鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2203ー新たなる航海ー第六話

2019-04-22 21:49:10 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト2203
ー新たなる航海ー

第六話




「アナライザー!こいつ(戦闘要塞艦ゴルバ)のウィークポイントを割り出せ!」
「真田技術長はアナライザーのサポートを!」
「島航海長!このままヤマトを急降下!」
「北野!主砲発砲よーい!」
「パルスレーザー砲要員は、弾幕を張りつつ、直掩機の椎名とメルダ機の援護を!」
「太田!波動防壁を艦首に最大展開及びアステロイドリングで、ヤマト両舷側をバックアップ!」
「相原!ガミラス艦隊旗艦に回線を開け!ダイレクトにコールせよ!」
「森:船務長!ダメージコントロールの指示を!」
「西条はレーダー見落としを最小限に!」
「戦術を南部戦術長へ回す!」
「各位、連絡を満つにせよ!」
艦を預かる艦長として、著しく成長を見せる古代。
第一艦橋のクルーに不安感は、微塵も感じなかった。

「艦長!ガミラス旗艦と回線、繋がります!」
メインモニタに映し出されたアベルト・デスラー。

「ヤマトのぼ……艦長:古代。」
「早かったな。お楽しみを取っておいた。」
「共闘出来、光栄だ。」
「此方は我々が死守する貴艦は、イスカンダルを頼む!」
「何やら良からぬ予感がするんでな。」

「良からぬ予感?」

「とにかくイスカンダルをスターシャを頼む。」そこでダイレクトコールは途切れてしまう。

「コスモタイガー隊はこのまま、ガミラス艦隊の援護に回れ!」
「直掩機の椎名とメルダ機は一度、帰艦せよ!」
「これよりヤマトは、目標を変更、イスカンダルへ突入する!」
「各位、迅速に行動せよ!」古代は作戦変更を伝え、イスカンダル突入した。


◆◆◆◆




「ううう。」
「助けて……お兄ちゃん………。」嗚咽を繰り返すガミラス臣民イリィ。
そんな幼いイリィにも、何の躊躇いもなくイローゼは刃を向けた。

「ターゲットを補足。」
「うふふ。」
「そんな物陰に隠れてもダ~メ。」イローゼは、姿勢制御スラスターを巧みに操り、機銃掃射可能な位置へと移動させた。

「さぁ~。楽にしてあげますよ。」
「守べきはスターシャ陛下。」

照準レーザーがイリィを捉えた。

「た……助けて……」
「お兄ちゃーーーん!!」


「ウオオオオーーーッ!!」
「こんな殺戮を認められないッ!!」

ロックスは自立型コンピュータ:イローゼとの回線を切断、リンクを経ち切り、覚醒した。

だが、ロックスが経ち切るよりも先に、イローゼのコントロールするガトリング機銃が撃ち放たれてしまう。

「ブロロロロロローーーッ!!」


◆◆◆◆


奇跡というものが、存在するのだろう。
間一髪のところで、彼女イリィは救われていた。





「……もう…もう大丈夫だ……。」
「ほら………」メルダの指先に"キラリ"と光るものがあった。



「……ヤマト!?」

「おねぇちゃん?……おねぇちゃん?」
「おねぇちゃぁぁぁぁーーーんッ!!」

イローゼの撃ち放たった機銃はメルダの身体を貫いていた・・・





「血迷ったか?ロックス艦長。」
「ワタクシとのリンクを経ち切ったという事の意味、解っているのか?」

「あと24時間で「死」を迎えるのだぞ。」



「ふん。」
「かわまんさ。貴様の意思のままに、この艦(ふね)は動かなく成った訳だからな!」
「見ろ!あのガミラスの娘は救われた。それにあの艦を!」


第七話
つづく。


【改ゲルバデス級デスラー戦闘空母】

全長:490m

全幅:56m

武装

デスラー砲×1門(200cmゲシュ=ダールバム砲)

デスラー機雷発射口×12門

瞬間物質転送波システム×2基(※デスラー砲砲身前方に固定された羽に固定。両脇の羽は折り畳み式)

280mm三連装陽電子カノン砲塔×4基
(三番主砲塔は格納式)

133mm三連装陽電子カノン砲塔×4基

六連装ミサイル発射機×2基(艦橋後方)

遮蔽式上部砲戦甲板×2基

280mm三装装陽電子ビーム砲塔×各1基

133mm三連装陽電子ビーム砲塔×各2基

対空レーザー砲×各16門

遮蔽式下部砲戦甲板×2基

133mm三連装陽電子ビーム砲塔×各2基

搭載機
DMB-87型急降下爆撃機





この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2203ー新たなる航海ー第五話

2019-04-21 20:20:47 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト2203
ー新たなる航海ー

