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ー白銀の巫女ー桂木透子ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝
第三十三話
ー火星圏アステロイド空間ー
地球・ガミラス連合艦隊残存部隊は、先行偵察に赴いた宇宙戦艦ヤマトとの交信が途絶した事により、作戦を変更、地球圏まで撤退を開始した。
ガミラス:バレル艦隊バーガー率いる斬り込み隊を先頭に、バレル艦及び地球残存艦隊を挟むようにガミラス残存艦隊がシンガリを務め、回頭、進路を地球とした。
「俺には、古代らが、あの古代が沈むとは思えねぇ。」
「思いたくねぇ。」
バーガーは、そう口ずさみ正面のメイトモニタをじっと見つめた。
「通信オペレーター。バレル閣下にダイレクトコールを繋げ。」
バーガーが命令を飛ばすと同時に、メイトモニタにバレル大使が浮かび上がる。
「閣下。例のものの使用許可を。」
「この一線を超えられたら地球(テロン)はおしまいだ。」
「俺たちは一度、撤退して体制を整えられるが、地球(テロン)は、そうは行かねぇ。」
「よかろう。私も君と同じ事を考えていたところだ。」
「だが、バーガー。死を急ぐなよ。」
「ネレディアの哀しむ顔は見たくないからな。」
バーガーは口角を上げ、自信たっぷりの顔を覗かせていた。
バレルにはそれだけで、伝わっていた。
◆◆◆◆
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「ディッツ将軍。どうなさいました?」
「銃など向けて。」
「何時までも、君を自由にはさせている訳にはゆかんのでな。」
「エリーサ殿の偽者。正体をさらけ出せ!」
「私が偽者?」
「将軍ったら冗談がお好きねっ!!」
「タンッ!タンッ!」銃声が二発、ブリッジ内に響き渡り、ガルの手から落ちるコスモガン。
「カチリン!」と音色を響かせ、床に落ちた。
二秒差で膝から崩れるようにエリーサが床に倒れた。
エリーサにはまだ息があるようだ。
エリーサが銃を握る手をガルは左足で踏みつけ、右足で銃を蹴り飛ばした。
「貴様は誰か?」
「何処の所属か?」
ガルが問いかけるも偽者エリーサは、口を閉ざしたまま、ガルを睨んでいた。
ガルは、偽者エリーサに馬乗り成ると、左手で偽者エリーサの顎の下に手を入れ、マスクを脱がした。
「やはり、アベルト派か。氏かも旧親衛隊所属。」
「あの男、生きていたようだな。」
「ハイドム・ギムレー。」
「そうだな!貴様の上官はギムレーなのだろ!?」
偽者エリーサは観念したのか、首を縦に振った。
ガルは立ち上がり、指を「パチリ」と鳴らした。
新型ガミロイド衛兵二体が偽者エリーサ:旧親衛隊女衛士を拘束した。
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「営倉に入れ、傷の手当てをしてやれ。」
「あとで尋問する。」
「ザーベルク。」機械訛りで返事を返す新型ガミロイド衛兵。
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「奴が生きていたとわな。」
◆◆◆◆
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「どうやらユリーシャが戻って来たようです。」
「そのようですね。陛下。」
スターシャの後ろに、右の額から頬にかけて傷の入った元ガミラス親衛隊長官ハイドム・ギムレーの姿があった・・・
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つづく。
使用している画像はイメージです。
一部、ネット内に出回っている拾い画像を使用しています。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。