鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第二話

2019-11-16 02:00:32 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第二話





「そこで何をしている?」
旧時間断層跡地(時間断層工場管理区画第一エレベーター区)を警備する保安員に声を掛けられるイローゼ。

「あっ!すみません。」
「私はイローゼ。つい先日、採用に成った者です。」
「ここですよね!?時間断層工場?」

「はぁ?時間断層工場?」
「確かに時間断層工場だったが、今は大型艦艇用の海底ドックだ。」
「何処の部署に配属なんだ?」
「バイトが勝手に入って良い場所じゃないんだ。ここは。」

「ごめんなさい。道に迷ってしまって…。」

「たく。で、部署は?」

「えっと…」イローゼは右手、人差し指を注射針のように変形させ、勢いよく振り返ると保安員にもたれ掛かる仕草を取り、首の付け根、延髄の辺りに射した。

「なっ!?なんなんだ?」
「うぐっ…。」

保安員はイローゼの足元に崩れ堕ちるように倒れた。

「悪く思わないでね。」
「殺しはしないわ、少し、お昼寝して貰うだけよ。」
「快楽を存分に味わいなさい。」

「…時間断層工場は崩壊したようね。」
「ならば、第二弾に移行するまでね。」
イローゼは変形させた人差し指から睡眠と幻覚を誘発する薬を延髄から注入したのだ。
幻覚と睡魔に襲われ、意識を失い、幻覚と戯れ、快楽を望むままに求める保安員。


改良型のドレッド・ノート級二隻とアンドロメダ級一隻が横並びする大型海底ドック。

「さて、第二弾の手始めにココの艦艇から破壊してゆくとしようかね。」
イローゼは、ゆっくりと歩き出した。
破壊と云っても、宇宙空間での戦闘のような艦艇を丸ごと、沈めるような破壊ではなく、波動砲制御システムと大元である波動コア起動システムのみの破壊である。
イローゼが手始めと云ったのには訳があった。
それは、まだまだ、"地球"の情報が足らないからである。
大元である波動コア起動システムが何処で量産されているかが、イローゼにとっては重要だからだ。
地球が保有する艦艇一隻づつに潜入し、破壊して行ったのでは、あまりにも無駄で効率が悪すぎる。
時間断層工場を失った地球ではあるが、時間断層と時間断層工場が消滅するまでに生産量を減らしたとは云え、1.000を超える程である。
しかも、それらは全て地球に係留されている訳ではない。
太陽系全土を防衛する為、再建された主要基地に配備されているものだけでも、数百隻を超えるのだ。
1.000以上もの艦艇の破壊は、後回しで構わないのだ。
それよりは、一隻でも多く波動砲搭載艦艇を保有させない事が、最善だからだ。
地球や太陽系全土に散らばる即稼働可能な艦艇は所詮、傀儡に過ぎないと考えていたからだ。
全ての艦艇を人間が操作するにしても、この時代、コンピュータによる制御は欠かせないシステムの一つである。
そのコンピュータを乗っ取れば事は足りるのだから。
同士討ちさせれば良いだけの事。

「まずは手前のこの艦(ふね)から仕掛け、情報を得るとしようかね。」
イローゼは戦闘モードに切り替え、本来の姿に変体した。



【イスカンダロイド改良型イローゼ・イスカンダル】
両肩にバトルアームを装備する。
シールドでありガンであり、そしてソードでもある。
意思によって自在に変える事が可能。
また、球状レーダーを備えている為、本体がどの方向を向いていたとしても、死角はない。
跳躍力に優れた脚。
建物と建物の隙間が、やたらと距離が離れていなければ、壁などを蹴り上がって行く事も可能である。
戦闘モードとは云え、基本的に自ら人間を攻撃する事はない。
言語処理能力はアナライザーを凌ぐ。
視力、聴力共に通常モード及び戦闘モード時で差はない。
フルパワーでの格闘、戦闘の対応時間は不明だが、長時間持続出来ないデメリットもある。
ただ、数分間のスリープモード又は数時間のパワーセーブモードで回復する。



イローゼはドレッド・ノート級に潜入すると直ぐにブリッジを目指さした。
まず端末機にアクセスし、艦内情報を習得する為だ。
建造中の戦闘艦、正規クルーは乗艦していない。
更にはブリッジには作業員すら居ない。
情報習得には好都合の場所なのだ。


同じ頃、大マゼラン銀河サレザー太陽系近傍空間にワープアウトする無数の艦艇。
ガミラスや地球、ガトランティスのものとは異なる艦影である。
漆黒の宇宙の海に同化する黒色の巨大戦闘艦を中心に円を書くようにオレンジとブラックのツートンカラーの小型戦闘艦が、多数ワープアウトしてくる。

その数、百を超えていた_。


第三話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。

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