った〜」と飛び跳ねて喜んでる娘を見て義母になる決意を固める。

そして翌日会社で上役に退職を申し出る。「じゃぁ年棒を上げよう」と引き止める役員に「それなら10億円で」と言い切る。「何を無茶な」と飯場呆れる上司に対し、「私の娘は世界一可愛いのです」「その笑顔は1000万円の価値があります」「私が年に100回あの笑顔を見せてもらえるとすれば年間10億円」と言い切る姿もかっこいい。

古参PTAが慣習で仕切ってた運動会、PTAの会合でもめ「それではあなた一人でやったら」と言われても、それならとプランニングをし実行する。
波風立てないで穏便にと言う竹野内に対し「慣習に従いつつ、こそこそと裏では愚痴と悪口を言う、そんな背中を私は娘に見せたくない」と言い切った姿もかっこいい。

とにかく綾瀬はるかがかっこよく、面白いドラマなのだ。
コメディなんだけどそれをマジでやってるから引き込まれる。『ホタルノヒカリ』や「ハッピーフライト』でもそうだったけど、コメディ役には全然違和感がない。綾瀬はるかは周知の通り天然だからかもしれない。

とはいえ彼女は『『世界の中心で、愛をさけぶ』(TV版)や『海街diary』などの演技も良かったし、『JIN-仁』や『八重の桜』などの時代劇から『精霊の守り人』や『奥様は、取り扱い注意』などのハードアクションまでこなせるマルチな女優なんだけどね。

このドラマは「家族がつなぐ10年の物語」ということで、スタート当初の今は10年前の設定なので、使ってる携帯電話もシェル型(二つ折り)だったり、分厚いノートパソコンだったりする。それはまだいいのだが、朝までの接待、バイク便を使っての取引先への書類搬送、ゼロハリバートンのアタッシュ・・・原作漫画では20年の物語だから、時代考証がたまにちょっとズれてるのが気になる。

でも、にんじんが苦手で残そうとする娘に一気コール。竹野内豊も一緒になっての「あなたのいいとこ見てみたい、あっそれ!にんじん一気!一気!・・・」と手拍子付きでやったり、娘に喜んでおらおうと思って腹踊りを披露する(結果呆れられるが)のは、時代がずれてても面白いからいいや。でもこれらって今の若い人には全く理解できないと思うが大丈夫かな。

それと佐藤健の無駄遣いも気になる。
第1話では似た名前の取引先に間違えて書類を届けるバイク便。第2話では漢字を完全に間違えてる花屋、第3話ではタクシー運転手として登場する。多分今後もちょこちょこと物語にちょこっと絡む謎の男として登場するんだろうけど、これって別に佐藤健じゃなくていいのでは?って感じ。暗殺教室の二宮和也、銀魂の山田孝之並みの無駄遣い。

浅利陽介が綾瀬はるかを慕う部下(元部下)役で出てるんだけど、彼はいいねぇ。
虚栄心と伴わない実力って役をさせたらピカイチだ。『コードブルー』『執事 西園寺の名推理』の印象が強いからかな。
ちなみに綾瀬はるか、佐藤健、浅利陽介の三人は10年前に『ROOKIES』で共演してる。

今後、キャリアを捨ててまで竹野内豊となぜ結婚しようとしたのか、しかもなぜ娘の義母になろうとしてるのかが描かれるだろう。

連れ子に虐待したり、DVかましてるやつがいる時代。
血が繋がっていようが、なかろうが、愛情を注げないやつがいる時代。
こういうドラマがあってもいいと思う。