第五話


「ワープ終了。艦内、異常なし。」
「続いて艦外、異常……。」

「なっ!?なんだ!この流星群は!」

「太田。航路計算は間違い無いのか?」
ワープアウトと同時に慌ただしく島が口を開いた。

無理もない。
航路図にはガミラス星が眼前には存在するはずで、流星群などあるはずもないのだから。
バスケットボール程の大きさの隕石が、ヤマトの進路を妨害するかの如く、容赦なく当たって来る。
「ガコン!ガコン!」と其処らじゅうから響いて来る。

「何度も航路計算を見直しましたが、計算に間違いはありません!」
少し、焦り顔の太田が告げた。

「島航海長。彼は間違っていない。」
「あの光点がイスカンダルだ。」
「そして、この流星群は……。」
「流星群はガミラス。」そっと島の横に立ち、バラン星宙域で合流したメルダ・ディッツ大尉が、人差し指を真っ直ぐに伸ばし告げた。

「この流星群がガミラス……だと?」

「ああ。間違いない。」
「信じたくはないが………ガミラスだ。」

そのメルダの言葉をかき消すようにコスモレーダーを見つめる西条が告げて来る。

「前方38.000の距離に大規模な戦闘を確認!」
「メインモニタに投影します!」

息を呑むクルーたち。

「あの黒々と聳える要塞のような戦闘艦に、ガミラスは……ガミラスは破壊されたのか……。」戦術長席に腰を下ろす南部が、メガネの位置を直しながら発した。

島が艦長席に顔を向けた。

「磁力プローブ発射準備!」
「コスモタイガー隊発艦準備!」古代の命令が飛んだ。

「アステロイドリングでヤマトの防御力を高め、コスモタイガー隊はヤマトと同様にこの流星群を利用し、サレザーの太陽を背に攻撃を仕掛けよ!」

「航空隊訓練生:椎名少尉は第一格納庫へ。」
「予備機として搭載した零(ゼロ)を使え。」
「山本隊の隊長が以前、使っていた機体だ。」
「隊長に似て"じゃじゃ馬"なところがあるが、椎名。貴官なら乗りこなせる。」
「訓練学校をトップで卒業した貴官ならな。」

「ピピー!ピピー!」

「古代艦長。お言葉ですが、無線が"オン"です。」第二格納庫で発艦準備を済ませた山本からの無線だった。

その言葉に張り詰めた空気は解け、少しのリラックス感が、第一艦橋内を包んだ。

「椎名。了解しました。」



◆◆◆◆







「フッハッハッハッハッ!!」ゴルバを操る暗黒星団帝国メルダーズ強襲偵察大隊メルダーズ司令は、高笑いした。

「そんな小石程度のビーム攻撃に、この暗黒星団帝国:戦闘要塞艦ゴルバが、やれるとでも思っているのか?」
「ガミラスの青虫どもを焼き払え!!」

「空間重魚雷連射せよ!」

ゴルバの中心部よりやや上部に位置する場所に、回転式の大型魚雷発射管が円を書くように連なる。
ニ基、三基と立て続けに連射される空間重魚雷。
ヤマトやガミラスの艦艇が保有する空間魚雷とは事なり、魚雷一発の大きさが、およそヤマトの全長の1/3もある大きさがあり、ガミラスのデストリア級航宙重巡洋艦クラスなら、下手をすれば一基の魚雷で撃沈出来るほどだ。

アベルト率いるガミラス艦隊は、ゴルバへの攻撃というよりは、この連続で撃ち込まれる空間重魚雷を墜とす事で、精一杯であった。

「ガデル参謀!デスラー機雷を打ち上げよ!」
「艦隊幅を大きく取らせ、イスカンダルぎりぎりまで後退せよ!」

「ザーベルク!」


◆◆◆◆




「ロックス艦長。マザータウンに散らばるガミラス臣民を全てロックオンした。」
「全臣民を排除する間、この艦はワタクシの指揮下に置かれる。」
「その間、艦長、君はデータの収集を。」
「とはいえ、君はワタクシが送るデータを自身の電脳に記録するだけだ。」

25mm3連装ガトリンク機銃×18基とリンクさせた自立型コンピュータ:イローゼは、艦を巧みに操り、機銃掃射を開始した。

射撃レーダーに捉えるガミラス人のみを掃射してゆく・・・

足や腕を射たれ、その場に踞(うずくま)る者、母親、父親の手をしっかりと握り、逃げる親子をイローゼは容赦なく撃ち抜く。
呼吸が止まるまで、脈が鼓動しなくなるまで撃ち抜く。
赤い血の色の絨毯(じゅうたん)が、敷き詰められてゆく__。



「あぁ。なんという事を………。」
「あの自立型コンピュータの制御が、不完全だった……。」



「1.000年も前のまま、甦らせてしまった……。」
「……この罪はわたくしが背負います。」
「守……助けて……。」スターシャは祈る思いで、空間に浮かび上がる映像を見つめていた。



