トマトの呟き!!

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【今日の東京新聞、筆洗】

2015年06月27日 | 日記
東京新聞のコラム筆洗に同感したので、
そのまま、掲載しました。
歴史の教訓が生かされ無いのはなぜでしょうか。


 ある国で、新しい法律がつくられた。「ペット特別措置法」である。茶色以外の犬や猫は飼ってはならぬ。黒い犬も白い猫も「処分」せねばならぬという法律だ▼この法を批判する記事を連日のように載せた新聞は、政府によって廃刊に追い込まれる。残ったのは「茶色新報」なる新聞だけ。そんな状況でも、人は考える。「茶色に守られた安心、それも悪くない」▼茶色は、フランスではナチスや全体主義を思わせる色。かの国で十数年前に出版されて、大反響を呼んだF・パヴロフ氏の短編『茶色の朝』(藤本一勇訳)は、人々が異を唱えることをためらううちに、あらゆるものが一色に染め上げられるさまを淡々と描いた寓話(ぐうわ)だ▼首相に近い自民党の若手議員の会合で「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい」との発言があったという。その場で作家の百田尚樹氏は「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」と語ったともいう▼沖縄の二紙とは、安保法制などで反対の論陣を張る琉球新報と沖縄タイムスのこと。「茶色新報」や「茶色タイムス」を求めるような人が、この国の権力の中心近くにいるのだとするなら、茶色の寓話も妙に生々しく響く▼パヴロフ氏は執筆の動機をこう語っている。「最初は重大に見えないことが、恐ろしい結果につながり、気付いたときには手遅れになることを知ってほしい」

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