<第4回研究会風景>
第6回グローバル・タックス研究会
◆日 時:2007年7月6日(金) 18:30~21:00
◆協力:千葉大学大学院地球福祉研究センター
◆講 師:上川孝夫さん(横浜国立大学 国際金融論)
◆テーマ:「ハイリゲンダム・サミットの結果と国際金融の実相」
・参考文献:「現代国際金融論 第3版」(上川孝夫(他)編 有斐閣 )
<事前申し込み制です>
お名前と所属・肩書きをお書きの上、下記メールアドレスから申し込み下さい。
Eメール global-tax@mail.goo.ne.jp
G8ハイリゲンダム・サミットで、ヘッジファンド規制に向けて強い措置が打ち出されるか注目されましたが、米英日の反対により間接的な規制に終わりました。つまり、「その潜在的なリスクの評価がより困難となっており、警戒が必要」(首脳声明「世界経済における成長と責任」)という認識を示しつつも、具体的には「取引先の金融機関を通じた間接的な監視を強める考えを打ち出した」(朝日新聞)に過ぎません。
実際、ヘッジファンドの資産総額は約2兆ドル(約240兆円)に達し、しかも実際の資金より多額の資金を運用することのできるレバレッジ(テコの効果)を駆使して巨額の資金調達を行っています。その資金運用は、金融市場の株式、債券・金利、為替から商品市場のエネルギー、非鉄・貴金属、農産物まで広がっています(週刊エコノミスト)。その中でも、ハイリスク・ハイリターンの投資をめざすヘッジファンドは、新興国の株式保有のウェートが高いといわれています(同紙)。
さらに投資資金は今日の過剰流動性により、買収ファンドや既存の投資信託会社にも流入し、マネーゲームを煽っています。このような投資資金はあまりにも巨額でかつ移動スピードの速さより、世界の金融・資本市場のリスクも巨大なものになっています。各市場に流入している巨額の資金が、とくに新興国から一挙に流出するという事態になれば、10年前のアジア通貨危機のような事態になります。その時のヘッジファンドの運用資産は現在の3分の1ほどですから、前回の危機をはるかに超えるリスクを背負い込んでいると言えるでしょう。
今回の研究会は、まず国際金融/ヘッジファンドに関するハイリゲンダム・サミットの結果をどう見るかを提示していただき、その上で今日のヘッジファンドなど国際金融資本の実相を語っていただきます。そしてこの巨大なリスクをどう規制・調整していくか一緒に考えてみたいと思います。
●第7回グローバル・タックス研究会のお知らせ
その次のテーマは、「97年アジア通貨危機の捉え返しと危機の現代的萌芽」
(仮題)ということで、上川さんの報告を土台としつつ金融危機の歴史的経緯と
次の展望を探ります。
◎日時:8月上旬
◎講師:小林尚朗さん(明治大学 世界経済論、アジア経済論)
第6回グローバル・タックス研究会
◆日 時:2007年7月6日(金) 18:30~21:00
◆協力:千葉大学大学院地球福祉研究センター
◆講 師:上川孝夫さん(横浜国立大学 国際金融論)
◆テーマ:「ハイリゲンダム・サミットの結果と国際金融の実相」
・参考文献:「現代国際金融論 第3版」(上川孝夫(他)編 有斐閣 )
<事前申し込み制です>
お名前と所属・肩書きをお書きの上、下記メールアドレスから申し込み下さい。
Eメール global-tax@mail.goo.ne.jp
G8ハイリゲンダム・サミットで、ヘッジファンド規制に向けて強い措置が打ち出されるか注目されましたが、米英日の反対により間接的な規制に終わりました。つまり、「その潜在的なリスクの評価がより困難となっており、警戒が必要」(首脳声明「世界経済における成長と責任」)という認識を示しつつも、具体的には「取引先の金融機関を通じた間接的な監視を強める考えを打ち出した」(朝日新聞)に過ぎません。
実際、ヘッジファンドの資産総額は約2兆ドル(約240兆円)に達し、しかも実際の資金より多額の資金を運用することのできるレバレッジ(テコの効果)を駆使して巨額の資金調達を行っています。その資金運用は、金融市場の株式、債券・金利、為替から商品市場のエネルギー、非鉄・貴金属、農産物まで広がっています(週刊エコノミスト)。その中でも、ハイリスク・ハイリターンの投資をめざすヘッジファンドは、新興国の株式保有のウェートが高いといわれています(同紙)。
さらに投資資金は今日の過剰流動性により、買収ファンドや既存の投資信託会社にも流入し、マネーゲームを煽っています。このような投資資金はあまりにも巨額でかつ移動スピードの速さより、世界の金融・資本市場のリスクも巨大なものになっています。各市場に流入している巨額の資金が、とくに新興国から一挙に流出するという事態になれば、10年前のアジア通貨危機のような事態になります。その時のヘッジファンドの運用資産は現在の3分の1ほどですから、前回の危機をはるかに超えるリスクを背負い込んでいると言えるでしょう。
今回の研究会は、まず国際金融/ヘッジファンドに関するハイリゲンダム・サミットの結果をどう見るかを提示していただき、その上で今日のヘッジファンドなど国際金融資本の実相を語っていただきます。そしてこの巨大なリスクをどう規制・調整していくか一緒に考えてみたいと思います。
●第7回グローバル・タックス研究会のお知らせ
その次のテーマは、「97年アジア通貨危機の捉え返しと危機の現代的萌芽」
(仮題)ということで、上川さんの報告を土台としつつ金融危機の歴史的経緯と
次の展望を探ります。
◎日時:8月上旬
◎講師:小林尚朗さん(明治大学 世界経済論、アジア経済論)