「アアアアアアーーーッ!!」艦長席に腰を下ろすロックスは悲痛な叫びと共に電脳の回路に異変を来していた。


◆◆◆◆




「此方、篠原遊撃隊、流星群を離脱!」
「これより、目標に対し攻撃を開始する!」

「山本追撃隊。了解した。」
「撃ち漏らしはまかせろ!」

「全機!攻撃開始!!」

「ラジャー!!」

イメージ曲宇宙戦艦ヤマト~ヤマトよ永遠に~より。


第六話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2203ー新たなる航海ー第四話

2019-04-21 09:32:49 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト2203
ー新たなる航海ー

第四話


「総統。まもなく亜空間ハイパードライブが開けます。」緊張気味のガデルが報告した。

無数に散らばる光点がボンヤリと浮かび上がる。
一隻、二隻と形がハッキリと確認出来る。
その数は、2、3秒で瞬く間に10隻、20隻と増えて行った。
シンガリの50隻目の艦が姿を現した時、広域レーダーを覗き込むオペレーターの報告に、ガデルは耳を疑った。

「艦影多数!我がガミラス星及びイスカンダル星上空に!」
「あっ!?いえ、待って下さい!」

「……これは………これは超高出力エネルギーを検知!!」
「数値からして"デスラー砲"クラス!!」

「一条の超高出力エネルギー!射線上の艦艇を凪ぎ払い、尚も威力を保ち突き進みます!」

「…………。」
「………ガミラス……ガミラス星に直撃………。」膝から崩れるように両膝を床に着け、震える声で告げた。

無言で指揮官シートから立ち上がるアベルト。
そのアベルトの目を細めて睨む先には、イスカンダル星を背にした蒼き艦(ふね)。
アベルトの脳裏に甦る幼き日に兄マティウスから聞かされた歴史書に登場したイスカンダルの"波動砲艦"の挿し絵。
そして、イスカンダルへ向けられた"刃:コアシップのモデルと成った艦(ふね)を。

「……ガミラス星…崩壊して行きます……。」

眼前に浮かび上がる緑色の惑星(ほし)は、瞬く間に死期を迎えた太陽のように激しく燃え上がり、緑色からオレンジ色、数え切れない程のひび、やがて大きく膨らむと一瞬にして、つぼみ、粉々に砕け散った。
大小様々な星の欠片は、星の爆発の影響で発生した気流に呑み込まれ、渦を巻くように、流星群へと変わった。





その数秒後、0キロジャンプ(ワープ)にて、波動砲を回避したガル・ディッツ提督の残存艦隊が姿を現した。

ほぼ同時にイスク・ディアーブーロも動き出した。

【イスク・ディアーブーロ自立型コンピュータ・ホログラム:イローゼ】

「ロックス艦長。一度、王都へ降下して。」
「暴徒化したガミラス人を鎮圧します。」

「ガミラスは上手く交わしたようだが。」

「ロックス艦長。優先されるは、スターシャ陛下を守れ。である。」

「了解した。」

「このままイスカンダルを背に降下する!速力、第二戦速から第三戦速へ!」
「降下角度、このまま!」
「大気圏突入、30秒前!」
「姿勢制御4番、五番、22番23番、噴射!」
ゆっくりと戦闘配置のまま、ディアーブーロは降下をはじめた。





「ガデル参謀。ディッツ提督に連絡を。」
「このままイスカンダルを護衛する。」

アベルトはガデル参謀をはじめ、将兵らの腑に落ちない様子を他所に、イスカンダル護衛の命令を下した。
二連星の惑星(ほし)は、互いに引き合いバランスを保ちながら太陽の周りを回っている。
だが、その一方である星を失った事により、バランスは崩れ、本来の周回軌道を外れてしまう。
やがて自転速度も増し、地上では人類は生きて行けない。
それが予測出来たからこそ、アベルトはイスカンダル護衛の命令を下したのだ。

だが、そんなアベルトの予測よりも先に予測以外の危機が迫っていた。

「……この宙域に空間の歪みを感知!」
「…大きい!かなり大型の物体がジャンプ(ワープ)して来たもよう!」
「マスター級を遥かに超えます!!」



イメージ曲宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ちより

「黒幕のお出ましのようだ。」
「ガデル参謀!全艦艇に通達!第一級戦闘配置!!」

「ザーベルク!!」

「全艦載機は直ちに発艦せよ!」
「発艦後、飛行甲板は収納、戦闘甲板展開へ!」

「ディッツ提督の艦隊は左翼をお願いする!」
「全艦、砲雷撃戦よーい!」
「各射撃レーダー、リンク開始!」

「攻撃目標!超巨大要塞艦!!」

ガデル・タランの命令が矢継ぎ早に飛ぶ。




「第一、第二攻撃機隊、発艦完了!」


第五話
つづく。


【イスカンダル波動砲搭載戦闘艦イスク・ディアーブーロ】


全長:279.0m

全幅:38.9m


兵装

独立型波動砲艦×1艦(艦首200cm波動砲)1門

独立戦闘型92cm3連装砲×2基(副砲)

4連装速射高角砲×6基

25mm3連装ガトリンク機銃×18基

多弾頭ミサイル発射管×16

共振波発射機×4基


カタパルト×4基

搭載機:18機


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。